小中連携に生かすイントラネット

垂水市立大野中学校 

 

 これからの高度情報情報通信社会では,ネットワークを日常生活の中で活用し,使いこなせることが必須の能力になる。しかし,学校におけるネットワーク活用は,実際に学校生活の中で使って,よさを体感するといったところまで達していない現状がある。

 本校は,生徒数11名の極小規模校である。生徒は,隣接する大野小学校から進学してくる。コンピュータの整備が遅れていることもあって,生徒の情報リテラシーは,あまり高くない。さらには,これだけ近い距離にありながら,小学校と連携して活動することもほとんどない。

 このようなことから,私たちは,小学校と中学校をネットワークで結び,そのネットワークを日常的に活用することで,小中連携による教育活動の充実や生徒の情報リテラシーの向上が図れるのではないかと考えた。

 具体的には,下記のような実践を行った。

 

・2校間イントラネットの構築(大野小・大野中)

・イントラネット内Webサーバー,メールサーバー,オンラインショッピングサーバーの構築

・生徒の日常的なネットワーク活用に関する研究

 (購買部オンラインショッピング利用について,Eメール利用について等)

・小中連携研修会の実施

 

 とりたてて授業を行ったのは,メールに関するものを2時間,オンラインショッピングに関するものを1時間の計3時間であったが,この3時間で学習したことを生かして生徒たちは日常的ななネットワーク活用をするようになった。特に,小学生とのメールのやりとりやオンラインによる購買部での買い物は,活発に行われたようである。閉じたネットワークの中でのこのような経験を生かして,これからのネットワーク社会を正しく歩いてくれることを期待している。

 今後の課題としては,学習との関連を図り,生徒と児童がともに学ぶような場の設定が必要であると考えている。総合的な学習の中で調べたことをイントラネットのWebサーバーで公開したり,それを見てメールや掲示板で情報交換を行うといった活動ができるような体制づくりをしていきたい。