MPEGカメラ MP-EG10
株式会社 日立製作所
1 必要機器等の条件
- DOS/V 機及び PC-98 シリーズの場合
- ・CPU Pentium100MHz 以上 (推奨133MHz以上)
- ・必要メモリ 16MB以上 (推奨32MB以上)
- ・必要ディスク容量 空き容量80MB以上
- ・その他周辺機器等
- 表示 640×480 以上 65,536色同時発色以上
- データ転送
- PCカードスロットTypeVスロット,ISA バス,ECP 対応プリンタポート のいずれか
2 MPEGカメラ開発のねらい
- パソコンへの容易な動画映像の取り込みを実現するため,MPEGカメラを開発した。開発にあたっては標準化を図ることを第1に置き,圧縮フォーマットとしては国際標準圧縮規格であるMPEG1フォーマットを採用し,撮影した映像の記録にはPCカード(TypeV)ハードディスクを使用した。この結果,特別な機材を用意すること無く撮影した動画映像をパソコンに取り込み,編集,加工することが可能となった。
- これにより,今後拡大が予想されるパソコンを利用した視聴覚教育の現場でもさまざまな利用用途が想定される。
3 MPEGカメラの特徴
- 1) パソコンへの容易な動画映像の取り込みを実現。
- パソコンの視聴覚教材の中にMPEGカメラで撮影した動画,静止画を挿入することで,わかりやすく,楽しい教材を,簡単に,自分で作成できる。
- 2) キャプチャー機能
- 既存の映像記録もキャプチャー機能を使えば,簡単にMPEGカメラを使ってパソコンに取り込むことができる。
- 3) 多彩な撮影モード
- デジタル6 倍ズームや,マクロモードによりさまざまな被写体に対応。また,動画,静止画に加え,音声付き静止画や,インターバル撮影など,多彩な撮影モードを装備しているため,目的に合わせての使い分けが可能である。
- 4) 大容量記録メディアの採用。
- 記録メディアに260MB のPCカードディスクを採用。動画で約27分,静止画で約3,000枚,音声付静止画なら1枚に最大約4時間の音声が録音できる。
- 5) 映像の頭出しが素早く簡単。
- 磁気ディスクに記録するため,映像の頭出しが瞬時にできる。このため,撮影直後の再生や,繰返し再生も簡単に行える。
4 利用アドバイス
(1) 独自な視聴覚教材の作成
- 先生や生徒の撮影した映像をパソコン上に取り込み独自の視聴覚教材を作成する。この際,カメラに添付のソフトを使えば静止画,動画を組合せた発表資料や教材をマウス操作だけで簡単に作成できる。
- 具体的な使用例を以下にあげる。
- ・理科の実験で,手順や注意事項を説明する際,既にあるVTR 教材から説明に必要なシーンをMPEGカメラでパソコンに取り込み,実験前に,生徒が納得行くまで繰り返し見せる。また,実験中でも手順を確認できるようにしておくことで,誤りの少ない実験が行える。
- ・開花の様子や,日時計の影の動きなどをインターバル撮影機能を使い1分間隔で定点撮影し,パソコン上で編集。一日分の静止画から数十秒程度の動画を作成できるため,非常に変化の遅い被写体の動きを,わかりやすく説明できる教材を作成できる。
- ・社会見学等校外授業の際,生徒に静止画,動画を組合せて撮影させ,戻ってからパソコンを使っての報告会を実施する。その際,生徒に発表資料を作成させることで,自分がどんなところに関心を持ったかを具体的に映像資料を使って発表をさせることができる。
(2) 実技指導での活用
- 体育や,音楽の授業において模範となりうる生徒の映像を撮影し,これを繰返し再生することで他の生徒の理解を早めることができる。
(3) 電子アルバムの作成
- 生徒の作成した書道や美術の作品や,発表会,体育祭等の行事をMPEGカメラで記録しておけば1年の終わりには動画,静止画の組み合わされた立派な電子アルバムが完成する。これもカメラに添付のソフトを使うことで簡単に作成できるので,生徒に作成させることも可能である。
5 問い合わせ先
- MPEGインフォメーションセンター
- TEL 0120-147-226
- インターネットホームページ<MPEG PLANET>
- http://mpeg.hitachi.co.jp/planet/
平成9年度市販ソフト実践事例集III