マルチリンガル対応の語学教育システムの開発・実証

NTTコミュニケーションズ株式会社
メンバー/株式会社エヌ・ティ・ティ・エムイー情報流通/NTTソフトウェア株式会社/
NTTラーニングシステムズ株式会社/NTTアドバンステクノロジ株式会社


目的

近年の国際化の進展にともない、学校教育や生涯学習における語学教育の重要性がますます高まっています。

日本語教育を例にとると、帰国子女、外国人子女の数は大幅に増大しており、学校内に1人、2人というケースも多く、日本語指導教員や教材等が不足している状況にあります。

そこで、日本全国の広範囲な地域に分散した帰国子女、外国人子女、将来的には海外子女に対して、個々の学習者の能力に応じた適切な学習内容、指導方法を選択し、かつマルチメディアによるわかりやすく効果的な学習を提供するマルチリンガル対応の語学教育システムを開発し、ネットワークを利用した新しい語学教育形態の確立と普及を目指します。

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システム・実証実験の概要

システム開発

本システムは、語学教育の教師や専門家に直接教えてもらう機会をもたない学習者に対して、インターネット、イントラネット等を介して、以下の4つの機能を提供します。

(1)個人適応学習機能

 学習者に対して学習の操作・応答や指示・解説内容をマルチリンガル表示(日本語、英語、スペイン語、ポルトガル語、中国語、韓国語)し、語学教育の最初の障壁を少なくし、学習を促進させることができます。また、個人適応型の文型学習機能により、個々の学習者のレベルに応じた難易度(1語文、2語文、3語文以上)の文章を学習することができます。

(2)視聴覚学習・添削機能

 「読む」、「聴く」学習だけでなく、語学教育に必要不可欠な「書く」、「話す」の学習を実現します。学習者はタブレットやマイクを用いて実際に書いたり、話すのと同様に学習できます。学習者の書いた文字や発音データはサーバ上に保存され、遠隔にいる教師から添削指導を受けることができます。

(3)調べ学習機能

 学んだ語学知識を学習者が自発的、実践的に活用する調べ学習機能を設けることにより、語学知識を生きた知識として定着を図るようにします。

(4)学務管理機能

 教師に対して、必要なレベルでの学習進捗・理解状況の統計表示機能により適切な学習指導に生かすことを可能とします。

実証実験

文部省委嘱日本語指導教材研究会と連携し、日本語教育を題材とした学校生活での言語習得を目的とする日本語指導教材を作成し、拠点校、実験校において外国人子女を対象に実験授業を行います。これにより、システムの機能、性能、操作性およびコンテンツの教育的効果を評価します。


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