「遊び」のネットワーク

大津市立真野小学校 

 

 子どもたちにとっては「遊び」といっても,それぞれに持つイメージは違ってくる。また,それぞれに地域によって親しんでいる遊びにも差がある。昔からの伝承遊びなども多くあるが,家庭でそれらを教わる高齢者がいない場合も多い。そこで,図書室で調べたり,地域の人たちにたずねるとともに,インターネットを通して,他地域の子どもたちの今の遊びやその地域独特の伝承遊びなどを調べることによって,子どもたちの遊びの種類が増えるのではないかと考えた。

 また,それらで調べたことを,ホームページ化することで,校内の遊びの資料として利用することを試みる。

 本校では,児童会活動の一環として,児童のたてわり組織を生かした活動をしている。このたてわり活動は,通学班を基本として,地域密着型の活動をねらっている。本年度は特に,通学班での地域の遊びを中心とした異学年交流に力をおいている。そこでは,6年生の児童をリーダとした活動が中心となる。しかし,児童の活動はドッジボールや鬼ごっこなどの遊びが中心になることが多く,遊びの種類はそれほど多くはない。また,地域の遊び場などの特性を生かし切れていないことが多い。

 そこで,次年度活動の中心となる5年生の児童に,たてわりの活動の中での「遊び」をもっと楽しく,みんなが楽しめる「真野小の遊び」を考えてみようと働きかけることにした。そして,それぞれの児童が,自分の考える「真野小の遊び」を見つけるための学習を設定した。

 他の地域の遊びについて交流学校と電子会議室を使って問い合わせる。

 閉じた電子電子会議システムであるメディアキッズプロジェクト,ダイナリンクウェブの学級日誌の「お手紙しよう」のコーナーを利用して,自分たちの地域での遊びを伝えるとともに他地域での遊びなどを交流していくことにより,「遊び」についての考えを深める。

「こねっとgoo」などの検索サイトの利用法について指導する

 インタビューやアンケート,おたずねメールなどでは,相手に対して,調べている目的,結果の利用法などを伝えるなど,受け手の気持ちになることを助言する。

 本実践は,11月から始め,3月の始めに終了する予定である。したがって,本報告の時点(1月20日)では第五次のまとめの活動中である。

 本年度は,児童の使えるインターネット利用可能なコンピュータ導入の初年度であったために,メディアリテラシーが不足していた。特に,文字入力の面では児童はとまどっていた。今後の利用にあたっては,系統的にメディアリテラシーの育成につとめていく必要がある。