小・中学校を中心とした地域ネットワークの推進

八王子市立松木中学校 

 

 地域づくりに対する地域住民の意識は高く,学校が垣根を低くし,謙虚な姿勢で交流すれば,新興団地,既存の地域を問わず,学校教育に積極的に支援していただける素地は十分にある地域である。家庭,地域の学校への期待感は強く,学校が地域づくりの中核となることが必要と考える。

 そこで,学校が中心となり地域のホームページを作成し,そこを起点として,保護者,地域と学校間の連携を深められたらと考えた。

 本校および,本企画の協力校である八王子市立松木小学校,八王子市立長池小学校,せいがの森保育園では,平成11年3月より,(株)多摩テレビのCATVインターネットの実験校として,インターネットに接続された。

 このようにインターネットに接続可能なパソコンの台数が少ないため,児童・生徒の利用は少々難しいが,近い将来児童・生徒が利用できるような環境が整えられることを考えても,教職員が研修を進めていくことや,ホームページを作成し地域等に情報を発信していくには十分である。

 その後,各校の担当者および,(株)多摩テレビ,市教委と意見交換会を行った。そこでは,各校のインターネットの利用状況や今後の可能性について,様々な意見が出されたが,まず,各学校のホームページを作成し,情報を発信することにより,保護者,地域の方々との意見交換の場にしていく,そして,それらをまとめた形で地域のホームページを作成するということで話はまとまった。

 まず教職員がインターネットを活用することに習熟し,その後,各教科の授業,特別活動,「総合的な学習の時間」(平成14年度から実施),そして,生徒の利用,PTA等の利用という形で,多様なインターネットの活用をして行くには,現在の教職員の人数と専門性では,十分な状況とは言えない。そこで,インターネットに関する専門的なスキルを,保護者,地域の方々から,支援していただければと考え,インターネットボランティアを募集した。

 学校を中心地して地域との交流を図っていくためには,まず,学校から情報を発信していくことが不可欠である。学校からの情報発信は,学校だよりや学年・学級だより等を利用して行われているが,これは,生徒・児童の保護者対象のものであり,どちらかといえば,学校から保護者への一方的なものである。

せいがの森保育園・長池小・松木小・松木中の各校のホームページは無事開設することはできたが,このままでは各校がそれぞれ保護者・地域と交流することはできても,各校がまとまって中心となり地域づくりをして行くには情報が分散してしまい不十分である。そこで,地域のページを開設することにした。このホームページは,学校からの情報発信のためのものではなく,地域のための地域情報発信のページとして,開設したいと考えた。そのためホームページの作成についても,地域のボランティアの方にお願いすることにしたところ快く引き受けてくれた。内容的には,まず,地域情報の1つとして,各校へのリンク張る形でスタートし,その後,地域からの情報を集め内容の充実を図ることとした。