津田小学校 バーチャル音楽会プロジェクト

松江市立津田小学校

 

 最近,全国各地の学校でホームページ(正確にはwebサイト)が開設され,そこで児童生徒の学習の様子が公開されている。その多くが静止画と文章である。しかし,近年の技術の発達により,ビデオ画像を公開することも可能になった。そこで本校で行われる音楽を中心とした学習発表会「うたごえひろば」の様子を,静止画像だけでなくビデオ画像も使ってインターネット上で公開することを企画し,これに「バーチャル音楽会」と名付けた。

 次年度以降,類似の学習活動の際の参考資料となり,児童間で学校文化が継承されるのに役立つ。映像・音声という多様な情報を公開することで,身体に障害のある児童生徒や社会人の方にも音楽会の様子を伝えることができる。 本校では数年前から,福祉教育の一環として身体障害のある方がボランティアで教育活動に参加しておられる。

 本校は「先進的教育用ネットワーク」に指定され,市内12校とともに高速専用回線でインターネットに接続している。また,これとは別に,本校の所在する松江市内では,一般家庭にもインターネット用の高速専用回線を引く実験も行われている。これらの学校や家庭では,ふつうの電話回線では困難なホームページを使った高画質ビデオ画像公開も可能であると考えられる。そこでいろいろな画質のビデオデータを公開し,いろいろな種類の回線を使ってどのような画像公開が可能か,検証を試みることにした。

 しかし,日本国内の音楽関係の著作権を一括管理している日本音楽著作権協会(JASRAC)に問い合わせたところ,著作権料を払えば公開が認められるが,インターネットを使う場合料金体系が決まっていないので,自粛を要望された。

 ただし,第4学年「組曲 津田の松原」のみ公開が可能であることが判明した。これは本校のある津田地区にかつて存在した天然記念物「津田街道の松並木」について,児童が作詞作曲したオペレッタである。

 現在,その伝統を伝えようという動きが盛んで,本校の児童用昇降口の前に卒業生の手による「ミニ松原」の植樹,かつて松原が続いていた地点での新松原造成活動などが行われている。