7.成果の普及方策について




7.1 プロジェクト成果の有効性および有効的な活用方法について

7.評価で述べたとおり,調べ学習授業において「単に調べて終わり」ではなく子ども達自らが考え,意識付けの支援となる教育効果があり,またわかりやすい・子ども達が分類作業が楽しく行えるなど理解促進の効果もあることが判った。調べ学習は調べる過程において連鎖的に新たな課題が発見されサブテーマが分岐してゆくものでありそこが重要でもあるのだが,一方でテーマが散逸しどこを着地点にすればよいのか,何を目標に調べていたのかわからなくなってしまうという現象も起こる。質疑応答の場面でも質疑数が増えるほど,子ども達は個々の質疑のアイテムに入ってしまい,テーマの全体像が見えにくくなる。本プロジェクトで開発したツールはそのような場面に効果がある。またこれらの事は全国に共通して当てはまる事であり,プロジェクト効果は全国的に有効であると考えられる。


有効的な活用方法について,以下のような活用法が挙げられる。

1. 調べ学習活用法(今回のケース)
調べ学習において,皆で討議することで"最終的にどうしたいか"へモチベーションづけしてゆく使い方。調べた情報を踏まえた結果「どう行動するのか」に注力させる。(イメージを図12に示す)
図12 調べ学習活用イメージ

2. 文章・ホームページ等の構成を検討する活用法(リテラシー向上)
発表コンテンツなど,文章構成やホームページ等を作成する時のページ構成をカードを入れ替えたり書き込んだりしながら検討する使い方。(図13)
図13 リテラシー学習活用イメージ

3. その他,分類・マッピング等
シート上にフリーに配置,軸線やメモ書きなどを書き込みながら分類やマッピングをして討議する使い方(図14)
図14 分類・マッピング等活用イメージ

7.2 成果の普及について

 本プロジェクトで開発したツール(取材帖・編集会議シート)及びツール及び取り扱い説明書については,検収終了後非営利教育目的に限り公開ホームページサイトからフリーダウンロードして使用できるようにする。また事例(ヒント集)等の活用マニュアルを逐次公開ホームページサイトに掲載し,使いやすい環境を整備する。 http://www.e3.panasonic.co.jp/e_sq_ad/index.htm
 また,本プロジェクトの内容はeスクエアアドバンスプロジェクト成果発表会のほか京都府で行われる エデュテイメントフォーラムなどのシンポジウムで発表の予定である。




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