見つけよう 話そう つくろう 私たちの「夢ある町 福崎町」

兵庫県神崎郡福崎町立福崎小学校

 

 夢と現実とをつなぐ接点として町づくりゲームソフトウェアを使うことで,多方面にわたる町づくりの課題に広げることができると考えた。豊かに広がった一人ひとりの夢の実現に向けて,他の地域とWeb・テレビ会議を使った交流をとおし,比較しながら地域を見つめ感動が持てる子どもたちを育てていきたいと考えた。

 以上のような地域の持つすばらしさを学習教材として子どもたちに意識化させるために子どもたちの考える住んでみたい町とリンクさせながら「夢のあるまち福崎町」建設プロジェクト計画として推進する予定である。そのステップを子どもたちの学習の過程において見つける 話す つくる と設定し課題設定,追求,表現と学びをすすめていく。

 子どもたちは,自然環境学習・自然に親しむ体験学習を通して,自然に対する感性を高め,自ら課題を見つけ,地域を見つめなおすことができた。

 今まで接してきた地域の「福祉・環境・生活」と子どもたちの創造する未来を学習の課題として広げ,一人ひとりが抱いた夢の実現に向けて,子どもたちが自ら課題をつかみ,追求方法を工夫し,他の地域との交流・比較を通して,あらためて地域を見つめなおし,感動が持てることをねらいとしていきたい。

 シムシティは,まちをつくる地域環境の設定からはじまり,施設建設,交通機関の設置などを行い,税金など経済的な確保,災害,教育,福祉にいたるまで街の機能を作り上げることで,つくったまちに増えていく人の数を争うゲームである。子どもたちのえがく理想的なまちと現実社会の大きな相違点をコンピュータソフトを使うことで,仮想世界での問題解決を図り,現実の福崎町町づくり課題設定に役立てていきたい。子どもたちのつくる夢ある町プランは,スクールネットを使った地域へ発信,模型として製作,自分たちのできる福祉活動,ホームページによる交流校への発信(ブラジル・九州)として表現をさせていきたい。

 子どもたちのえがく理想的なまちと現実社会の大きな相違点をコンピュータソフトを使うことで,仮想世界での問題解決を図り,現実の福崎町町づくり課題設定に役立ててきた。

 子どもたちの学習は家族の協力を得たスタートであったため,学習経過についての家族間の対話が継続された。学習の様子も保護者に関心もって見つめていただき,子どもたちの課題追求のプロセスにおいても多くの支援をいただくことができた。子どもたちの課題設定に多くの時間を使った学習計画を設定したことで地域を見つめる目を育てることができた。行政の学習を町づくり課題に平行して進めることができたことも子どもたちの問題解決につながる結果となった。

 保護者・地域を巻き込んでの学習は,子どもたちの意欲の継続,課題の広がりに大きな追い風となって学習が進行してきた。町長への子どもたちの「夢ある町 福崎町 福小プラン」の提案は,これからの町づくりに役立てるという回答をいただいた。子どもたちの地域へのかかわりは,新しい課題へと広がり,奉仕的な活動を含めた積極的な地域参加に進むことを期待したい。