「きらら2000」プロジェクト

山口県宇部市立常盤中学校

 

姉妹都市の生徒会と本校生徒会とのインターネットを利用(メールやテレビ会議等)した国際交流については,宇部市教育委員会における定例行事である教員研修で現地を訪れた本校伊藤教諭が,パソコン等にあまり詳しくなく,また事前の打ち合わせ等も詳細にできなかったため,なにも行っていないに等しい。わずかに個人レベルで現地教員と連絡を取り合っている程度である。来年度は,宇部市のネットワーク環境について詳しい者を現地へ派遣してもらい,現在は書簡等でのみ行っているオーストラリアNewcastle市の生徒や教員との交流を,E-Mailや疑似テレビ会議システムを利用して行いたいと考えている。

 それまでほとんどといってよいほど本校は,校務処理,例えば校納金口座振替事務・五教科成績処理・進学事務・保健室統計・個人選択授業統括業務などに限定して学校に設置されたパソコンを利用していた。もちろん個人としては,もっと詳しい成績処理や統計処理,あるいは教材作成等ではワープロ専用機代わりとしてパソコンを利用している。学校全体のCMIシステムは,現在宇部市立黒石中学校教諭であらせられる小柴成吾氏他が企画・作成されたSchool Data Base,略してSDBで実現されている。ハードウェア的には,たった1セットのパソコンプリンタシステムで前述とそれ以上の校務処理を実現している。このシステムは非常によく学校現場のニーズを分析されており,いわゆるかゆいところに手が届く,あるいは芸が細かいシステムとなっており,宇部市内の中学校でそのシステムの恩恵にあずかっているところは数多くある。

 また,本校教職員のパソコン所持率であるが,夏季休業以前は50名中25名であったが,冬季休業直前の調査では,その後5名がパソコンを購入し,また11名が購入を計画中である。ここまで教職員の中でのパソコン利用率が高まったのは,教職員のためのNet Dayを企画・実践し,現在はネットワークケーブルを各学年ごとのハブまで接続さえすれば,いつでも自分の机上からWebページ巡りやプリントアウトができる環境を整えたからだと考えられる。ネットワーク環境の利便性を自身で体験してもらい,パソコン使用時の大きなネックと考えられているプリンタの接続等々にまつわるトラブルを極力排除した。また理想科学広島支店のサポートもあり,いわゆる印刷機もネットワーク環境に取り込むことができた。モニター使用という形式で印刷機をネットワーク環境に接続できたのは,非常に幸運であった。それは職員室から印刷室までのケーブル施設工事の時に,施工業者Ftecの協力もあり,校長室と事務室へもケーブルを引き回すことができたからである。今年度中には校長室と事務室へのネットワークへの接続を完了さる予定である。

長期休業中の最後の週に新規導入パソコンシステムが稼働を始めてから,現在までに2回の全体研修会を行った。また,全体研修会に参加できなかった教職員,あるいはもっと研修を深めたい者を対象にした小規模な研修会もこれまで4回行った。

 上記研修会の他には,各教科の希望で購入したソフトの活用研修会やLANの設置・設定の実習等を大きな行事がない週末等に随時行った。ただし,あくまでも自主的な少人数の研修会である。3学期以降の研修予定は,インターネットを利用した教材作成ソフトの活用研修会の全体会を1回と,個別研修会を随時行う予定である。