インターネットを利用した活動を通して,上越地域と他地域とのつながりを実感をもってつかませる。また,中郷村にとどまらず全国も視野に入れた幅の広いものの見方やインターネット利用のよさを児童に持たせたい。
自分たちの市(区,町,村)を中心にした地域の商店や商店街の様子について調べて,地域の人々は品質や価格などを考えて購入していることや,商店や商店街などでは販売に工夫していることを理解できるようにするとともに,自分の地域は消費生活を通して広く国内の他地域などとかかわりがあることに気付くようにする。
先の学習指導要領の目標や内容を受け,本単元では次の内容をとらえさせていきたい。
指導計画(9・10/11) | 留 意 点 |
(1)この品物はどこで売っているのだろう | ・日頃の買い物経験を思い出す。
・買い物調べの方法を話し合う。 |
(2)中郷村の買い物の様子を見てみよう。 | ・買い物調べの結果をコンピュータを用いて学級全体の傾向をグラフに 表す
・グラフから気付いたことを話し合う |
(3)駅前商店街見学の計画を立てよう | ・買い物調べの結果や,駅前商店街のビデオから見学の計画を立てる。 |
(4)駅前商店街を見学しよう | ・見学の計画をもとに駅前商店街の見学を行う。
・ビデオ,写真,デジタルカメラなどで,取してきてもよいこととする |
(5)大型スーパーってなんだろう | ・買い物調査結果やから,郊外の大型スーパーに着目し,見学の計画を 立てる。
○商品がどこからきているのかに,着目できるようたくさん陳列している品物のビデオを提示する。 |
(6)大型スーパーを調べよう。 | ・見学の計画をもとにスーパーマーケットを見学する。
○食料品産地調べは,一人で多くの食品を調べることはできないので,あらかじめクラスの共通課題として設定し,みんなで協力して調べる。 |
(7)大型スーパー店の工夫が分かった | ・お店の商品はどこからきたのかを調べる。
・個人商店と比較しながらスーパーマーケッの特色や販売の工夫を発表できるようにする。 |
(8)多くの食料品はどこから来るのだろう。 | ・お店の商品はどこからきたのかを調べる。
・自分が好きな県を選び,その県からどんな料品が送られていたかをまとめる。 ・ホームページ上にもスーパーで見つかった料品の産地一覧を資料とし てのせておく。 |
(9)全国のお店を調べてみよう。 | ・インターネットで全国のお店に何が売っているか調べてみる。
・全国調査の方法を話し合い,インターネット利用につなげる。 ・調べる県は自分の興味のある県とする。 ・電子メールのやり取りには,ある程度の時間が必要であるので,交流は弾力的に行う。 ・メールの内容は,食料品以外のことも含めてもよいこととする。 |
(10)手紙で分かったことを発表しよう | ・受け取った電子メールを発表し,他地域とのつながりについてまとめ る
・電子メールで調べた結果を発表し,新潟県の食料品が送られている地域を地図に書き込む。 ・電子メールの内容から,自分たちの地域が他地域と結び付いているこ とに気付かせる。 |
(11)ホームページで伝えよう。 | ・学習のまとめとしてグループで新聞作りを行い,ホームページで情報 発信をする。
・新潟県食料品調査協力に協力してもらった県に学習し分かったことを ホームページを通して伝えることとし児童の意欲を高める。 ・本単元終了後もメールによる他地域との交流を継続していく。 |
学習活動 | 活動への働きかけ | 備考 | |
1 | 本時の学習の見通しをもつ。
・今までの学習を思い出す。 |
・新潟県の食料品は,他の地域に送られているのだろうか。 | |
2 | 自分たちの予想をインターネットを用いて調べる。 | ・「新潟県の食料品はどこへ送られているのでしょうか」インターネッ トで全国からのお手紙を見てみよう。 | ・パソコン操作の分からない児童には,教師が支援する |
◎新潟の食料品はどこへ送られているか調べる | ![]() |
・電子メールは事前に教師が一括して受け取り,どんな食料品が送られ ているか把握しておく。 | |
3 | 新潟県の食料品をワークシートにまとめる。 | ・お手紙から分かった新潟県の食料品をワークシートにまとめましょう。 | ・通信ソフト「ユードラ」使用。 |
4 | 大きな日本地図に,新潟県の食料品のシールを貼る。 | ・新潟県の食料品シールを自分の調べた県に貼りましょう。
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5 | 班ごとに調べた結果の発表を行う。 | ・分かったことを班ごとに発表しましょう。 | |
6 | まとめ | ○友達の発表や地図を見て,気付いたこと分かったことを書きましょう。 |
特に電子メールは,ほぼ全員がメールの受信ができ,日常的にメールを読み書きしている児童もクラスの1/4程度おり,クラスとしてのインターネットに対する抵抗感はない。
そのようなことを考慮し,本単元にインターネットの活用を取り入れてみた。その結果,自分たちが調べることのできない遠い県のスーパーなどで売られている品物をインターネットを用いて意欲的に調べることができた。
しかし,メールを通してのやり取りであったために,抽象的で今一つ実感にかけたのことも否めない。3年生の発達段階を考えると少しレベルが高かったようである。インターネットだけにとらわれずファックスや電話など多くの方法を用いるべきであろう。また,このようなメールを用いた授業を行い場合には,交流相手を見つけなければならない。しかし,現在の段階では交流校を見つけること自体がかなり難しいのが現状である。本単元の実践にあたっては1カ月前以上から協力してくれる方を全国に募った。結果17都道府県の方から貴重な情報をいただくことができた。実際の授業にあたっては,メールのやり取りなど交流に時間がかかるため,時数に余裕を持たせた方がよいと思われる。
メールの内容には,交流先の地域の名物や気候なども書かれていたために,児童は非常に興味を持ってメールを読んでいた。また,単元を終わってからもお礼の手紙などを交流先にメールで出す児童も見られた。
このように,今までは自分たちの住む村のことにしか関心がなかったが,本単元を行うことで日本のいろいろな地域に関心を持つようになり,インターネットを通して多くの人々と意見の交換をしたり情報を得られることを知るきっかけになったのではないだろうか。
なお,他地域との交流の様子は,本校ホームページにのせてありますので興味のある方はご覧下さい。 ( URL=http://www.nakagou-es.nakagou.niigata.jp/)
○メール紹介
美里高校のMです。 > 私は新潟県中郷小学校3年生ののY.YとY.Sです。 >新潟県の食べ物は沖縄のお店にうっていますか。教えて下さい。 1)米:こしひかり,調理ご飯(パック米) 2)あられ・せんべえ類:10種類以上(たくさん) 三色餅・チーズ餅・白い風船など 3)味噌:佐渡の蔵出しだし入り味噌 4)酒:白龍 #沖縄県の浦添市にあるスーパー(ダイエー浦添店)で,調べました。 #お米に関係する食品がほとんどのようです。 #野菜類は,北海道直送というのがたくさんありました。 #ジャガイモ・にんくのめ・アスパラガス・ブロッコリーなど #あと,九州産も多かったですね >沖縄は暑いからどんなものを育てていますか。 今の時期は,いろんな野菜があります。ミカンもあります >こちらではやまにゆきが積もりました。 沖縄は,とてもあつい。 8日は,29度まで上がりました。 |