3.実践授業の報告



3.1.3 実践授業その2

日時: 2002年10月24日 (木)14:15〜17:00 (放課後に実施)
概要:  今回の授業は,来週(30日)に行われる授業参観の発表に向けて,グループごとに実験やポスターまとめなど最後の追い込み作業を行った。
 家庭排水,地元の川の水,お米のとぎ汁の汚染度をパックテストで比べたり,堆肥を入れる囲いや「街をきれいにしよう」と書いた看板作り,マイバック作り,リサイクルCM撮影などを,生徒は元気に楽しそうに取り組んだ(図5)。

放課後,活動を子ども知恵図鑑に登録するためパソコン教室に移動した。まず,自分たちの返事が来ていないかをチェックし,その後,「地元たんけん広場」へ自分たちの活動を書き込んだ(図6)。この日,登録したのは,マイバックのポスターを貼ってもらえるよう地元のスーパーにお願いに行ったグループと,洗剤を使わないアクリルタワシをアピールするグループの活動である。
 岡本北小学校でもっとも書き込みをしている児童は,タイピングも早く,検索機能も使って欲しい情報を上手く引き出していた。子ども知恵図鑑のどこが使いやすいかについては,「タグを書かなくていいところ」と答えた。

※マイバック運動:スーパーなど店で配付されるビニール袋を使わずに自分の手提げ袋を持参してなるべくゴミを出さないようにする運動を,ワールドスクールネットワークの先輩が実施した。

図5 「住みよい街を作ろう」看板を作る 図6 活動を登録する様子

子ども知恵図鑑を利用した状況・場面:

 1. アラスカから岡本北小学校に来たメッセージを授業の始めに紹介し,児童のやる気を高めた(図7)。

図7 アラスカの参加団体から岡本北小学校へのメッセージ

 2. この日の活動を登録した(図8)。

図8 マイバック運動の報告

3.1.4 実践授業その3

日時: 2002年10月30日 (水)10:55〜12:35 (授業参観日)
概要:  総合学習のまとめとして,授業参観で今までの活動を発表した。保護者は「ポスターの作り方」「発表の仕方」を3点満点で評価する紙を持って各グループを回る。13個のグループは3つの教室や廊下に自分たちの場所を取り,発表を聞いてくれる人(保護者)を呼び込み,数人集まったら発表を開始した(図9)。

 大きな声で話すというのはもちろん,それぞれ人をひき付けるために工夫を凝らした(図10)。自分たちで作ったパセリやチンゲンサイを調理し,試食してもらう,リサイクルをアピールしたビデオCMを作って流す,アクリル毛糸でタワシ作りを実演しひとり1個プレゼントするなど。しっかりとした実体験があるからこその自信を感じた。
 また,成功した点だけではなく,うまくいかなかったこと,難しかったことも盛り込んでいたのが新鮮であった。岡本北小学校の児童は,1学期からグループごとの活動を子ども知恵図鑑に報告している。大西教諭は,放課後や休日も使って子どもが自主的に活動するよう促してきた。

図9 発表を聞く保護者ら 図10 実演で活動をアピールする

 同時に,自分たちの活動を文字にして発信し,他の参加団体から反応をもらったり,自分たちが返したり,という子ども知恵図鑑でのやりとりからも児童のやる気を盛り上げている。

 大西教諭は,子ども知恵図鑑のよいところとして以下の3点をあげている。
・児童の活動を発表する場
・他の地域,学校の子どもたちとやりとりできるコミュニケーションの場
・情報がストックされている図鑑の機能


子ども知恵図鑑を利用した状況・場面:

 1.授業参観日での様子を登録した(図11)。

図11 森のごみ拾いについての報告

 2.発表後,お母さんたちに自分たちの活動が伝わったか話し合い,後日登録した(図12)。

図12 授業参観後の報告



前のページへ 次のページへ