国際交流の継続的実践プロジェクトに参加して

柴島高校  英語科 神崎久仁子

 

1.参加の経緯

 柴島高校は99年夏にETOに参加していて、その続きでISONにも参加した。 

 私は産休、育休の硴塚(かきつか)先生の代わりに 9月17日から柴島高校に来た。実はETOにも硴塚先生と参加していた。 


2.学校のネットワーク環境

 光回線が来ている。校内はLANで結ばれている。自分の机の上のノートパソコンでe-mailもホームページも見ることもできる。メールアドレスをもらい初めてメールを出した時、都度接続しなくてもすぐ送れたのと接続時間を気にせずにホームページを見ることができて感激した。LANの接続端子がある教室もある。 

 生徒は図書室にある、インターネットに接続できる2台のパソコンを 昼休みと放課後は自由に使える。が、それは授業や個人の調べ物に使うので、そちらが優先で、ISONのためには昼休みにバイオテクノロジーの部屋のコンピュータを使わせてもらった。幸いLANの部屋に2学期末試験後 WindowsNTが40台入り、3学期からしか使えないところを使わせてくれた。おかげで12月の合宿前に少しは準備ができて大変よかった。もしWindows NTが使えなかったらきっとホームページの準備はできず大変みじめだっただろう。 


3.まず生徒集めの苦労

 何をするのかよくわからないので生徒になんと言って説明したらいいのか戸惑った。とにかくコンピュータと英語に関係がある、夏のETOの続きみたいな物と言うことで生徒を集めようとした。が、夏のETOはお金がかかって二度と行きたくないという感想だったのでETO参加の生徒には勧めなかった。又、私も外で初めて会う人たちと気後れせずに話せるような生徒の方がいいなと思っていたのでなかなか見つからなかった。結局私が教えている国際交流実習クラスから2人とScreen Englishクラスから2人頼み込んで来てもらった。Screen Englishの1人は授業中にちょっと説明したのを覚えていて自ら申し出てくれた。生徒を説得するのに9月23日の帝塚山泉ヶ丘での集いで聞いた、「生徒には費用の負担はかけない」ということが最大の武器となった。外には行きたくないという生徒にはそれでもいいからと言ってなんとか4人集めた。

(でもその子は冬の合宿に参加することになる。) 


4.何をするか? 

 ホームページを作る。それに動画をつける。ということが最初の目標だった。11月14日の講習会で動画ソフトのreal videoの使い方を教えてもらった。ETOでのPower Point より難しいvideoをとりいれたホームページということだと理解した。その時はとりあえず文化祭での国際交流実習クラスが発表するための「Show and Tell Contest」のホームページを作るつもりだった。その後生徒に何をするのかと聞かれて実はよくわからなくなって、私は「自分と生徒がホームページを作れる。」というのが目標だと言った。  

 なかなか4人の生徒が一同に集まる事ができず、又、関心も違うのでそれぞれが作ることにした。外国の生徒と一緒につくるとか関西でまとまったテーマの物を作るとかいう情報もあったのでそれに合致しないのではと心配だった。  

 結局12月に入る頃柴島高校の Unofficial Home Pageと言うことで それぞれが柴島について興味のあるものを取材して作る事になった。  とにかく材料を集めよと言ってデジカメを貸したりした。


5.得られた成果

 12月の合宿は、一泊した2人の生徒はもう一泊したいと言い出すくらい楽しい思いをしたようでよかった。今度は生徒たちが口コミで伝え積極的に参加申し込みしてくれるだろう。又後でわかったのだが1人は 「Internet 発信」というホームページをHTMLで一から作る授業を受けておりホームページは作れるし、英語もe-mailを書かせてみると内容も豊かにすごくたくさん書けるすごい生徒だった。授業ではここまではわかっていなかった。その他の生徒についても私は理解が深まり、又楽しく話すことができ、それだけでもよかった。合宿ではホームページは完成できず生徒達は3学期が始まると気にしていつ仕上げるのかと聞いてきた。学年末試験が終わったら生徒を集めて仕上げるつもりである。 

 韓国の生徒を私の家にホームステイさせたので、生徒と一緒に空港まで迎えに行ったり柴島に連れてきたりした。おかげで生徒達はその生徒と長時間過ごすことができ楽しい思いをした。この経験が一番の成果である。  私も彼女にインタビューしたテープやハワイの高校から参加した根本健太君にもらったpresentationのフロッピーを国際交流実習の授業に使ったりして実に助かった。韓国の女子生徒には授業中に新しいWindows NTで生徒達にメールを送らせた。すると返事が一人一人に来た。私は彼女には大変感謝している。


6.学校とISONの関係

 国際交流実習クラスとScreen Englishクラスの両方から生徒を選んだがそれは間違いだった。夏のETOでは人数はたった5人だったがすべて国際交流実習クラスからの生徒だったので学校の授業として取り扱ってもらえるが、このように寄せ集めだとただの有志が行くことになり何か起こったときや費用の点で何も出ないとのことだった。これを同僚の坪内先生は教頭に話してとりあえず学校から公式に行くということになった。合宿などは普通はずいぶん前から許可をもらってないと行けないようだ。(柴島は総合学科なのでこの点なんとか柔軟性に対応した。)だから坪内氏は「授業として参加せよ」と言っていたということだ。しかし私の方は生徒集めに必死でその時「1つの授業からだけ生徒を集めるべし」という意味がわかっていなかった。


7.今後の課題

 合宿などの参加費用について生徒にお金を出すようにと言うとずいぶん嫌がる。米国では修学旅行の費用はクラス全体で洗車やクッキー販売したりして集めるらしい。私は新学期にはETO part 2にクラスとして参加すると生徒に言っておいて、文化祭で食べ物の店でも出してこのような外部に出ていく費用を工面しようかと思っている。 


8.おわりに

 夏のETOの時は学校に来てメールチェックをして、その上フロッピーを使うので生徒には面倒な仕組みだった。12月にWindows NTが設置されて生徒1人1人がコンピュータを使いhotmailでメールチェックをする事ができるようになった。又ホームページもHTMLを使わずにできる。でも今最新の機械は2年も経つと時代遅れになるのだろうか。そうすると 又、新しい機械のあるところがうらやましくなるのだろうか?これに巻き込まれるとあまり幸せそうな未来ではないなあと思う。

 ところでホームページをすいすい作った生徒は古い機械でHTMLの基礎から学んだので新しい機械で簡単にホームページが作れて、ちょっとした手直しは HTMLの知識を生かしてすいすいできたそうだ。古い機械でしっかり基礎を学ぶのもいいものだなと思った。 

〔国際交流実習クラス〕 図書室から メールを送っている

今は 新しいWindows NTのあるLAN教室を使っている。


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