KOMAE三七プロジェクト

狛江市立狛江第七小学校 

 

 インターネットの教育的利用について,今後具体的な活用がさらに進んでくることが予想されている。学校外では,インターネットによる情報収集,情報発信等が社会の構造を変化させるほどの勢いで発展している。携帯電話にしてもWeb利用ができる機能も取り入れつつある。

 このような中,学校教育においても学校同士,学校外との関わりを以前からまして求められている現在,学校の教育活動をより開いていく視点でインターネットの通信環境をもっと利用し,子どもたちの学習活動を広げていこうと考えた。

 具体的には,どこでも子どもたちが利用できることを考え,ノートパソコンとPHSによるインターネット通信環境を整えた。そして子どもたちが電話による通話と同じように簡便でハードの操作に煩わされずに自由にできる環境を整え,相互に受発信できることで学習活動をいっそう豊かなものにできることをめざした。

 子どもたちは各学校で意図的・計画的に学習活動を展開している。学校ごとに教科・教科外学習を意欲的に取り組んでいる。その学習活動の一端を,インターネットの通信環境を用いて,同じ市内の学校同士で互いに交流し,各自が取り組んでいる学校生活をより豊かで実りのあるものにさせていく。そして,子どもたち一人一人にもインターネットによる情報の受発信を通して自己表現能力の向上を図ることとした。

 同学年による学校外での宿泊行事に取り組んだこと,互いに異なる学校行事に主体的に参加した様子を交流する,音楽科の学習発表を通して互いに相手を認めあう場を設け,情報活用能力の育成を図る。

 本市では6年生が日光移動教室という行事に参加し,自然体験学習や社会科の歴史学 習を行う。学習グループを組み,共通の目標で学習し,見聞したことを写真に記録,行事後に各学校で行事新聞化してまとめた。その成果を互いにインターネット上で発表し,交流を深めた。

 2学期は学校行事の多い時期である。各校ともそれぞれの学校行事に最高学年として主体的に参加した取り組みをビデオ撮影し,その記録を元に交流し,情報を教えあうことによって,学校行事に違った視点から取り組む意欲を高めさせる。

 音楽の授業で取り組んでいる学習をリアルタイムで発表しあうことによって,音楽表現能力,鑑賞能力も高め,互いに自らの音楽学習を振り返るもととする。

 子どもたちがインターネットを通じて交流し始めて約1年になる。はじめはソフトの使い方に不安を覚えていた子どもたちもすぐに慣れ,まるで電話感覚で交信し,互いに相手の様子が小さい画面ながらもリアルタイムに見えることから,大いに親密度も増し,教室が仲間が他にもできたような気分であった。