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「読字・書字障害児へのタブレットPC利用と指導改善」が2006年度日本LD学会で最優秀賞を受ける

●日本LD学会において指導教材集で最優秀賞

写真1

 当教材は、兵庫教育大学と同大産学共同研究のパートナーである勝美システムズ株式会社が2004年度Eスクエア・アドバンス「IT活用教育推進プロジェクト」の実践を通して構築したもので、通常学級で教育支援が遅れているLD,ADHD,高機能自閉症などの軽度発達障害児への指導改善を図る書字練習教材です。本年10月、障害児教育関連学会で最大の会員を擁する「日本LD学会」より、最優秀賞として表彰されました。 このプロジェクトでは、書字障害の子どもを指導するために、タブレットPCを使い、次のような目標をたてて実践しています。


  1. 書字の基礎的な力を培う指導方法をタブレットPCで検討し、教師の指導技術の向上を図る。
  2. その過程で、書字障害を示す子どもの典型的な学習パタンを踏まえ、それを改善する教材を開発し教育現場での指導実践に生かす。
  3. その成果や知見を特別支援教室や特別支援学校などで応用する方策を検討する。

●タブレットPCを使う利点

  1. ペン入力が可能で,マウスやキー入力よりも一般的な書字に近い感覚がある。
  2. 紙に鉛筆でかく学習に比べて,インタラクティブな反応があり子どもの興味が高い。
  3. 筆跡,筆順をペンの動きも含めて記録に残すことができ,以前の学習記録との比較が容易である。そのため,書字の向上を自身が体感でき自信につながる。
  4. アセスメントから指導までの一連の流れをパッケージ化して提供できる。

●タブレットPCを使う利点

 書字障害を示す子どもに対して、次のような課題モジュールから成る教材をタブレッ トPCによって提供し、その教材の有効性を検証している。

  1. 協調運動 (点つなぎ課題,迷路課題,線なぞり課題,ぬりえ課題) での指導
  2. 視知覚操作  (図と地の弁別課題,選択抹消課題、模写) での指導
  3. ひらかなの書字練習での指導
  4. 小学校漢字の書字練習での指導

 この教材の現場での検証は、兵庫県内の播磨地区にある6つの小学校、養護学校、幼稚園で行われました。

写真2
 タブレットPCと書字教材を使った学習風景
図1
 教材の画面イメージ