児童・生徒のための表現ツール
えほんらいたーシリーズ

富士通株式会社

1.必要機器等の条件

・CPU 486以上
・必要メモリ 16MB以上
・必要HD容量 25MB以上
・必要周辺機器 CD−ROMドライブ/ドライバ
サウンドカード/ドライバ
・オプション周辺機器 カラーイメージスキャナ
カラープリンタ
ビデオカード

2.ソフト開発のねらい

 学校現場のパソコンは児童・生徒の主体的な学習を支援する道具として位置づけられ,様々な形態での活用が行われている。その中でも特に児童・生徒が「自らが考え主体的に判断して,課題を解決したり,創造したりすることができる能力」や「考えて判断したことをもとに表現したり,行動したりできる技能」を身につける道具として,児童・生徒用の表現ツール「えほんらいたーシリーズ」を開発した。
 学校での調べ学習等の授業の進め方を見た場合,あるテーマについて調べ,まとめ,発表を行い,互いに話し合うといった活動が多く見られる。そこで,本ソフトでは,児童・生徒が一枚一枚の絵(画面)を作成し,連続したストーリー(絵本)を作れるようにした。絵を描いて,それを並べてストーリーを作り,順番に見るという,小学校低学年の児童にも,単純でわかりやすいものとした。そして,パソコンを使用する授業に興味・関心が持てるように,写真・ビデオ等の映像の取り込み,自分の声の録音や再生,文字や図形の描画などができるようにした。機能の豊富さにより操作性や使い易さが犠牲にならないように,機能を厳選し操作の簡易化を図った。作品の中の絵一枚一枚には,表示の仕方(画面効果)を指定をすることにより,その作品を個性豊かに表現できるようにした。

3.本ソフトの特徴

 「えをかく」「えほんをつくる」「えほんをみる」の3つの機能からなり,処理の流れを明確にしている。起動中は処理の状態に合わせて異なるBGMが流れ,楽しく使うことができるとともに処理の変化を音で判断することができる。「えをかく」では,絵を描いたり文字入力したりすること,映像を取り込むことなどが全てマウスで操作できる。作成したデータは,見た目には分からないが前景と背景に分かれており,背景を壁紙にして前景に絵を描くなど使い方を工夫できる。絵には名前を付けることができ,保存の時にはファイル名を意識せずに絵の名前と保存先のドライブ名を確認するだけであり,低学年の児童でも容易に操作できる。絵の読み込み時には一覧表示される縮小絵と絵の名前で確認できる。えほんらいたーPROでは,アニメーションの作成やリンクボタンの指定,動画の取り込みが簡単にでき,より豊かな表現が可能である。
 「えほんをつくる」では一覧表示される縮小絵から手で絵をならべる感覚で順番を決め,紙芝居のような直線的なストーリーを作ることができる。各画面には45種類の画面効果の中から最適な表示の仕方を選ぶことができる。「えほんをみる」では作成したストーリーをマウスのクリックで前後のページに進める手動実行や指定時間間隔で次のページに進む自動実行,何枚かをセットにしてランダムに表示するシャッフル実行などが選べる。

4.利用アドバイス

 小学校低学年では,コンピュータに慣れ親しむため,お絵描きや塗り絵をしながらマウスの操作などの基本操作を覚えることができる。小学校中高学年からは,学習のまとめやグループ発表の資料作りを通して,自分たちの表現ツールとして,マルチメディア情報の整理を行うデータベースとして,プレゼンテーションツールの入門版として,また,校外に向けたインターネットの情報発信ツールとして利用できる。

5.問い合わせ先

富士通株式会社第三システム事業部第二文教システム部 TEL 043-299-3267
〒261-8588 千葉市美浜区中瀬 1-9-3 幕張システムラボラトリ FAX 043-299-3027


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