国語教育におけるネットワーク利用の可能性について

茨城県立岩井高等学校 

 

 国語に対する興味拡大及び親しみを持たせるために,インターネット及びイントラネットの利用が有効であるかを考察するため,教材の開発並びに授業展開方法を研究目的とする。ネットワーク利用の授業内容の具体例として以下のことを実施した。

 インターネットを利用した,四択クイズ形式ドリルの作成及び利用拡大。

 ここでは具体的に具体的授業について述べる。内容としては,古典学習におけるコンピュータ教材の開発と導入方法を工夫し,実践することにより,生徒がより主体的に学習する意欲・興味関心を高める目的がある。結果として,古典学習の復習及び自学自習の過程に,次のような手だてによるコンピュータ教材の機能性とゲーム性を取り入れ,一人一人の進度に合わせ学習を進めることにより,主体的学習意欲が高まるであろうことが予想される。

 古典学習におけるコンピュータ教材の開発と導入方法を工夫し,実践することにより,生徒の主体的学習意欲・興味関心を高めることを目的とし,その意識変化を把握する。

 主体的に学習することにより,自らの進度・理解度等を適切に把握し,また繰り返し学習することにより,正確な内容把握ができるようにする。

 通常の教室での授業後,または放課後の学習活動及び予習復習の場面でコンピュータを活用する。

「うつくしきもの」の文章のリンク部分をクリックする。問題や単語の意味,鴨の卵の絵などがあらわれる。また,文章全体を振り返った問題のコーナーや,「四択問題での最終確認コーナー」「現代語訳のコーナー」「あなたの枕草子度チェックのコーナー」等がある。

 利用場面における学習指導案

第1時 音読及び文学史に関すること

第2時〜第4時 内容読解

第5時 全体を振り返る(復習及び個別学習)《本時》

 パソコン学習システムは期末テストに役立ったと思うか。

 この研究を通して,確認できたコンピュータ学習の指導の成果は次の通りである。

 公開授業後,校内の先生や生徒から「次の単元の学習システムも作ってほしい。」という要望があった。そこで,「うつくしきもの」の後に学習した「奥の細道 旅立ち」についても同様の学習システムを作成した。「枕草子」と基本的には同じシステム内容である。これも1クラスのみ授業で扱ってみた。復習にちょうどよいとの意見をもらった。また,この単元では,「四択問題」を80点以上取らないと次に進めないように設定したところ,生徒のやる気が向上した。