地域社会と連携した情報ボランティア活動

愛媛県立新居浜工業高等学校

 

 約2年間に渡り,地域社会を対象に「インターネット技術研修会」の開催と,情報インフラの整備や運用ノウハウを提供する情報ボランティア活動団体「えひめGFDay」への参加を企画実施してきた。

 また,情報ボランティア活動への生徒達の積極的な参加は,地域社会より大きな評価を得ることができ,素晴らしい結果が得られた。

 これらの活動は,結果として,これまでに蓄積したインターネット教育利用に関する知識や経験を存分に生かすことができ,学校教育の情報化や地域社会の情報化に協力することができた。

 また,地域の方々と研究会などを通して,地域ネットワークの在り方についても研究を進めることができ,学校教育を含んだ今後の地域ネットワークの在り方についても指針を得ることができた。

 本校では平成3年から情報通信技術(パソコン通信ホスト局運営と教育利用を開始した。)を含むカリキュラムを展開してきた。

 研修は,市内(愛媛県新居浜市:人口約13万人)の小中学校27校の教職員と市教育委員会職員,東予地区県立高校23校事務職員,及び市内の特定の小学校全校研修等が対象となった。

 「高度情報通信社会のとらえ方」,「教育の情報化と進め方:ミレニアムプロジェクトについて」,「インターネットの教育利用分野」,「情報倫理」,「有害情報の問題と対策」,「個人情報保護の問題と対策」,「インターネットの仕組みとサービスの種類」などを講義として行い,実技では「基本ソフトとアプリケーションの操作方法」,「インターネットサービスの利用方法」,「教材の作り方」,「ネットワークの構築」,「パソコンの仕組みと組立」,「ソフトウェアのインストール」などかなり幅広い分野の研修が行なわれた。

 この研修会は,情報化推進コーディネータの養成を意識したものであり,一般的なインターネット教育利用技術研修会ではなく,当然,参加者は全員教職員であった。研修の中で苦心した点は,学校現場での情報化に対する意識統一の方法や,インターネット教育利用を普遍化する方法など,これまであまり経験のなかったことを研修することに苦心した。

 県内には,情報ボランティア活動組織として「えひめGFDay」と呼ばれる組織がある。

 この組織は,県内の民間団体や研究会,学校関係者等によって構成されていて,組織の活動目標に賛同できる団体や個人が自由に参加できる仕組みになっている。