Eスクエア(e2)・プロジェクト 成果発表会

広げよう、友だちの輪!

− 他校との交流を通して −

東京北区立赤羽台西小学校 中村 貴子
http://www.edu.kitanet.co.jp/~es01/

キーワード  インターネット、交流、電子メール、総合的な学習,コミュニケーション能力


1. はじめに 〜本校の研究との関連〜

 平成12年度から試行実施される新学習指導要領では、総合的な学習の時間や各教科領域において生きる力の育成が強く求められている。また、社会の要請としても、高度情報通信社会の中で主体的に生きぬいていく力を身に付ける教育が求められている。本校では、児童の実態と昨年度の研究経過(インターネットの活用)をふまえ、総合的な学習の時間を先取りする中で、生きる力の基本となる問題解決能力と、豊かな人間性をより高めることに研究の重点を置いた。
 問題解決能力を高めるためには多くの情報を収集して選択し、活用する力が必要であり、豊かな人間性を養うためには人とのかかわりを多くもち、他人を思いやる心を育てることが必要になる。インターネットを使えば新しい情報が収集でき、情報発信をすることでより多くの人とかかわりをもつことができるのではないかという仮説を立て、『自ら考え、進んで解決する子どもを育てる−インターネットでつながる!広がる!深まる!−』を研究主題として設定した。
 11年度は6学年7回インターネットを活用した授業研究を行ったが、この成果発表会では第6学年の実践「広げよう友達の輪!〜他校との交流を通して〜」をとりあげる。

2. 交流について

 平成10年度の研究をまとめる過程で、人とのかかわりを意識し、豊かな心情を育むためには学校間交流が有効ではないかと考えていた。ちょうどその頃、大分大学教育福祉科学部付属小学校から2名の先生が本校に学校視察として来校された。そこで交流の話を出したところ快く相手校を引き受けてくださり、今回の6年生同士の実践が始まった。なぜ視察に本校を選んだのかを聞くと、ホームページで見たとのことであった。ホームページで情報を発信していたおかげでこのような機会に恵まれ、インターネットが人と人を結ぶものだということをあらためて実感した。
 今年度は年間を通して日常的な交流を続ける中で、子どもたちが興味関心をもつ話題を中心に、メールやホームページ、ビデオレター、実物の送付などを活用して交流を行うことにした。
 お互いの学校行事が違うために、メールを送ってもしばらく返事がもらえなかったり、メールをもらっても返事が書けなかったりすることもあったが、後に述べる成果を評価し、来年度以降も6年生での交流を続けることが決まっている。

3. 実践授業について

第6学年 総合的な学習「広げよう友達の輪」
(国語8、社会3、理科3、裁量の時間4、計18時間扱い)

(1) ねらい

(2) 学習活動の流れ



  • 大分県について知る
  • 自己紹介を送る、受信する

  • 知りたいことなどを質問する
  • 質問されたことを調べて送る
  • 画像や音声、実物などを使って伝える

  • 共同学習、共同調べなどが生まれるように教師が工夫し、子どもたちの学習の発展を促す。
   (例:東京の○○と大分の○○を比べよう)

  • 電子メールを使った情報収集、情報モラルなどを今後の学習活動に生かす
  • 主体的に情報発信をする意欲へつなげる
図1 学習の流れ

(3) インターネットや情報機器の活用

 <電子メールの送受信>
  大きな学校行事がある度に、その様子を送り合ったり、日常的なメール交換をしたりした。
 <ホームページの作成>
  相手校の質問に対して、取材し、文章と画像で答えた。
 <デジタルカメラの撮影と画像の取り込み>
  取材で撮影した写真をすぐに印刷したり、ホームページに取り込んだりして活用した。

5. 成果

6. 今後の課題