Eメール海外交流による国際理解教育の推進

福島県会津若松市立松長小学校

 

 会津若松市では,平成9 年度から小学校における英語教育を試験的に進めている。具体的には,会津大学の村川久子教授が開発した英会話教材「アイと裕太の英会話パスポート」を導入,あわせて()会津リエゾンオフィスの協力を得て会津大学の学生などのインストラクターを確保し,クラブ活動での英語教育を実施している。

 国際理解教育は,他国の人々との交流を通して,お互いの相違点と共通点を認識させ,最終的に「共生」の考えを理解させることである。相手に自分たちのことを知らせると同時に,その原点として自分の住む地域や学校を見つめなおすことが重要である。

 この事業においては,インターネット(電子メール)を活用することにより,児童に国際的な交流を行わせ,クラブ活動で習得した英語を実際に活用させようとするものである。反面,小学生46年の児童に英語で電子メールを行わせることには限界があるため,翻訳支援のインストラクターを確保し,充分な支援体制を整えた。

 小学生を対象とした教材「アイと裕太の英会話パスポート」は,会津若松市立鶴城小学校における徹底した現地調査をもとに,小学生の行動パターン,使用文章を60ストーリにまとめたもので,会津大学村川久子教授と会津地域のベンチャー企業が共同開発したものである。

 市内6 校で英語クラブを設置,あわせてインターネット環境を整備し,11月からアメリカ・マサチューセッツ州クインシー市ビーチウッドノール小学校との電子メール交流を開始した。

 平成10年度までの実績をもとに,継続6 校を対象として,引き続き10月から電子メール交流を行う(新規4 校はEスクエア事業非該当)。交流2 年目に入ることから,より深いレベルでの交流を進め,児童の自主性・能動性を高めながら,多様な情報交換や英語表現手法の習得が大きな目標である。

 これまでの交流実績をもとに,さらに一歩踏込んだ情報交換と英語表現を通じて,国際理解能力を育むことを目標とする。

会津若松市立松長小学校,日新小学校,行仁小学校,鶴城小学校,一箕小学校,門田小学校,計6校