データベースを基礎にした動的ホームページ開設にむけて 

山梨県立韮崎工業高等学校

 

 山梨県では各学校ごとにホームページの開設をすすめているが,単なる学校紹介に終わるのではなく近年特に関心が高まっている環境問題について取り上げて,さまざまな内容について生徒とともに考えて作成したものを独自に開設したいと考えた。学校企画への参加を機に,職員の自発的活動を通して意識を高めつつ校内の利用環境の整備をすすめ,本校生および校外の小中学生や一般の人たちに透明性のある工業高校となるよう,イントラネット・インターネットを有効に利用する試みを行った。

1.実践内容及び成果・課題

(1)   校内イントラネット環境の構築

 管理職の理解と本校職員の奉仕的活動により,ほぼ実用となるよう校内のPCがネットワークでつなぎ,イントラネット的利用も始まった。具体的には

・フリーウェアによる掲示板利用

・外部公開している本校ホームページの校内公開

・本日の予定,月間予定のWeb

・教育課程改訂についてのホームページをダウンロードして校内公開

 等を利用している。メールサーバも設定され,校内のメール利用も始まった。

(2)   校内のインターネット利用環境の整備

 山梨県では,インターネットが図書館で利用できる環境が整備された。この回線をProxyServerを介して構内LANにつなぎ,どの部屋でもインターネットにアクセスできる環境を実現した。しかし回線の制約からインターネットへの接続は原則として一室一台のPCとしている。

(3) 職員のホームページ作成研修およびホームーページコンテスト

 述べ20人程の参加があり,多くの先生方から「ホームページをつくることは情報を発信することであり,発信するだけの内容が必要である。」といった感想もいただいた。一度は作ってみるというステップが必要であり,これを経験した人はやがては本校から魅力ある情報を発信するためのメンバーになっていただけるであろう。

(4)   簡易大気汚染測定調査

 生徒・職員約60名にサンプル採取をお願いし,回収できた45ポイントについて測定した。この結果をイントラネットで公開すべくWebページを作成している。今後はこの測定を,小中学校と連携をはかってより広範で密度の濃い地域の測定を目指していきたい。外部との連携においてはインターネットが有効なツールとなってくれるものと期待している。

(5)   課題研究授業によるホームページ作成

 課題研究における一生徒グループに,環境に関わるWeb作成に取り組ませた。Web作成のためには発信しようとする内容を十分消化していけなければならず,生徒自身が発信しようとする内容について主体的に学習することが必要となる。そういった意味ではホームページ作りは自らテーマを決めて学ぶ「課題研究」にふさわしい内容と言える。しかし,限られた時間の中でワープロのホームページ作成機能の利用,テンプレートの利用,ホームページ作成専用ソフトの利用などどの程度まで教えたらよいのかは今後も検討を要する。

(6)   大気汚染測定装置の利用

 本プロジェクトの主題にもあげた大気汚染データベースをもとにした動的ホームページについては,第一段階としてホームページ閲覧者が希望する日の大気汚染データを検索できるWebに取り組んでいる。ハードルの高い内容であり現在専門家の指導を受けながら取り組んでいるところであるが,報告できるところまでは至っていない。今後も継続して取り組んでいく内容である。

2.その他

 学校企画での取り組みを継続させ,本校環境科学独自のホームページ「やさしい環境のページ」(URLhttp://www.kai.ed.jp/kannkyou/kannkyou)を開設している。