第6学年総合的な学習の時間学習指導案

平成14年11月22日(金)
授業学級 6年3組
(男子15名 女子16名)
授業者  上西  誠

1 単元 「広げよう世界へ 私たちの思いをニューヨークに」(国際理解・情報活用)


2 単元構成について

【子供の日頃の思いや関心,実態】
○ ニューヨーク市との交流を昨年度から行っており,相手国への興味も持っている。さらに交流を進めたいという意識は強い。ただし,相手国の理解はまだまだである。
○ 英会話についての学習は行っていないが,英語に親しみたいという気持ちが強い。
○ コンピュータに関して慣れ親しんでいて,ホームページでの情報検索も良く行っている。一方でキーボードの入力には不安を覚える子供も多い。
○ 情報モラルに関しての知識(著作権を含めて)はあまり深くない。
【単元のもつ特質】
○ ニューヨーク市のスタテン・アイランド・アカデミーとの交流は,子供たちが日本国内の視野で見ていたことを世界的に広げさせることができる。
○ 日本の文化を調べることにより,自分の国のことをより深く知る機会とすることができる。
○ 自動翻訳機能付き電子掲示板やテレビ会議,統合ソフトを使っての発表をすることにより,より深くコンピュータに親しみ,情報モラルの大切さを知ることができる。


【単元に出会った際の子供の思いや願い】
○ ニューヨークの人たちの考えを聞いてみたいな。
○ ニューヨークの人たちはどんな生活を送っているのだろう。
○ 日本の国のことをもっとニューヨークの人たちに伝えたいな。
○ ニューヨークの人たちとどんな方法で交流をするんだろう。
【本単元による教師の思いや願い】
○ ニューヨークとの交流を進める中で,自分たちと同じところ,違うところを感じて欲しい。
○ 日本のことを世界に伝えるために,日本のよさを再発見して欲しい。
○ コンピュータやデジタルカメラ,ビデオカメラなど,様々な機器を使い,慣れ親しんで欲しい。
○ 集めた情報をまとめ,整理し,発表する力を身に付けて欲しい。
○ 情報を活用するために,そのモラルを守る大切さを考えて欲しい。
【指導にあたっての基本姿勢と配慮事項】
○ 翻訳機能付き電子掲示板を利用し,常に相手を意識しながらの常時的な交流を行うようにしたい。
○ 外国との交流を実感できるように,インターネットを通してだけでなく,実物を使って交流できる場の設定をしたい。
○ 学習のスケジュールを明らかにし,見通しを持って活動が行えるようにしたい。
○ 地図やニューヨーク時の時計,交流相手の写真を掲示し,海外を意識した学習環境を作りたい。

3 単元の計画(全35時間)

過程 活      動      内      容 評価観点
ふれる
4
課題との出会い
 ・昨年のニューヨーク市スタテン・アイランド・アカデミーとの交流で満足できなかったことを出す。
 ・どのような課題を作り,交流を行っていくかを話し合う。
  自動翻訳機能付き電子掲示板の使用
 ・電子掲示板の使用方法を理解する。
 ・自分たちの自己紹介を作成する。(本時)
・理解・気づきの獲得
・関心・意欲の高まり
・ふれあい交流
つかむ
3
班テーマの決定
 ・全体テーマ「日本の文化の紹介」についてのそれぞれの班テーマを設定する。個人テーマの決定
 ・班テーマをさらに細かく分けた個人テーマを設定し,調べる方法を考える。
  テレビ会議(ネットミーティング)
 ・テレビ会議を利用して,ニューヨーク市と直接自己紹介やテーマの紹介を行う。
・課題発見
・関心の広がり
・ふれあい交流
むかう
24
個人テーマに関する情報の収集
 ・ 図書室で ・ホームページから ・身近な人から ・新聞・テレビ・ラジオから
 ・ ニューヨークの生活
※ ホームページの文章や写真の利用など,著作権や情報モラルに関する事由をとらえ,その都度全員に指導を行う。必要であれば,電子メールの送付も行う。

電子掲示板での情報交換
 ・電子掲示板を利用して,相手の知りたいことやこちらの疑問について情報を交換する。

個人テーマに関する情報のまとめ
 ・統合ソフトスーパーYUKI21iを利用して,収集した情報をまとめる。
 ・デジタルカメラで撮影した写真をコンピュータへ取り込む。
 ・ホームページの写真や文章をコンピュータへ取り込む。
 ・イメージスキャナを利用して写真や文章をコンピュータへ取り込む。
 ・デジタルビデオカメラで撮影した動画をコンピュータへ取り込む。
 ・わかりやすいプレゼンテーションの工夫をする。
個人テーマをとりまとめて班テーマのまとめ
 ・個人テーマに関して調べた結果を班テーマにまとめる。
 ・プレゼンテーションの準備をする。校内発表会
 ・それぞれの班テーマについて調べた結果を発表する。
・計画・見通しの立案
・インターネットの利用
・課題発見
・情報収集
・解決方法の発見
・上手なまとめ
・協力する態度
・リーダーシップ
・適切な自己表現
生かす
4
テレビ会議(ネットミーティング)
 ・班テーマについて調べた結果を発表する。
 ・スタテン・アイランド・アカデミーの発表を聞き,疑問に思った点などを質問する。

交流のまとめ
 ・日米での交流を行って,わかったことや感想をまとめる。

5年生への引き継ぎ
 ・日米交流を行って分かったことを伝える。電子掲示板の使い方を教える。
・適切な自己表現
・ふれあい交流
・ふりかえり
・自己への気づき
・リーダーシップ

4 本時の学習指導  (4/35)

(1)本時のねらい

・ 翻訳機能付き電子掲示板の使い方が分かる。
・ 相手にわかりやすい班ごとの自己紹介をすることができる。

(2)展  開

   予想される子供の活動や反応 活動に対する指導・支援(○)と評価(★)







































○ 本時のめあてをつかむ。





○ 自己紹介の必要性に気付かせる。翻訳機能付き電子掲示板を使用しての自己紹介をすることを伝える。その際,相手との人数の違いから班ごとの自己紹介とすることを伝える。
○ 本時のめあてを作る。




相手にわかりやすい自己紹介を工夫しよう


○ どのようなことを自己紹介をするとよいのかを考える。
 ・ 名前を紹介する。
 ・ 好きなことを紹介する。
 ・ 写真を貼る。








○ 自己紹介を作成する。












○ 本時の振り返りを行い,次時への課題を持つ。
★ 本時のめあてをつかむことができたか。

○ 電子掲示板の使い方を知らせる。

○ 翻訳されやすいように次の点に留意するように伝える。
 ・ 主語を必ず入れる。
 ・ 文章を短くする。
 ・ 漢字が使えるところは,できるだけ漢字を使用する。
 ・ 名前がうまく翻訳できないときは,カタカナ→ローマ字と入力する文字を変える。

○ 写真の貼付のしかたを教える

★ 自己紹介の内容を工夫しようとしているか。

○ 翻訳がおかしいときは教師に知らせる。

○ 自己紹介が出来上がったら,必ず教師が内容を確認してから電子掲示板に登録させる。

○ 出来上がった自己紹介は印刷して掲示する。

○ 早く出来上がった子供は,アメリカからの自己紹介に返事を書くようにさせる。

○ 写真の貼付は高度な技術を要求されるので,うまくいかないところは教師が付いて支援する。

○ 電子掲示板に掲載された全員の自己紹介を見て,次回に電子掲示板を使用するときの参考とする。

★ 次時への課題,意欲を持つことができたか。