学びを開くインターネットの活用

越谷市立宮本小学校

 

 今回の「学びを開くインターネットの活用」は,大きく2つの実践に分けられる。1つ目は,Eメール交換を中心とした学校間交流,2つ目は,社会科の調べ学習におけるインターネットの利用である。社会科は,本校が長年にわたって取り組んでいる研究教科でもあり,今までの成果に加えてインターネットをどれだけ有効利用していくかが実践の鍵となってくる。また,両者の実践は全く別個のものではなく,お互いに影響し合いながら進められてきた。両者とも,インターネットを通じて児童の学びが広がっていくことを最大の目的としている。

 中心となるのは宮本小学校4年1組(担任 麦倉芳信,児童数 男子19名,女子17名,計36名)と富山養護学校石崎級(担任石崎康弘,生徒数 男子3名,女子1名,計4名)との学級間交流である。

 メールを作成することのできるコンピュータが足らないため,今回は児童が手書きしたものを担任が打ちなおして送った。また,児童に実際にコンピュータにふれる機会も増やしたいと考え,コンピュータ室にあるFM-TOWNSIIを使い,絵本ライターソフトを利用してメッセージカードを作成し,添付ファイルで送るようにした。

 社会科の学習で「山地のくらし」の学習に入った。教科書では高知県池川町を山地のくらしの例として取り上げているが,富山県の山地の様子も学習に役立つと考え,児童に養護学校に質問メールを送ってみるように促したところ,児童は絵本ライターでカード形式の質問メールを作成した。

 「山地のくらし」の学習発表会では,質問をした児童たちは上記の返答を十分に生かして発表を行っていた。社会の調べ学習でのインターネット活用は,1−(2)(b)の「社会科の調べ学習でのインターネット活用」でくわしく述べる。 また,3学期の社会科では「あたたかい地方のくらし」と「雪国のくらし」の学習を行う。「あたたかい地方のくらし」では,次項でくわしく述べるインターネット上の情報を有効に活用するとともに,和歌山県の有田ユースホステルとのインターネット交流も計画している。「雪国のくらし」の学習では,富山養護学校はもちろん,長野県松本市立伊那北小学校との情報交流も計画中である。

 「山地のくらし」の学習では,教科書には高知県池川町の様子が紹介されている。池川町は町ぐるみでインターネットが盛んなところらしく,町のホームページも実に充実したものである。児童に池川町のホームページを紹介したところ,児童は積極的に様々な情報を集め,学習発表会ではそれらが有効に活用されていた。また,池川町の情報とあわせて交流校である富山養護学校からも情報をもらったのは,前項で述べたとおりである。