インターネットを活用した環境学習

品川区立大井第一小学校 

 

 「総合的な学習」を視野に入れた環境学習(本事例は,「ケナフ」の学習)を行う際に,学習課程の中での情報収集の方法の1つとして,ホームページ閲覧をさせた。

 ケナフの学習では,同様な学習をしている学校とホームページや電子メールを通じて実践交流をした。また,学習して得た情報,特にケナフの持つ空気浄化能力をもっと他校にも広めたいとの児童の希望(意欲)により,ホームページを作成したり,電子メールで情報発信を行った。

 この学習全体を通して,児童の情報活用能力の向上を図ることをねらった。

 本校では,児童が日常的に触れることができる自然への理解を基本として,人間と自然との調和をどう図るのかを学ばせることを重視し,環境教育を行っている。そして,児童が活動に主体的に取り組む過程で,感性を磨き,豊かな心を培い,人やものや環境に対して責任ある行動がとれるようになって欲しいと願い,「自然との共存」というキーワードのもと,自然に関わる体験的な活動を多く取り入れた学習を展開している。

 本学習は,実際に動物や植物を育てることを通じ,その成長の様子を調べることにより,生命の連続性を理解し,生命を尊重し,動物や植物にとって住みよい環境について考え,実践しようとすることをねらったものである。また,コンピュータを使った情報収集・調査活動や表現活動を計画的に取り入れることにより,活動の過程でわき出た「もっと詳しく調べたい」「分かったことをみんなに知らせたい」といった意欲に応えたいと考えた。

 自分が育てているケナフの生育環境について,コンピュータを使って意欲的に調べたり,分かったことを知らせたりする活動を通じて,動物や植物にとって,住みよい環境について考え,実践しようとする意欲を培うことをねらった。

 ケナフのよさを知らせるためにいろいろな表現活動をとらせたが,学校遠隔の地に対する情報発信の方法の1つとしてホームページを作成した。

 その他にメールを使った交流をするために,電子メールソフトの起動方法,メールの書き方,情報の送受信の方法等を練習した。

 ホームページの作成は,児童だけではまだまだ不十分で,教師の支援が欠かせなかったが,表現活動として,また,情報発信として,非常に強力な学習支援となることを確信した。今後プロジェクト学習や共同学習を行う際の,他校等との交流は,電子メールとホームページを一体として行っていくことが重要であると考える。