地域ローカルネットワークの活用

清川村立宮ヶ瀬小学校

  

 電子メールは,大変便利なツールで,お互いに自分の生活に合った使い方ができる。違う学校に通っていても,情報をリアルタイムで共有できるから学校同士の交流において有効な手段となり得る。ここでは,電子メールを用いての地域ローカルネットワークの活用について述べるともにオンラインとオフラインでの子どもたちの関わりについて述べたい。

 清川村立宮ヶ瀬小学校(小林英樹校長)は児童数7名という極小規模校である。本年度は,コンピューターネットワークを使うことによって多くのふれあいを持たせようと考えた。ここでは,住んでいる環境は違うが,実際にオフラインでも気軽に会うことが可能な近くの学校との交流についてふれたいと思う。

 横浜市にある横浜市立大口台小学校と交流を行っている。メディアキッズプロジェクトという学校間交流プロジェクトの中での交流です。本年度は,お互いに野菜作りを体験することにより,交流を行った。

 また,お互いの畑の様子をデジタルカメラで撮って紹介し合った。実際に会って交流することもでき,畑の様子を見てもらうことができた。実際に会ってからは,メールを送るときにも,相手の反応を想像しながら書けるようになり,より親しくなれたように思われた。

 トウモロコシは夏休み中に大きくなり,もう少しで収穫という時,せっかく育てたのにハクビシンという動物に食べられてしまった。この動物については,大口台小学校の児童が自分の学校の知っている先生に聞いてどんな動物かメールで教えてくれる場面もあった。ハクビシンに食べられないですんだトウモロコシをどうしようか話し合い,半分は来年まくために保存し,もう半分は,大口台小に送って育ててもらうことにした。今年の活動が来年になっても続き,自分たちが卒業した後も後輩たちが引き継いで欲しいという願いからであった。

 大口台小学校では,育てているの野菜でお雑煮を食べようと計画を立てていた。これは,全国のお雑煮調べをしながら行う活動で,お雑煮を食べる時にデザートとしてイチゴを一緒に食べる計画であった。宮ヶ瀬小学校では大口台小学校の6年生がお雑煮を食べる時に自分たちが育てた米でついた餅を送ってあげようと計画し,もっちもち集会という集会を行った。米づくりは,6年生では,一学期に歴史の学習の一環として,昔の人はどうやって,米を育てていたのか体験したいという発想から行った。足で田を代かきをし,収穫も手作業で行い,米作りの大変さがわかった活動でしたが,この米づくりの活動と大口台小学校との交流の中でこの米で作った餅を大口台小学校の人たちにも食べてもらいたいということになった。これは,大口台小学校のみんなはお雑煮を食べるときに,おもちはどうするんだろうという疑問からの行動であった。ついたお餅は,大口台小学校に届け,大口台小学校のお雑煮プロジェクトの時に食べてもらった。

 また,野菜作りだけでなくお互いの学校生活の中にあった合唱コンクールのことや運動会のことなどでも話題が進み,有意義な交流ができた。