自分の考えや思いを深める道具としてのコンピュータ活用のあり方

岐阜県恵那市立長島小学校

 

 ネットワークを小学生が自由に活用するには,コンピュータ操作だけでなく,インターネットの構造,著作権,ディレクトリー構造,ネチケットなど学習しておく必要がある。

 本校においてもネットワークを利用して,子どもの作品や各種のデータ管理,ホームページ閲覧,メールの交換などを行っている。LANで結ばれたコンピュータが職員室をはじめ,各教室,コンピュータ室に配置してある。ネットワークにどのコンピュータからでもアクセスできるが,めちゃくちゃな所に子どもの作品が保存されたり,保存したデータが削除されたり,誹謗中傷などのメールが届いたりするなどの問題点が出てきた。

 小学校1年生でもネットワークを活用することができるには,どのように指導していったらいいかを探っていった。

 試行錯誤を繰り返しながら,次のような指導方法を確立した。

 

 

 「学校や学級そのものを,ホームページに見たてる。」

 

 

 学校には玄関があり,それぞれの教室がある。教室の中には,まず学級目標が掲示されており,後ろの掲示板には子どもの作品が掲示してある。その掲示には先生から,一言,朱書きが入れてある。このように掲示物を含め,学校そのものが「ディレクトリ構造」となっている。また,学校では,友達と遊んだり,先生から色々なことを教えてもらったりするなど「人との関わり」がある。

 「ディレクトリー構造」と「人との関わり」を,「学校や学級を,ホームページに見立てて説明する。」このことで上記の問題を解決することができてきた。

・どのホルダーを開いていったら,必要なファイルがあるか

・自分の作品をどこに保存したらいいか。

・インターネットの,どのホームページを見ているか。

・メールで留意する点は,どんなことか。

・他人の作品を流用してもいいか。

 などのことを,子どもたち自身で見つけだし,十分に理解することができるようになってきた。

 ネットワーク活用方法などの報告が盛んに行われているが,これらの報告と合わせて,ネットワーク指導方法の授業実践が,今後もさらに必要になってくると思われる。