第3章:交流学習の実際


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5.交流学習の様子とその変遷(Webツールを中心に)

      参加6校の子どもたちが「旭川デジタルマップづくり」を共通の目標として,どのように協力して,交流学習を展開していったのか,その様子を班別に各校から紹介する。

    (1)プロデュース班の活動

      1)平福小学校のプロデュース班の活動

         プロデュース班は,このプロジェクトの推進役である。デジタルマップ制作というゴールを目指して,6校の共同制作仲間のよきリーダーとなって学習活動を進めていかなければならない立場である。特に,本校のプロデュース班は,交流校全体のプロデュース班のまとめ役としてさらに重要な任務を負うことになる。

         そのような重要な任務に子どもたちは,どのように立ち向かっていったのであろうか?

        (a) 9月:交流校へデジタルマップ制作プロジェクト参加の呼びかけを開始!

           本校の子どもたちは,「流域のネットワークを作りたい」という先輩の思いを受け継ぎ,現在に至っているという意識をもっている。本プロジェクトは,新たな交流学習の取り組みの始まりとして,子どもたちは興味・関心をもった。交流校が6校に拡大したことも多くの友だちができるという期待感となった。

           まずは,本校でマップづくりについて話し合い,プロデュース班,デザイン班,コンテンツ班,アピール・行動班の4つの活動分担を策定して,デジタルマップを完成させようということになった。そこで,電子メールやTV会議で6校へ自分たちの考えを提案し,協力を依頼した。

           また,子どもたちはタイムリーに情報交換をするためのひとつの手段として,Webツールである「あさひバリバリネット」を教師から紹介してもらい,使い方をマスターする学習に取り組んだ。

           交流校からは「協力したい」という返事をもらうと同時に,「各班の活動内容についてもう少し説明して欲しい」という意見が出された。しかし,授業のアドバイザーとして来ていただいていた外部人材の方に,マップについての様々な質問を受けたが,十分な解説が自分たちにはできなかった。そこで,プロデュース班のメンバーは,外部人材の方にもアドバイスをいただき,マップを作る目的,その全体像などについても明らかにして提案していかないと交流校の友だちに理解してもらえないのではないかと考えた。

        (b)10月:なかなか盛り上がらないマップ制作,どうすればいいの?

           10月に入り,各学校は運動会などの大きな行事等のために,十分にプロジェクトの活動が展開できていない状況にあった。あわせて,担当教師も海外派遣の長期出張という悪条件が重なったが,子どもたちは,自分たちで何とかこの試練を乗り越えようと考えた。

           週2回昼休みに開催したプロデュース班の会議の結果で,とにかく目的の文章やマップのイメージ図などを,まず本校が試作して交流校へ提案していこうということになった。

           交流校の仲間全員で話し合って,総意のもとに活動を進めることが理想的であることは,子どもたちも十分わかっていた。しかし,時間の制約から難しいと判断し,本校からの提案型に切り替えたのである。

           それにしても,このようなプロジェクトを中心となって推進することは,初めての子どもたちである。目的は話し合えるとしても,どのようなマップをどのような方法で制作していけばいいかについての経験と技術がない。そこで,教師は,支援としてマップアドバイザーとの電話会議の場を設定した。

           その後,下流域のマップをデザイン班が中心となって制作し,同時に中流域,上流域のマップも制作に入った。下流域のマップをマップアドバイザーに修正してもらうために,電子掲示板にアップし,少しずつマップの全体像へ向けて動き始めたのである。

        (c)11月:流域全体と「流域ごとのマップ」が作成できるように,上・中流域の活動の様子について情報を収集しながら,原案を提案していこう!

          i) TV会議を実施

             子どもたちは,12月に一応のマップを完成させようと考えた。そこで,上流域校と2回,中流域校と2回のTV会議を,「互いの活動報告」,「各流域マップ」,「情報ページ」,「私たちの願い」の提案,マップアピールの方法という3つの内容で実施した。TV会議が円滑に進行するように,事前に会議の内容やプロデュース班の提案内容を,相手校にFAXで送るように教師が助言した。下流域の清輝小学校では,電子掲示板の活用があまりできていなかったために,活動の様子が交流校に十分伝わっていなかった。

             そこで,清輝小の子どもたちの様子を知ってもらうために,清輝小の担当教師が平福小のTV会議に参加し,他流域の交流校に報告した。また,子どもたちの意欲づけをねらって,外部人材である河川事務所の方に,子どもたちの活動や会議を評価してもらった。

             一方,子どもたちが力添えを欲しいと考えていた対象のひとつに行政関係者があった。例えば,県庁や市役所,河川事務所などのホームページに「旭川デジタルマップ」にリンクを貼ってもらうことで,多くの人たちへのアピールができるのではないかと考えたのである。そこで,行政に関わる立場からマップの活用についても助言していただくようにした。

          ii) マップアドバイザーの方と電話による会議

             マップアドバイザーは,子どもたちが構想した「旭川デジタルマップ」を,インターネット上で実際に見られる形にするデザイナーとサーバー技術者である。支援内容としては,子どもたちからのマップの全体像の説明を受けて,それに対して質問をしたり,子どもたちの考える問題点を聞いたりして,子どもたちが意欲的にマップ制作に取り組めるようにすることである。支援をもらう際は,教師が事前に子どもたちが話す内容等について,担当者の方へ具体的に伝え,どのような助言が適切かについて打ち合わせを行った。

             会議後,子どもたちは強力な支援者を得たことで,意欲的にマップ制作に取り組むことができた。

          iii) 電子掲示板の活用

             プロデュース班には,今何をしているのかについて,できるだけ電子掲示板へ書き込むように伝えたが,学校行事のため,休み時間にコンピュータにさわる時間が確保できなかった。そこで,何名かの子どもは自宅から電子掲示板へ書き込む努力をした。また,会議の打ち合わせのためにチャット会議を2回実施した。

        (d)12月:マップ公開間近!情報のページをアップしよう!

           「情報カード」を分類して,再構成した「情報ページ」が少しずつアップされるようになり,いよいよ「旭川デジタルマップ」を公開するときがきた。そこで,プロデュース班は,対象を誰にするのか。そして,どのような方法で,その方々にマップのURL(マップの所在アドレス)を伝えるのかについて話し合いを開始した。アピール・行動班のメンバーからは,ホームページ上でアンケート調査をしたいという案が出されていて,そのアンケートの原案もできていた。

           そこで,プロデュース班は,各校のプロデュース班とアピール・行動班のメンバーに,どこへ,どのような方法で自分たちのマップをアピールしていくのかについて,意見を出して欲しいと掲示板で呼びかけた。また,電子メールで外部人材に協力依頼を申し入れた。

      2)誕生寺小学校のプロデュース班の活動

        (a)交流する友だちの自己紹介

           本校の子どもたちは,これまで上流域・下流域の学校とのオフライン交流もオンライン交流もなかったので,まず,本校全員の自己紹介から始めた。

           交流校から届いた「自己紹介カード」や顔写真等はプロデュース班が中心になって掲示した。

           短期間に交流を進めていくことからデジタルマップ制作の「情報カード」が必要になってきた。

        (b)「情報カード」の閲覧

           本校のプロデュース班は,6年3名,5年4名で,まず交流校の「情報カード」の閲覧をした。何をどのようにカードにしていったらよいか,具体的なカードを見て比較対照し,「自分たちのふるさとのよいところ」を振り返った。

        (c)「情報カード」への書き込み

           各自が今回のプロジェクトに参加していることを認識し,受け手を意識した情報発信をする意欲を高める。個人情報を守る意識から,子どもたちの立ち会いのもとで会員登録を行った。教師が勝手に情報を作り変えて書き込みをしたり,自分の知らないうちに情報がネット上に出たりしないように慎重に発言する情報発信の態度を養っている。

           ニックネーム(ハンドルネーム)には,だれにも誕生寺小学校6年の発言とわかるように○○(誕6)とパターンを作り,5年生は○○(誕5)4年生は○○(誕4)とした。

        (d)校内でのリーダーシップ

           プロデュース班は,6年生を中心に活動を組んでいった。紙面による「自己紹介カード」の作成や「情報カード」の閲覧・書き込みの活動は,プロデュース班が連絡・調整を行い,各学年に交流に取り組むための働きかけを進めた。上流域の美甘小学校との4年生同士のTV会議前には,本校4年生に会議で打ち合わせる内容や視線の位置などのアドバイスをした。機器やWebツールなどの使い方を教え合う事により,お互いの信頼感・親近感が本校子どもたちの間でも大きくなった。

        (e)交流校との関わり

           プロデュース班では,他校から本校への呼びかけに対して,すばやく対応できるようにメールや「情報カード」のチェックをした。美甘小学校からの石の交流についての呼びかけに返事を出したり,交流校の「情報カード」をチェックしたりした。本校と同じ中流域の神目小学校からの木調べ・鳥調べはプロデュース班が対応した。下流域の平福小のプロデュース班とのTV会議では,自然に意見交換の中心となることが多かった。

           特に,初めての平福小学校とのTV会議では,緊張のあまり話ができない子もいたが,プロデュース班が中心になって,運動会の表現運動を平福小の子どもたちに披露するなど,自分たちのアピールできるものを臨機応変に伝えることができた。

      3)美甘小学校のプロデュース班の活動

         プロデュース班の人数は6名である。平福小学校のプロデュースリーダーから「旭川デジタルマップづくり」の呼びかけを受けて,希望者がプロデュース班に入った。本校では,このようなプロジェクト型の活動の取り組みは初めてであり,メディアリテラシーも不十分だったので,子どもたちの希望からこの班の活動を開始した。

         まず,子どもたちに活動内容を理解させるために,定期的に「あさひバリバリネット」の各班の電子掲示板を見て,平福小学校のプロデュース班の考えを理解させるようにさせた。こうすることで全体の進行がつかめ,自分たちが何をすればいいのか確認できた。

         プロデュース班は,「デジタルマップづくり」を話し合う交流校とのTV会議の司会進行役を努めた。最初のうちの情報交換だけのTV会議の進行は,うまく進めることができたが,後半になってお互いの意見を出し合い,ひとつの案を作り上げていく湯原小学校とのTV会議では,進行に詰まった。このときの反省から,会議の前に電子掲示板でお互いの考えを知って,それについて疑問点を質問し合うことで相手の考えがわかるようになり,11月のTV会議ではスムーズに進行ができた。

         湯原小学校とのTV会議(11月8日)の進行は,次の通りである。

        【湯原小学校とのTV会議の進め方】 (進行:プロデュース班)

        1.メンバーの紹介

           プロデュース班・デザイン班・行動アピール班の順にする。

           美甘小学校がしたら,湯原小学校がするというふうに交互にする。

        2.今日の話し合いの順序を確認(美甘のプロデュース班から)

           i) 上流域のマップデザインについて話し合い(デザイン班)

           ii) マップにつけるマーク(アイコン)の話し合い

                        (プロデュースとデザイン班)

           iii) どんな人にどんな方法で訴えるのかの話し合い(行動アピール班)

             これでいいか湯原小学校に聞く。

        3.上流のマップのデザインについての話し合い

             美甘小学校から提案し,湯原小学校が提案し,その後話し合う。

             どうするかまとめる。

        4.マップに付けるマーク(アイコン)の話し合い(プロデュースとデザイン班)

             美甘小学校から提案し,湯原小学校が提案し,その後話し合う。

        5.どんな人にどんな方法で訴えるのかの話し合い(行動アピール班)

        6.「さよなら」のあいさつ

         また,上流域の「デジタルマップづくり」では,本校のデザイン班へのマップの原案依頼,アピール・行動班への提案や意見調整なども行うことができた。

      4)湯原小学校のプロデュース班の活動

         上流域のデジタルマップを完成させるという共通目標を持ち活動した。プロデュース班は活動全体を把握して自分たちでアイデアを出しながら,他の班に活動指示を与えることからやりがいのある班である。しかし,交流学習では交流校と話し合いながら進めなければならないためWWWツールは必需品であった。

         中でも掲示板はちょっとしたアイデア交換や中心校からの活動指示に有効であった。そのため「あさひバリバリネット」の各班の掲示板を授業の度に確認させた。

         TV会議利用については,プロデュース班が先頭ですすめた。最初は,要領がわからず間が空きすぎて会話にならなかった。回を重ねるたびに慣れていった。

         第1回目は顔合わせということで,同じ上流域の美甘小学校と気楽に行うつもりだったが緊張していた。

         第2回目は,美甘小学校と上流域のマップについて話し合った。アイコンなど細かい絵を決めるとき,TV画面が鮮明でないので困った。しかし,リアルタイムの対話なので時間内に上流域の上流域の「デジタルマップ」を完成させるという共通目標を持ち活動した。プロデュース班は活動全体を把握して自分たちでアイデアを出しながら,他の班に活動指示を与えることからやりがいのある班である。しかし,交流学習では,交流校と話し合いながら進めなければならないためWebツールは必需品であった。

         中でも電子掲示板は,ちょっとしたアイデア交換や中心校からの活動指示に有効であった。そのため「あさひバリバリネット」の各班の電子掲示板を授業のたびに確認させた。

         TV会議システムの利用については,プロデュース班が先頭になって進めた。最初は,要地図に関する大筋が決定した。

         第3回目は,上流域のマップの内容をプロデュース班が平福小学校に伝達した。また平福小学校から,今後の各班の活動予定について要望を受けた。質問に対する答えがすぐに返ってくるので便利である。

         TV会議がスムーズに行えるように会議の流れを最初に子どもたちに伝えておき,話し合いたい内容も事前にメモさせておいた。TV会議システムを使って,上流域のデジタルマップを美甘小学校と相談して作成するという目標は達成され,マップはできた。目標や活動する内容がはっきりしていたためスムーズに行動できた。

    (2)デザイン班の活動

      1)平福小学校のデザイン班の活動

         デザイン班の活動は,プロデュース班と話し合いながら,流域全体のマップと各流域のマップを完成させること,「情報カード」を分類,再整理した「情報ページ」のデザインを提案することの2つである。

        (a)まず,10月に本校のデザイン班が,動きを開始した。各流域のマップの原案づくりに取り組んだ。制作した下流域のマップを他流域のデザイン班にも知らせ,これをもとにそれぞれで流域のマップのデザインを話し合ってみてほしいと電子掲示板で伝えた。11月には,本校のデザイン班はプロデュース班と打ち合わせながら,上流域や中流域のマップデザイン案の試作に取りかかった。

        (b)他流域のマップ作成については,電子掲示板に中流域から書き込みがあり,これを受けて制作し直したものを「あさひバリバリネット」に掲載した。中流域からもそれぞれマップが掲載されたが,自分たちの制作した地図に埋め込むことが困難だと判断した。それには,2つの理由があった。

          i) 試案制作者自身が,中流域の様子を実際に見たことがなくイメージがわきにくかったということ,

          ii) 2つのマップとも教師のメーリングリストに添付されてきたもので,子どもたち自らが電子掲示板で送ったものではなかった。そのために本校の子どもたちが中流域・上流域地図を見たのが遅くなり,マップを作り直す時間がなかった。

         そこで,マップアドバイザーの方の意見をもらって,両校の案を生かす形でのマップにすることにした。そのことを「電子掲示板」に投げかけた。また,上流域については「自分たちで作らせてください」という意思表示が「掲示板」に書き込まれたことを尊重するようにした。

        (c)マップの全容が見えてきた11月後半は,デザイン班の活動としての役割が終了したため,コンテンツ班と協力し合って「情報ページ」の制作活動に取り組んだ。その際,内容面の充実も検討しながら,自分たちの思いを伝えるための工夫について,コンテンツ班とも連携を取りながら,作業活動を進め,他流域の友だちにもページづくりの提案していくことにした。実際には,本校の「情報ページ」について,プロデュース班のほうからTV会議や電子掲示板で交流校にも提案してもらった。

      2)誕生寺小学校のデザイン班の活動

        (a)中流域の地図づくり

           絵が好きな子ども,6年7名,5年4名がこの班に集まった。デジタルマップ制作では,中心校の平福小学校・環境グループから中流域マップの試案提示があった。実際にマップのイメージができ,取りかかりやすくなった。その後「自分たちの流域マップは自分たちの手で作りたい」という願いが出て,制作に取りかかった。6年生は平素からeメール中心にパソコンを利用していたため,描画ソフトを使えず,画用紙に描いた地図をデジタルカメラで取り込み,担任がjpg画像にした。

           中流域の地図を2枚作ったため,神目小学校と誕生寺小学校の分に使うことになったが,「平福小学校デザイン班の友だちがせっかく作り上げてくれたものだから,これも一緒にマップに載せたい」という強い希望が出た。そこで,デザイン班が中心になって,平福小学校デザイン班のマップ1枚と誕生寺小学校デザイン班のマップ2枚をどう使うか,6年生の間で話し合った。結局,中流域のマップに神目小学校と誕生寺小学校の入り口を作ることになった。自分たちの作った作品に対する愛着と,交流校の友だちの作品にもそれと同じ思いがあることを共感できるようになっていると担任には感じられた。交流学習の大きな意義として「相手のことを考える」ことがあげられるが,これも子どもたちの大きな変容である。

        (b)デジタルマップの「情報ページ」づくり

           コンテンツ班による「情報カード」の部屋ができており,デザイン班は,それぞれの部屋のhtmlファイルに,アニメーションgif(動画アイコン)を選択して貼り付けるように6年生全員に指示した。「情報カード」が6つの部屋で作られていることを受け,ひとつの部屋を4ページずつにして,6年生が23名に振り分けてデジタルマップのページを制作し,活動のまとめに向けて行動した。

           下流域の平福小学校とのオフライン会で,アニメーションやwav.ファイルなど,デジタルマップの表現の広がりを子ども同士で交流してきたが,その技術は,本校の子どもたちの理解範囲を超えていたと思われる。「せっかく教えてもらったのに,残念」という意見がデザイン班からは聞かれた。交流後の手紙には「平福小学校の人はパソコンでいろんなことができるので,すごいなあと思いました。」,「アニメーションを自分たちで作っていると末のあわただしい時期にもかかわらず,ファイルづくり全体のムードは和やかであった。

      3)美甘小学校のデザイン班の活動

         デザイン班の人数は9名である。活動が始まって具体化したのは,上流域のデジタルマップのデザインと「情報ページ」のアイコンづくりである。平福小学校からの下流域マップを参考にして,つながりのある上流のマップを意識して作っていった。また,コンテンツ班の情報内容から,美甘小学校をよく知ってもらうのに必要な情報のアイコンを創作していった。下記の分担で湯原小学校との上流域のマップづくりに臨んだ。

        (a)上流域のマップづくりグループ

        (b)地図上のアイコンづくりグループ

        • 家庭はい水調査結果のアイコン
        • 川辺の様子を知らせるアイコン
        • 水中の生物調査結果のアイコン
        • 石の調査結果のアイコン
        • 美甘の特色を表すアイコン

           湯原小学校とのTV会議では,上記のグループは自分たちの考えを上手に提案でき,湯原小学校の考えも聞いて,マップには湯原小学校の作品をベースに本校のアイコンものせてもらうという話し合いがうまくできた。

      4)湯原小学校のデザイン班の活動 

         上流域のデジタルマップの完成とアイコンづくりを目標にして活動した。上流域校の子ども同士で話し合った内容を絵にしていく。上流域は湯原小学校が6年生で,美甘小学校が4年生であった。マップ作成の呼びかけは,第1回TV会議で美甘小学校からあった。それを受けて本校も活動に入ることになった。プロデュース班がデザイン班に本校のマップとアイコンの作成を指示した。しかし,マップやアイコンのアイデアは両校ともこだわりがあり両方のアイデアをひとつのマップに載せるのは難しいと考えた。

         TV会議を前に,上流域のマップやアイコンをメールに添付して送った。それをもとにして,第2回TV会議で話し合いをした。結局,湯原小学校のマップをベースにし,両校のアイコンを地図上に貼り付けることになった。最終的な仕上げは,本校のデザイン班が担当することになった。画像を別の画像に貼り付ける方法を教え,美甘小学校と本校のマップを再構成させた。そして電子掲示板に掲載した。

         電子掲示板については,授業ごとに見て交流校のデザイン班の記入をチェックするようにさせた。また,デザイン班の活動を,他の班から委託を受けたアイコンやイラスト,メニュー画面などの作成に限定した。そのことで,作業の内容と目的が明確になり活動しやすくなった。

    (3)コンテンツ班の活動

      1)平福小学校のコンテンツ班の活動

         コンテンツ班は,「情報カード」の登録の声かけと見直し,それに「情報ページ」についての活動を行った。

        (a)9月:「あさひバリバリネット」の使い方や「情報カード」の登録の仕方をマスターしよう。

           交流校の友だちと情報交換をする仕組み,つまり「あさひバリバリネット」について学習をした。そのなかで,個々のテーマのもとに収集してきた第一次情報をパソコン上のカードに登録する操作を理解し,「情報カード」の作成,登録に入った。

           過去にはパソコン上の「情報カード」を使用した学年があったが,現在の子どもたちにはその体験はない。今までは,紙のカードに個々の情報を整理し,ファイルにはさんで蓄積していた。こうした情報の蓄積の仕方を振り返らせる中で,「紙だとファイルにとじるのを忘れてなくしたりするときがある」,「ファイルがないと自分の情報が見ることができないし,見たいときに見ることができない」などの意見が出た。そこで,子どもたちに「こんな情報の蓄積の仕方もあるよ」といってパソコン上の「情報カード」を紹介した。

           しかし,初めての体験であるので2時間の学習時間では,十分に理解しきれない。そこで,子どもたちが主体的に情報を登録できるように支援として,教師が作成した「情報カードマニュアル」(第三部 参考資料に一部を掲載)を作成し配布した。

           「総合的な学習の時間」にいつもコンピュータルームが使えるわけではないので,休み時間や放課後等を使って登録する状況である。最初は,1枚のカードを作成するのにかなり時間がかかり,その間ブラウザは立ち上がっている状態なので12台までしかネットに入れない。入力したくても「待ち」の状態である。

           そこで,「情報カード」登録画面と同じ形式の用紙を印刷し,パソコンルームに置くようにした。事前に下書きをしておき,それを入力するようにしたことで子どもたちのカードへの書き込みも増えてきた。

        (b)10月:今までに蓄積した「情報カード」を見直そう。

           第一次情報が多数蓄積できたので,デジタルマップに掲載する情報として内容を加除・修正するために,蓄積された「情報カード」をすべてプリントアウトして廊下に掲示した。

           それをコンテンツ班が中心となって見直しを行い,相互評価をさせる活動に取り組んだ。見直しの視点は,次の通りである。

            ○いつ,どこで,だれが,何をしたか?の内容が書かれているか?

            ○調査結果を受けて,自分の疑問や考えが書かれているか?

            ○内容に適した画像が貼り付いているか?

            ○簡潔な文章で書かれているか?

           以上の4つの視点から,友だちの「情報カード」を見直し,まずは付箋紙にコメントを書き,カードに貼り付けることにした。見直しが終わり,意見を書き込んだ段階で,全体で互いのカードを見直し,コンテンツ班のコメントも参考にして,いよいよ「情報ページ」制作へと取り組むことにした。

        (c)11月:調査・研究班の情報を整理し,自分たちの情報が相手に伝わるよう表現を工夫し「情報ページ」を作成しよう。

           本校のコンテンツ班の担当者が13名と少なかったため,他の子どもたちにも協力を呼びかけたところ,調査・研究班がコンテンツ作成に協力することになった。イメージページの制作については,制作を担当するデザイナーや担当教師の助言を伝えた。「情報ページ」の制作に当たっては,「情報カード」の検索機能を使って情報の整理をした。他流域校とは活動時期のずれがあったので,本校のコンテンツ班の活動について,プロデュース班から上・中流域校へ情報を伝えてもらうことにした。

           また,中流域校とはオフライン会が実現したので,タッチパネルを活用して「情報ページ」についてのプレゼンテーションを実施した。家庭排水の研究グループは,美甘小学校とデータやアンケート調査の内容や実施法等について,メールやFAXで意見交換をした。

           たえず「何を伝えたいのか」,「それを伝えるにはどう表現したらよいのか」と自分自身に問いかけ,表現を工夫することを共通理解した。その結果,動きのあるページや音声の出るページなど子どもたちの創意工夫したページが完成した。

        (d)12月:「情報カード」を修正しよう。

           「情報ページ」ができたので,次はいよいよ「情報カード」を修正・加除する作業に取り組むことになった。子どもたちは,画像がそえてないカードが多いことに気づき,情報が十分に整理されていないと実感した。そこで,再調査を実施した。

           十分な時間はとれなかったが,放課後等も活用して,デジタルカメラで現地の写真を取ったり,メールや電話等で不確かな情報を外部人材の方に確認したりして,より正確な「情報カード」を構築していく活動に取り組んだ。

           子どもたちには,このカードをぜひ来年度以降に学習する子どもたちにも活用して欲しいという思いがあり,作業には自然と熱が入った。また,交流校の「情報カード」も検索機能を活用して,参考にしている子どもたちもいた。

      2)清輝小学校のコンテンツ班の活動

         本校は,子どもたちが自由にパソコン教室を利用できる環境ではなく,交流校からのEメールによる依頼やWeb上での掲示板での意見の交流は難しい。Eメールについては教師がプリントアウトして教室に掲示し紹介する状況である。

         そこで,平福小学校との交流を進めるにあたっては,Webツールに頼らず,ビデオレターやFAX等を使用することにした。

         子どもたちが次の活動計画を立てる際に,平福小学校より送付された学区の環境調査依頼のビデオレターを視聴させたり,FAX(下記参照)を紹介したりした。可能なグループは自分たちの活動内容に取り入れるようにさせた。そして活動により得られた気づきを「情報カード」に登録するという形で交流学習を進めた。

         また,子どもたち同士のオフライン会を急がず,担当教師がまず平福小学校の子どもたちと出会った。中心校の子どもたちや活動の模様を本校に紹介すると,子どもたちは,いっしょに「デジタルマップづくり」に取り組んでいる仲間だという意識とともに親近感をもつことができたようだ。

        平福小学校より送られてきたFAX文面

        N**学級のみなさんへ

         平福小のプロデュース班です。 ビデオレターは届きましたか?

         あまり時間がなかったので,後から見ていただいたことが十分に言えていないなと反省しました。でも,これからもいろいろとみなさんと情報交換していきたいから,またビデオレターの第2作を送りますね。
         それから,清輝小のみなさんに調べてほしいことがまだあったので,付け足しをします。ビデオの中では,生き物とか川のこととか言っていたと思います。
         もう一度,調べてほしいことを伝えます。

          ○近くの旭川の風景   

          ○川の汚れの様子   

          ○生き物の様子   

          ○用水路の様子

         その他,先生から,清輝小は平福小よりも町中にあると聞いています。
         清輝小の周りの環境についても教えてください。例えば,今,平福小では排気ガスのことを調べているグループがあります。近くのガードレールに黒い物はついていませんか?空気は汚れていませんか? においはどうですか?
         そのことについても教えてください。
         これからも,下流域チームの仲間として,仲良くしてくださいね。
         そして,わりと近くだから,ぜひ一度実際に会いたいですね。
         また,いろいろなことがわかったら,ぜひFAXかビデオで教えてくださいね。
         よろしくお願いします。                    

        平福小学校 プロデュース班より


      3)誕生寺小学校のコンテンツ班の活動

        (a)TV会議

           下流域の平福小学校では,環境学習グループが,本プロジェクトの交流を進めている。9月11日昼休みに,TV会議で平福小学校の環境学習グループと本校5・6年生がお互いの学校の様子を紹介しあった。本校では4年生・5年生・6年生ともすでに何回かイベント的にTV会議を行った経験があったが,TV会議での議論は初めての子どもたちも多かった。教師のやわらかな雰囲気づくりにより,途中からはリラックスして話ができた。このTV会議により本プロジェクト参加の意識を高めることができた。平福小学校から「デジタルマップづくりをしませんか」という呼びかけがあり,本校の子どもたちには大きな期待感が生まれていた。

           9月29日の「総合的な学習の時間」で,6年生には「旭川デジタルマップづくり」プロジェクトの概要を担任が説明した。コンテンツ班の活動には4・5年生にも関わってもらい,他の班の活動は,6年生がリードしながら進めることを確認した。

           11月6日のTV会議では,11月29日のオフライン会で平福小の友だちと会ったときにしたいことを確認した。棚田の紹介,学習発表会での劇,合奏,笛などしたいことを話したが,デジタルマップの試作品を見て,感想を話し合うことも入れたいという意見が両校から出た。自分たちの情報提供ばかりでなく,平福小のしたいことも聞こうという話し合いに発展し,両校の案を採り入れて交流することを考えた。

           11月21日のTV会議では,デジタルマップにアニメーションを貼り付ける案が紹介された。また,「誕生寺小学校ではどんな活動が進んでいますか」との質問は,自分たちの活動を振り返るとともに今後の意欲づけにも役立った。

        (b)情報カード

           平福小学校のコンテンツ班の発信した「情報カード」を本校6年生全員が,生活班単位で見た。Web上で視覚に訴えられ共有できる情報は比較・検討も進む。TV会議により相手が強く意識され,本校でも自分たちで情報を発信する意欲が高まった。川の幅や汚れを下流域の「情報カード」で知り,誕生寺地区の様子を改めて見直し,「情報カード」の登録をした。

        (c)オフライン会

           誕生寺小学校の子どもたちは,同じ町内の小学校の子どもたちと頻繁に顔を合わせる機会があるが,それ以外の交流校の子どもたちとは(県立誕生寺養護学校児童を除いては)手紙・電子メール・チャットなどを用いるケースが多く,直接会う機会はなかった。平福小学校を訪ねることになり,子どもたちは「何を話そうか」と期待や不安でいっぱいだった。実際に会って話をすると,すぐに打ち解ける子どもが多かった。「情報カード」やオフライン会で下流域の様子を想像していたが,旭川の河岸に行って,受け取っていた情報を初めて自分なりに解釈できたようだ。今までの交流で顔や名前は知っていたが,オフライン会をしたことにより,子ども同士の間の距離がまた一層縮まったように感じた。

      4)神目小学校のコンテンツ班の活動(中流域校:誕生寺小学校との交流)

        (a)TV会議・・子どもたち同士の交流

           本校と誕生寺小学校のある久米南町は,平素から町内の交流行事を行っている。本プロジェクトでも,最初にTV会議で本校5年生と誕生寺小学校6年生の子どもたち同士でお互いの学校の様子を話した。ネットワーク事業に参加している誕生寺小学校が2台のTV電話システムを借用し,うち1台を本校に持ち込み,9月11日(月)午前11時から約20分間,会議が行った。

           交流の内容は,自己紹介が中心であった。本校の子どもたちはTV会議が初めてだったので,かなり緊張していたが,日頃,交流のある友だち同士だったので,途中からはリラックスした雰囲気で話ができるようになった。両校の子どもたちによい刺激になったと考える。

        (b)Web上の交流

           「情報カード」作成はなかなか難しかったが,自分たちの地域を見つめるよい機会になった。同じ中流域にある誕生寺小学校のカードを見て「神目小学校とは違う」とか「自分たちのところと一緒だね」と話をしていた。感想を「情報カード」に記入したり,それを発展させたりしていく「情報カード掲示板」への書き込みまではできなかったが,小さな差異や共通点に気づくことができたのは交流の成果と考えられる。

           中流域マップの作成にあたり,誕生寺小や平福小のデザイン班との関わりが持てた。この交流では,マップづくりのための意見交換の場で,自分たちの地域について改めて考えたり,それを相手に伝えたりする活動ができ,地域を振り返ることができた。

        (c)電子メール・・・子どもたちと教師の間の交流

           交流学習参加校に送る「自己紹介カード」の作り方について,誕生寺小学校に尋ねた。コンテンツの内容についても,誕生寺小学校の子どもたちに依頼して調査活動をしたり,コメントをもらったりした。

        (d)電話・・・教師間交流

           本校の子どもたちは,学校の体制を考慮して,コンテンツ班のみに参加した。そのため,中流域校のデジタルマップデザインや「私たちの願い」作成についても,誕生寺小学校が中心になったが,自分たちのできる情報収集や「情報カード」の記入についても電話で確認をとった。

        (e)その他

           いろいろなメディアを活用してWeb上で交流ができるように,中流域の両校とも相互に支援をしてきた。本プロジェクトの目標のひとつは,広域で使用できるWebツールの活用であるが,日頃のやりとりが多い誕生寺小とのコラボレーションでは,TV会議や電子メール,電話,FAXなどのメディアでの交流も大きな意義があった。子どもたちの意識の中では町内の行事でお互いに顔を合わせているという安心感も大きかった。

      5)美甘小学校のコンテンツ班の活動

         コンテンツ班の人数は12名である。本校としては,コンテンツ班の活動を基本にし,希望があれば他の班への移動を考えた。というのは,年度初めに計画した総合的学習の活動と二重構造的な活動になり,時間数が確保できないという理由からである。また,メディアリテラシーの育成が不十分という障壁もあった。

         本プロジェクトでの活動は,自分たちの調べ学習の内容を「情報カード」に登録することが主体となった。特に,平福小学校とはTV会議を通じて,同じ学習テーマの仲間をさがしたりしたので,同じテーマのグループは,上流・下流を対比できる調査活動を続け,「情報カード」に登録することができた。家庭排水を調べるグループや石や植物を調べるグループ,川の生き物を調べるグループなどである。調査日や調査時刻を同じにしたり,アンケートを同じ内容で実施したりした。

         また,「情報カード」の記入の仕方は,平福小学校の登録した「情報カード」を参考にし,「気づき」に書く内容が交流校の参考になることを強調した。

         活動の終盤,自分たちがこれまでに書き込んできた「情報カード」をもとにして,それぞれが,「情報ページ」の1ページずつを作成することにした。本来ならば,コンテンツ班の仕事になることだが,取りかかった時期が遅かったこともあって,それぞれのカードに各自の思い入れがあることを考え,全員で取り組むことにした。

         「情報ページ」がどのようなものかを知らせるために,湯原小学校の仲間が作成したページを見せた。構想が決まった子どもは,小学生用ワープロソフトで作成を開始した。このソフトは,画像の取り込みも簡単で,初めての子どもたちでも比較的容易に扱うことができた。しかし,文字飾りなど画面では表示できてもHTMLに変換すると部分があるので,シンプルに作るように伝えた。作成にかなり時間を要したが,1人1枚は作成することができた。そのページは,上流域校の湯原小学校でまとめる作業をしてもらった。

      6)湯原小学校コンテンツ班の活動

         「情報カード」をもとにして,デジタルマップに載せる「情報ページ」を作ることが目標である。デジタルマップに載せる「情報ページ」を作成するにあたって,色々な段階を考えた。

        (a)第1段階:上流域で載せるコンテンツを整理すること。

           そのためには話し合いが必要であった。話し合いの機器は主にTV会議システムである。美甘小学校とのTV会議は全部で3回行った。プロデュース班が会議の中心になったが,情報,つまりコンテンツを上流域でどのようにまとめてマップに載せていくかが重要となる。

           本校は6年生が,美甘小学校は4年生が参加している。しかし美甘小学校の方がTV会議の経験が多いので,司会進行は美甘小学校の子どもが担当した。1回目のTV会議で両校から活動内容を報告し,美甘小学校のほうから上流域のマップを一緒に作る提案をしてもらった。また共同でできる「調べ学習」については,情報を交換する約束もした。

           次のTV会議では,それぞれが作成したデジタルマップ案のうち,どちらを採用するかを話し合った。その後,コンテンツをどのようにまとめていくか話し合った。コンテンツのまとめ方については本校が提案した。プロデュース班とコンテンツ班のチーフが相談しておいた。上流域のデジタルマップ上のアイコンをクリックして各部屋のメニュー画面を出し,その中にコンテンツのタイトルをまとめておくと,わかりやすいという提案をした。その提案は,美甘小学校にも賛成してもらえた。

        (b)第2段階:どんな「情報カード」が今までに蓄積されているか調べる。

           そのためコンテンツ班のチーフに,登録ミスや内容の重複など削除すべき第1次の「情報カード」を授業のたびにチェックしてもらい,担任の方で削除していった。

        (c)第3段階:第1次「情報カード」を精選し,第2次「情報ページ」にする。

           プロデュース班やデザイン班のチーフがその構成を考え,考えをコンテンツ班のメンバーに伝えた。コンテンツ班は,「川の風景」「水」「生き物」「歴史・文化」「森と木」「暮らし」「観光」に分かれて「情報ページ」の作成を分担した。「情報ページ」の中には,新たに取材をして作成し直さなくてはいけないものもあった。作成には十分な活動の時間を与える必要があった。情報を集め,まとめていく時間を保障してやらないことには,決して進めることはできないと考えた。

           コンテンツ班のメンバー全員が直接TV会議に参加したわけではない。コンテンツ班のチーフが会議に参加した。チーフが受けた内容をコンテンツ班のメンバーに伝達する形を取った。そうすることで仕事の内容が明確になり,分業によって作成を推進できた。

        (d)第4段階:上流域のデジタルマップのアイコンにメニュー画面をリンクさせる。

           メニュー画面作成は美甘小学校に時間的な余裕がなかったため,本校が担当することになった。ファイルをHTML形式に変換することやリンクについては,教師や事務局にまかせた。

           子どもたち同士のオフライン会は行っていない。しかし,教師同士は,直接学校に出向いたりTV会議システムやメールを使ったりして,デジタルマップとコンテンツの作成期限やファイル形式をどのようにするかまで度々話し合った。

           完全な完成とは言えないが,上記のように段階を踏みながらコンテンツ作成を行った。

    (4)アピール・行動班の活動

      1)平福小学校のアピール・行動班の活動

        本校のアピール・行動班は,11月前半までは水面下の活動であった。

        自分たちのテーマで調査・研究に取り組みながら,「できあがったデジタルマップをどのような方法でアピールしていくのか」を校内のメンバー同士で話し合ったり,プロデュース班と合同会議をもったりした。その結果をプロデュース班が交流校の友だちへ電子掲示板やTV会議等で伝えていった。

        さて,子どもたちから出たアピールの案としては

          ・行政のホームページにリンクを貼る。例えば,県庁,市役所,環境庁等

          ・他流域の学校のホームページにリンクを貼る。

          ・地域の方々に学校に来ていただき,見てもらう。

          ・校内放送で学校内の友だちに知らせる。

        があった。加えて子どもたちは,ただ見てもらうだけでなく「旭川デジタルマップ」を評価してもらおうと考えたのである。そして,その結果を受けて,デジタルマップの内容の加除・修正を図り,今年度の調査・研究のまとめとしたいと考えた。

         評価方法については,アンケート調査をすることにした。しかし,今までとは違い,不特定多数の多くの方々に見てもらうことになるので,マップアドバイザーの方の助言もあり,ホームページ上でアンケートを実施することにした。

      2)美甘小学校のアピール・行動班の活動

         アピール班の人数は8名である。この活動グループは,「どのようなことをしたらよいか」子どもたちには理解しにくい点があった。つまり,「だれに,どんな方法で行動していくか」という課題で,まったく自分たちで一から考えていく難しさがあった。

         そこで,「あさひバリバリネット」の掲示板を定期的に調べるようにして,平福小学校の子どもたちや担任に何度か活動の内容を問い合わせたりした。そうすることで自分たちの活動の方向を確認し,「自分たちは,ポスターを作って多くの人に知ってもらう」ということを考えた。また,4年生は,学習発表会の「ふるさとの川とともに生きる」という発表内容であったが,アピール・行動班のメンバーがまとめの部分で,村民の方に自分たちの活動,願いを訴えた。

      3)湯原小学校のアピール・行動班の活動

         「どのようにしてデジタルマップを広めるか」が課題だが,なかなかよいアイデアが見つからなかった。最初は子どもたちから「パンフレットを配る」という案が出てきた。しかし配布できる範囲が狭いことは,子どもたち自身で気がついた。

         アピール班への支援は大変であった。他の諸施設にホームページにリンクさせてもらったり,メールを使ったりという案は,現段階の本校の子どもたちの発想から出てこない。

         そこで,「あさひバリバリネット」のアピール・行動班の電子掲示板の投稿記事を授業のたびに確認させるようにした。またTV会議では,交流校の意見を直接に聞き,自分たちの参考にした。他校のアイデアを知っていく中で,交流相手校にただ同調するのではなく,最初から考えていたパンフレット案にもさらにこだわりが生まれていった。そして「パンフレットをメールで配信する」ことや「ホームページに載せる」という考えを得たのである。

         行動するということで何をするのか,いまひとつアイデアが浮かばない。自分たちの考えているよいことを広めるためには,どのような方法があるのか調べる必要がある。残念ながらそれはまだできていない。今後の活動に待つしかない。

         大人なら,どのような方法が思いつくだろうか。やはり体を動かして行くしかない。パンフレットを配るにしてもインターネット上では,相手が見てくれなければ何もならない。突然にメールを送られたのでは迷惑である。

         まずは,地域からパンフレットを配り,他地域にも出かけて配り,高速道路の入り口で配りなどして,それを継続していくことを思いつく。そのように人と人が向き合って「お願いします。」「がんばってね。」などの言葉を掛け合うことで,輪を広げること,輪が広がることを子どもたちは見てきている。そこでできたつながりが,この活動をサイバー上で載せてくれる人が必ず出てくるだろうし,場合によっては,新聞にも掲載をお願いすればよい。今後の展開で考えていきたい点である。

       

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