第2章 各サイトの調査と分析

国際大学グローバル・コミュニケーション・センター
新谷 隆
shintani@glocom.ac.jp

キーワード 子ども,広場,インターネット


 本章では、内外の広場性を有するサイトを調査した結果を示しした。これにより、既存のさまざまな広場のデザインのパターンをおよそ知ることができる。ここで紹介する事例は、新たに子どもの広場を構築しようと企画する人にとって大いに参考になるであろう。なお、事例の分析は、第3章において記述した。


1. 広場性を有するサイトの事例

 インターネットにおける子ども向けの広場性を有するサイトは、けして膨大な数に達しているわけではなく、むしろ教育で活用可能な子どもたちにとっての受動的なコンテンツと比べると数は非常に少ない。以下においては、調査時点(1999年11月)において利用可能な子ども向けの広場性を有するサイトを事例として紹介する。

 ここで紹介されているサイト名は、以下のとおりである。

[日本]
キッズパーク  不思議倶楽部  マグネット
サイエンスQAひろば  こねっと・ワールド
キッズネットクラブ  セコムラインズ
キッズメディアクラブ  わああいストアップした要件を元に、次章で紹介する事例分析を行った。

2. サイト概要

2.1 キッズパーク


15歳以下の子供たちのための、作品発表、コミュニケーション広場。作品を募集している。メールフレンド募集コーナーあり。

(1)基礎情報
URL http://kidspark.org/
運営主体 キッズパーク事務局
開設期日 1996.3.12
アクセス状況 週平均登録希望者数50人
参加対象 15歳以下の会員制
(2)技術と運用

 感受性の鋭い子どもたちに、以下の能力を楽しみながら伸ばしていくための企画を提案、実行、フォローする。
 自己教育力を養う・コミュニケション力を養う・創造性を養う・他人のために自分の能力を活かすことの喜びを味わう・礼節の大切さを学ぶ・自己責任の大切さを学ぶ。

 子どもの広場として、主にメールと会議室(掲示板)を利用している。「メールフレンド」「コミュニケーション広場」「テーマ別会議室」といった複数の場をもうけている。特にキッズパークでは「恋愛の部屋」「悩みの部屋」など直接学校の教科に関係しない内容のテーマが設置されている。その他のコミュニケーションツールとして、メールマガジンの発行やICQによるコミュニケーションも企画している。

(3)サービスコンテンツ

特徴

 企画・制作・運営まで子どもたち自身が行っている。スタッフの構成は、小学生2名、中学生23名、高校生8名、大学生1名、大人4名である。

(4)コンテンツタイトル
(5)その他

自分の好きな名前でキッズパークのメールアドレスがもらえるサービス(有料)


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