遊びの広場

大田区立松仙小学校 

 

 インターネットの持つ利便性はたくさんある。中でも,情報の蓄積が容易なことと,情報の交換が簡単にできることはこれからの教育に新しい可能性をもたらすし,より豊かに生きるために必要なものになってくるに違いない。

 したがって,小学校教育の場においては,インターネットを含めたコンピュータの機能を基本的には単なる「道具」として位置付ける必要がある。現状において,「道具」としての機能を得るために最低限必要な知識や技能を身につけさせると同時に,相手の立場になって考え,自らの考えや思いを伝えようとする態度を育てる必要がある。

 本企画では本校周辺の遊び場,子どもたちの「遊び」などを本校からも発信するとともに,日本各地あるいは海外からの情報を入手することによって,子どもたちの遊びを広がらせるとともに,他地域,他国の文化に自然に触れることができるようにする。「遊び」という子どもたちの日常生活に密接に関する情報交換をすることによって,同じ時代に生きる子どもたち相互の心の交流につなげたい。 また,地域社会の持つ教育力を学校教育に活用するきっかけのひとつとしてインターネットを利用しようと考えた。

 学習場面でのインターネットによる情報の検索から,「総合的な学習の時間」の試みとして,地域の取材や「遊び」に関する情報発信を行うとともに,遠隔地の人々とも交流を図っている。

 社会教育主催のコンピュータ研修会の参加者の協力を得て,子どものころの「遊び」を,今の子どもたちに紹介するホームページを作成。

 幸い,本校では日頃より「学習支援ボランティア」として,翻訳ボランティアも登録して頂いているのが,今後,さらにボランティアの力を借りる場面が増えそうである。

 本校では,サーバにファイヤウールを備え,外部からの校内のネットワークへの侵入を防いでいるが,児童がインターネットを利用する際に,非教育的なサイトへの接続を行えないこともない。学習に関係する検索語を指定して検索を行ったら,子どもに見せたくない画像が出てきたこともある。したがって,現状では子ども向けの検索エンジンを利用したり,学校としてリンク集を作成したりしている。

 数年後に全国の学校がインターネットの利用環境を手に入れ,相互のコミュニケーションを図る場合,コミュニケーションの相手校として多数の希望が寄せられる学校と,そうでない学校との格差が広がってくることが予想される。したがって,これらを調整する組織が必要になってくる。

 本校では,日常の教育活動全般において,学習活動を支援する「学習支援ボランティア」の組織を作った。海外とのメールの交換では翻訳にもかかわってもらっている。これから,他国とのコミュニケーションが盛んになることが予想されるので,非常に力強い。