不登校傾向にある児童生徒 (適応指導教室に通室できる児童・生徒:以下、不登校傾向児という)に対し、日々、対応している適応指導員、メンタルフレンドやボランティア等が、ITの各種ツールの特性を活かし活用することにより、面談、問いかけ等の直接的コミュニケーションとの複合的なまた補完的な活用の有効性について実践を行う。これにより、「先生−生徒間」「先生−保護者間」「生徒−ボランティア間」等の情報流通経路を拡充し、多様なコミュニケーション機会を提供することにより、不登校傾向児の学習や社会参加への意欲を向上することが期待されるとともに、不登校傾向児を取り巻く課題、例えば保護者自身が抱える課題の解決等へと導くことも可能となる。また「働きかけ」の方法として、「励まし」「悩み相談」の他、例えば「対象生徒の興味関心事項について」等コミュニケーション内容についても把握し、不登校傾向児の興味関心の傾向を探るとともに、学習意欲や学校復帰意欲へつながる「きっかけ」作りのコミュニケーションモデルの提案を目指す。
(1)プロジェクト内容
不登校傾向児への働きかけとして、これまでの直接的なコミュニケーションに加え、IT活用によるコミュニケーション等情報経路を拡充し、ITの活用を含む総合的なケアによる不登校傾向児の段階的な変化を研究するとともに、「IT」の補完的な活用が与える効果について実証研究を行う。
(2)有効性の検証
不登校傾向児への働きかけとして、これまでの直接的なコミュニケーションに加えIT活用によるコミュニケーション等情報経路を拡充し、ITの活用を含む総合的な支援による不登校傾向児の段階的な変化を研究するとともに、「IT」の補完的な活用が与える効果について実証研究を行う。本研究においては、適応指導教室のニーズや状況に配慮し、かつ対応している不登校傾向児のその時々の実態に合わせ、適応指導員及び不登校傾向児が、もっとも適切な場面に、適切な対応手法を取捨選択できる状態を維持しながら有効性の検証を行うものとする。
想定される対応手法 イ.従来の言葉かけ |
- ITによる非同期コミュニケーション機能の活用により、不登校傾向児がそれぞれの間合いでコミュニティに参加できる仕組みを提供し以下の点等を検証する。
- 生徒同士やボランティアの励ましなどによるかかわりで、自信回復や人間関係の再構築等に変化や効果が見られるか。
- 保護者と適応指導員とのコミュニケーション機会の増加や、保護者同士の励ましや意見交流により、家庭での不登校傾向児への対応上、良い効果が見られるか。
- 適応指導員は、面談、 TEL等従来のコミュニケーション以外に、新たにIT経路が追加されたことにより、不登校傾向児への対応上の手かがりを増やすことができるか。
- インターネット経由で出題・回答・自動採点できる機能を活用し、質問形式のコンテンツのやりとりを行うことで、次の点を検証する。
- 他コミュニケーション経路と比較しての不登校傾向児が示すリアクションの変化
- コンテンツの提示内容による不登校傾向児が示すリアクションの変化
- 不登校傾向児の通室及び学習意欲向上へのきっかけとなり得るかを研究する。
(1)研究協力者
- 適応指導教室
次の適応指導教室へ通室する児童生徒及び適応指導員が利用対象となる。
- 南部中間教室(長野市立南部小学校と隣接)
http://www.nagano-ngn.ed.jp/cnanbu/- ふれあい学級(長野市立犀陵中学校と隣接)
http://www.nagano-ngn.ed.jp/cfureai/- 城山中間教室(長野市立城山小学校と隣接)
http://www.nagano-ngn.ed.jp/cjoyama/- 犀南中間教室(長野市立下氷鉋小学校と隣接)
http://www.nagano-ngn.ed.jp/cshimoh/- 東北中間教室(長野市立古里小学校と隣接)
http://www.nagano-ngn.ed.jp/ctohoku/- 松代中間教室(長野市立松代小学校と隣接)*本研究には未参加
http://www.nagano-ngn.ed.jp/cmatsu/- その他の協力
次のうち、ご協力頂ける方が利用対象となる。
- これまで適応指導教室に関わりを持って頂いている地域のボランティア
- 不登校傾向児の保護者
- メンタルフレンド
(2)不登校傾向児等のIT活用の研究及び支援の実施
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