インターネット上から利用できる映像教材の作成とそれを利用した授業実践

長野県塩尻市立塩尻中学校

 

 これからの学習には,生徒の課題や意識を大切にしながら一方では,基礎・基本の習得を目指した授業が求められている。本校ではわかりやすい形で学習内容を生徒に伝えるため,授業にインターネットやエンカルタ(百科事典ソフト)を使って進めることも多い。一方,理科の授業では実験前にそのやり方について教師が説明をするか,演示するのが一般的である。このときに映像を使うことができれば,教師の説明を効率よく行うことができ,実験や考察といった生徒が主体的に活動できる場を充実させることができる。

 そこで,次の2点に焦点をあて映像機器の利用を考えていくと,わかりやすい授業,基礎・基本を大切にした授業,関心態度を重視した授業に結びつくと思われる。

1)       インターネット上の素材を授業における提示資料として,積極的に利用しながら,

その可能性と問題点を探る。

  2) 授業で使える映像素材を探し,校内でも自作して教材の充実を図る。

 具体的な実践事例は次の通りである。花粉管を伸長させる時には,手際よく操作する必要がある。そのため,一連の手順をビデオに撮っておくことで,実験のやり方についての理解が深まり失敗することなく観察ができた。仮に観察ができなかった場合にも,校地内の植物についての花粉管の伸長する様子を見ることによって,教科書に出ている写真をみるより興味をもった学習ができる。また,完全に燃焼させにくいマグネシウムを燃焼させる際の手順を映像で示すことによって,わかりやすく説明でき,失敗なく実験をすることができた。