世界が友だち

目黒区立東山小学校

 

 「世界中の子供たちと仲良くしたい」「世界の子供たちと話し合いたい」と願う子供たちは多い。従来はその願いを文通などを通して実現してきて,それなりの成果は得られた。しかし,ともすると子供が期待する即時的な反応には程遠く,子供たちの国際交流への意欲もとかく薄れがちであった。

そこで,本校においては,過去に幾度となくEメールによる交流を行ってきたが,一つの国の特定の学校が相手であり,相手の都合により,中止になったこともあった。

 総合的な学習を始める最初の第3学年であり,社会科の学習の発展として行った。まず始めに,調べ学習で町の様子をデジカメで収集させ,その画像をもとに絵地図を作成し,世界に向けたわが町を紹介することのきっかけとした。

 「日本の今」を世界の子供たちに紹介するには,映像や音が中心で,子供ならではの視点からの情報こそが,世界の子供たちに一番興味がわくものであると考えたからである。

 そして次に,その絵地図を本校の英文ホームページに掲載し,世界各国から随時,閲覧してもらえるようにして,幅広い世界各国との子供達との交流(世界が友達)を実現しようと考えた。

 本校は,最新のwindowsパソコンが平成119月に導入された。そこでまず始めにパソコンの操作に慣れさせた。次に,ソフト(一太郎スマイルの中のキーボード練習)を使いながらゲーム感覚で練習させて,ローマ字入力がキーボードからできるようにさせた(指導学年は第4年生である)。あえてソフトキーは使わなかったのは,キーボードリテラシーの習得は,1年でも早い方がのぞましいと考えたからである。

 3年の社会科の町調べの発展として,今回の活動は取り組ませた。そこで,町調べで撮ったデジカメの映像をパソコンで整理していく中で,世界にわが町を紹介したいという願いがうまれた。そして,次に,外国の友だち(帰国児童が在籍していたSt.Andrews School. California)や世界の子供たちを思い浮かべながら,その場所や施設の中でもっとも日本らしい映像を選んだ。また,不足している場合は,放課後に撮り直した。

 紹介したい場所や施設の中で最も象徴的なもの(日本らしいもの)の名称を英訳し,その発音を授業協力者の保護者から教えてもらい,録音しファイル化する。そして,自分たちで作ったhtmlファイルと音声のファイルを,LANを通してサーバー機に送る練習をする。また,その映像と音を先生用のパソコンから開き,自分の作ったwebサイトと音を確かめる。

 デジタル画像の取り込み方やhtmlファイル・音声ファイル(WAVEファイル)の作り方を知り,自己紹介ホームページを模擬的に作成して,LAN(ローカルエリアネットワーク)を通して,教師のサーバー機に送れるように練習する。デジタル画像は,サーバー機の「先生から」という,子供用のパソコンからアクセスできるホルダーJPG(画像形式)であらかじめ保存しておく。