ネットで町内小学校をひとつに

兵庫県立教育研修所 情報教育研修課

 

 西淡町は7つの小学校があり,それぞれが地理的に特徴があり,主な産業もさまざまである。各学校で行われている地域学習は,町全体としての大まかなものや自分の地域についての物にとどまりがちである。他地域についての学習は,そこまで足を運ばなければならないなどの理由であまり行われていないように思われる。

 そこで,それぞれの学校で行われた地域学習のまとめや発表の場としてインターネットの活用を考えた。地域についての学習の成果をまとめ,ネット上にホームページで公開することにより発表する。また,他の地域に関することを学習する際には,ホームページを検索し閲覧する。そこから更に地域に関することを題材に掲示板で交流する。

 今回の研究では,そのシステム作り,各学校で活用してもらうための研修会,研究授業を実施してきた。そして,より多くの先生方が活用し,多くの教材データベースが蓄積され活用されるようにしていきたい。

     システムの研究と構築

     西淡町情報教育担当者会を中心とした研修会

     地域教材ホームページの作成

     サーバへの転送

     地域教材ホームページの検索,閲覧

     掲示板による学校間交流

12月末までにサーバに転送されたホームページは62を数え,その約60%が地域の歴史や産業などの地域教材になりうるものであった。児童は,自分の調べたことがホームページとして検索閲覧できるようになり,他の地域への興味関心が高まって地域学習にも意欲的になったようである。特に町内のことでこれまでに知らなかったことをホームページを閲覧することで知り,更なる疑問を掲示板で投げかけたり,疑問に答えるためにさらに詳しい調査をするなど学校の枠を超えて互いに地域についての学習を高めあっているようである。

今後,このシステムにより多くのホームページが転送され,町内の児童が交流する中で地域学習が深まるように,より活用しやすい環境に整えていくことが今後の課題である。