ふだん着の国際交流・足元からの国際理解

大和市立林間小学校

 

 当初,校内研究低学年部会の中では,「国際理解」をサブテーマとする生活科の授業を豊かに展開するためにインターネットを利用することも考えられるだろうという意図があった。

 普通,一年生の学習は,自分たちの身の回りに始終してしまう。しかし,そのふだんの学習をネットワーク,地域との協力関係を得て拡大してみると,子どもたちの学習にどれだけ変化をもたらすか,どれだけ理解が深まるかを試してみたかった。

 今回,直接的には,インターネットを利用して,本校の一年生が,ペルーの一年生と絵の交換を行った。また,国際教室には,ペルーからきている6年生がいるので,共同で取り組むことになった。国際教室の6年生は,国語の教科書にある「国境をこえる文化」を題材に,メディアを使ってどれだけ世界に対する視野が広がるかという取り組みをしてみた。ここでは,国際教室の6年生の取り組みを中心に報告したい。

 国際教室の普段の学習にコンピュータも利用してきた。また,国語の教科書を利用して,日本や日本語の学習も進めてきた。「国境をこえる文化」の作者の「メディアの使い手になってほしい」という願いをどれだけ実現する事が出来るか。教科書を読み進めながら,実際に世界の子どもたちとの情報交換をし,それをまとめてクラスの友達に紹介しながらメディアについて考えさせたい。

 その時,お互いの言葉が違う場合でも理解しあえる方法として絵や写真を利用する事を考えてきた。実際にデジタルカメラで撮影したり,お絵かきソフトを利用して,絵でも表現させたい。

 インターネットを通じた世界の子ども達との情報交換を,国際教室の子どもたちの日本や日本語の学習に活かす。この学習を新聞にまとめて,クラスの友達に紹介していく中でメディアの利用について考えさせたい。

 世界の子どもたちとの日記の交換をきっかけに,お互いの普段の様子を伝え合う。そしてこの交流の様子を新聞にしてクラスの友達にも紹介していく。

 インターネットはもはや特別な物ではなく,日常的に利用していかれる環境が整いつつある。だから,インターネットを使った取り組みも,特別なイベントではなく,普段の授業をお互いに知らせあい,そこから生まれた共通の話題について深く追求していけるといいと考えてきた。