豊かな学校生活のために

葛尾村立葛尾中学校

 

 本校では平成7年度以降,インターネットと接続する機器の提供を受け積極的に授業に導入し,学校教育全体でネットワーク環境がもたらす学習効果の可能性についての追求と検証に努めてきた。また,平成10年から,村事業によりテレビ会議システムが導入され,授業の中で,その有効的な活用の研究が進められてきた。

 このことから,昨年度までの研究を生かし,道徳や学級活動を含めた各教科の指導において,自ら学び,自ら表現する力を身につけさせたいと考え,学習環境の一部としてインターネットを含めたマルチメディアを活用する研究を進めることにした。

 昨年度より実施している総合的な学習の時間において,生徒それぞれが普段の生活の中で疑問に持つこと,興味や関心があることから自分の研究テーマを見つけだし,それを様々な図書,資料やホームページなどから必要な情報を収集し,さらに取捨選択しまとめる。そして文化祭において発表するという活動を行ってきた。今年度はさらにまとめたものをホームページ化するという活動を通し,情報の共有や発信の重要性について学ばせることにした。

 情報の収集においては,様々な資料の中から適切な物を選び出すことが重要であるが,ホームページを利用することで短時間に効率良く情報を収集できると考えられる。また種集した情報をスキャナで取り込んだり,デジタルカメラでデータ化することも学ばせる。

 また,必要な情報や補足する資料として,その情報を元に自分たちで作ってみる・体験する事を行わせる。それらも同様にデータ化し,活用するように指導する。

 情報の取捨選択にあたっては,校内のサーバに集めた情報を共有し,閲覧することでグループ内の円滑な話し合い活動を心がけさせる。

 まとめの段階では,プレゼンテーションソフトやホームページにまとめ視覚的な要素から判りやすさや伝えるポイントの工夫などを学ばせる。文化祭の発表会で,体育館において大型プロジェクタに投影し,発表をさせる。

 またそれを学校の持つWebサーバに蓄積することで,外部からの閲覧を可能にするとともに,校内においても,過去の取り組みのデータベースとしての活用を可能にした。

 成果として,コンピュータの操作はもちろん,ホームページ作成にもだいぶ慣れているので,作業上のタイムロスも少なく,意図したものを適切に作成できたと考える。また文書作成,画像処理,HTML作成と一貫した流れを把握させることで,情報伝達に何が必要かを理解することができた。時間内に完成しなかったものについては,昼休みのコンピュータ利用が可能なので,その時間を利用し継続した指導を行うこととした。