3.プロジェクト会議




3.1 第1回プロジェクト会議

(A)日時

 平成14年9月15日(日) 10:00〜12:00

(B)場所

 広島市立大学情報処理センター6階計算機室2

(C)参加者

広島市立大学 前田香織、河野英太郎、他4名
広島大学 相原玲二、前原俊信、他7名
井口明神小学校 杉浦透
白島小学校 前田真理
南観音小学校 森保尚美
郷野小学校 玉井基宏
基町高校 難波太
広島大学附属福山中・高等学校 平賀博之
内田洋行  大久保昇、伊藤博康、柴田賢史

(D)議題

(a)参加者自己紹介

 本プロジェクトの統括している前田香織助教授、相原教授、アドバイザーの藤岡指導主事、染岡助教授、前原教授、担当教諭、大学の技術サポート、内田洋行が順に、所属、名前等の自己紹介を行った。

(b)プロジェクト趣旨説明

・ Eスクエア・アドバンスの概要について(内田洋行:伊藤)
 本事業が100校プロジェクト、新100校プロジェクト、Eスクエア・プロジェクトを受け、IT教育をより深め、広めていくプロジェクトであることを説明した。目的として
 1)教育・学習に役立つITを、先進的な実践事例をもって示すこと。
 2)教育・学習に有効なITの要件および方法を研究し、普及すること。
 の2点が大きく掲げられていることも説明をした。
・ プロジェクトの概要について(広島市立大学:前田香織)
 主催は中国・四国インターネット協議会(以下CSI)によるものだがプロジェクトの円滑な支援が目的で、主役はプロジェクトに参加している先生方であることを説明した。また、以下の5点について説明した。
 <概要>
 本プロジェクトでは広島市立大学で開発を行った音声伝送システム(MRAT)と広島大学で開発した映像伝送システム(MPEG2TS)を利用し、平成13年度に実施した「マメdeがんす」プロジェクトの成果を受け、引き続き、ブロードバンドやマルチメディア通信の学校教育における実証実験を行うことを説明した。
 <目標>
 通信環境の問題点、教員のリテラシ等の課題を整理し、その解決方法を検討である。また、マルチメディア通信の学習効果についても検討する。さらに、最先端教育利用のための運用技術を身につけるとともに、ノウハウを蓄積して教育現場へフィードバックしていくことを目標としていること説明した。
 <実施体制>
 広島市立大学、広島大学を中心に技術サポートを行うことを説明した。
 <ネットワーク環境>
 広島市内の学校と広島市立大学は10Mbpsの広域LANに接続、広島大学附属の学校は広島大学のLANに接続することを説明した。
 <期間>
 9月から2月中旬までが期間であるが、授業・交流自体は平成14年の12月中に実施したいことを説明した。

(c)参加組織からの計画説明

・ 基町高等学校:難波
 各教室に情報コンセントがあるので接続には柔軟な対応が可能である。インターネットクラブや創造表現コースの生徒による実施をする。また、合唱部や器楽部の参加する交流もある。主なプランは音楽交流や大学の実際に行われている授業(講義)を体験させ、直接大学生と触れ合える授業を行う。
・ 広島大学附属福山中・高等学校:平賀
 教室は教育情報棟(100Base-TX)で大学からの専門家からの授業を実際に生徒に受けさせ、体験させる。普通授業の一環として受講させる。
・ 白島小学校:前田真理
 隣接している基町高校との連携交流をする。学校内の機材も充実してきて学校内でもテレビ会議を実施する雰囲気である。
・ 井口明神小学校:杉浦
 フルブライトメモリアル基金で交流のあるワシントンの小学校との国際交流の実施を行う。しかし、回線、時差の問題等を抱えている。
・ 郷野小学校:玉井
 地域の人材を生かし授業・交流を行う。学校の機材を中心実施する。
・ 南観音小学校:森保
 以前から交流のあるタイの学校との交流や合唱、合奏の遠隔交流を行う。ネットワーク構成は昨年と同様である。

(d)今後の進め方

 メーリングリストは既に立ち上がり、情報交換・共有は行っているが、ホームページの立ち上げも行う。

(e)システムについての説明・実演

<MPEG2TS>
 MPEG2TSとはMPEG2 over IP Transfer System の略で広島大学にて開発した。MPEG2 動画像データを IP ネットワークで伝送する仕組みである。エンコード・デコードはハードウェア(PCIカード)を使用している。FEC(前方誤り訂正符号)などの処理をソフトウェアで実現した。質疑応答ではPCが固まってしまったときには、まずはローカルで送受信し、エンコーダ・デコーダが正常であることを確認し、その後、リモートと接続することや、連続運転はどのくらい可能かという質問に、13時間までは確認したこと等を説明した。
<MRAT>
 広島市立大学で開発している。遅延は70msくらいである。MPEG2TSとの併用の場合は音声が先に届き、映像がその後に届くことを実演した。

(f)今後について

 既にシステムは開発されたので実施はいつからでも可能であることを説明した。今後の詳細スケジュール調整はメーリングリストで実施することとなった。

3.2 第2回プロジェクト会議

(A)日時

 平成14年11月9日(土) 10:00〜12:00

(B)場所

 広島市立大学情報処理センター6階計算機室2

(C)参加者

広島市立大学 前田香織、河野英太郎、他4名
広島大学 相原玲二、前原俊信、他7名
安田女子大学 染岡慎一
井口明神小学校 杉浦透
白島小学校 前田真理
南観音小学校 森保尚美
郷野小学校 玉井基宏
基町高校 難波太
内田洋行  大久保昇、伊藤博康、柴田賢史

(D)議題

(a)現状報告

 現在までに実施されていない授業・交流の現状報告と今後の予定を確認した。

・ 遠隔ディベート(郷野小学校:玉井)
 平成15年1月に吉田町立可愛小学校と小学校6年生どうしで実施する予定であることを説明した。
・ 高大連携遠隔授業 II(美術)(基町高等学校:難波)
 11月28日実施予定であること説明した。無線を使用して実際作業している工房棟からの中継を前田香織助教授と計画中であることを説明した。
・ 国際遠隔交流・授業 I(アメリカ)(井口明神小学校:杉浦)
 アメリカ側の担当教員の急な転任のために現在どのような形式で交流を行えるか検討・調整中であること説明した。日時も未定であることを説明した。
・ 遠隔合唱、遠隔金管合奏(南観音小学校:森保)
 遠隔金管合奏については11月19日に実施することが決定していることを説明した。また、遠隔合唱については、南観音小、白島小、基町高校、佐賀大学附属中学校の4校で日程調整、実施内容の検討を行っていることを説明した。

(b)実施報告

 現在までに実施された授業・交流の実施報告と質疑応答。

・ 高大連携遠隔授業 I(理科)(広島大学:相原)
 10月2日に実施したことを報告した。映像、音声に対する生徒の評判はよく、生徒にとっても非常に興味深い内容であったこと等の授業の評価を行った。ただ、生徒の中には、なぜこのようなテレビ会議をやる必要があるのか疑問に思っている生徒もいることを説明した。
・ 国際遠隔授業・交流 II(タイ)(南観音小学校:森保)
 10月11日に実施したこと報告した。回線の都合で予定して内容と変更が起きたが、テストを行って回線の状況に不安あることが分かってよかったこと等を説明した。また、多くの技術スタッフに感謝の言葉もあった。
・ 隣接学校間交流(白島小学校:前田真理)
 基町高校との2度の直接交流、1度のテレビ会議を実施したことを報告した。小学生と高校生という異校種での交流であったが、児童・生徒がとても積極的に参加していることを報告した。交流の最後として11月11日に小学生からのプレゼンテーションを行うことも説明した。

(c)中間報告会について(広島大学:相原)

 中間報告会で、実施報告としてタイとの国際交流と広島大学と広島大学附属福山中・高等学校の交流を報告することを説明した。

(d)今後について

 現在予定されている授業・交流の最終の調整を行う。特にアメリカとの国際交流については早急に対応することが必要である。

3.3 第3回プロジェクト会議

(A)日時

 平成14年12月28日(土) 10:00〜12:00

(B)場所

 広島市立大学情報処理センター6階計算機室2

(C)参加者

広島市立大学 前田香織、河野英太郎、他4名
広島大学 相原玲二、前原俊信、他7名
安田女子大学 染岡慎一
広島市教育委員会 藤岡哲
井口明神小学校 杉浦透
白島小学校 前田真理
南観音小学校 森保尚美
郷野小学校 玉井基宏
基町高校 難波太
広島大学附属福山中・高等学校 平賀博之
内田洋行  大久保昇、伊藤博康、柴田賢史

(D)議題

(a)現状報告

・ 推進委員会、中間報告会での指摘点の報告・確認(広島市立大学:前田香織)
 高品質映像である効果、子どもの感想を残す、直接交流との差、以前からあるテレビ会議システムとの差、支援体制の指摘を受けたことを説明し、対応策も検討した。
・ 高大連携遠隔授業 II(美術)(基町高等学校:難波)
 11月28日に実施したことを説明した。講義形式と工房棟の説明と2時間の授業を行いったことを説明した。無線を使用したこと、また、急遽卒業生に出演してもらい非常に盛り上がったことも説明した。
・ 遠隔合唱、遠隔金管合奏(南観音小学校:森保)
 両音楽交流を実施したことを説明した。特に遠隔合唱では3地点での同時合唱ができたことを説明した。音楽交流ということもあり音声の調整に時間を費やしたことも説明した。
・ 遠隔ディベート(郷野小学校:玉井)
 平成15年1月22日に実施予定であることを説明した。
・ 国際遠隔交流・授業 I(アメリカ)(井口明神小学校:杉浦)
 現在の時点でも、まだ交流の目途がたっていないことを説明した。

(b)納品について(内田洋行:柴田)

 納品物、納品期日の再確認を行った。

(c)報告書の作成について

 報告書の目次案について検討した。特に、実施報告をどのように行うかの検討をした。
 現段階の成果・留意点等についての討議では、先生どうしのコミュニケーションや支援体制の他に、移動の不要であること、同じ中学校へ進学する児童同士の交流ができる等といったテレビ会議メリットの話が中心となった。

(d)成果発表会について

 開催日時、会場の説明をした。プロジェクト全体については前田香織助教授が、実施報告について森保教諭が発表することが決定した。また、他の先生方へ成果発表会への参加を促した。

(e)今後について

 アメリカとの国際交流の調整を第一優先で行うこととした。また、遠隔ディベートについては、スケジュールの都合により大学の支援なしで担当の教諭と内田洋行で実施するになることも説明した。



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