■e-黒板ニュース(第54号):平成17年度「学校企画」の採択候補決定!  6月15日に締切られた「平成17年度学校企画の公募」の採択候補が決定し、 CECのホームページに公開されましたので、少し遅いニュースとなりましたが、 お知らせします。 また、e-黒板ニュース第45号などでも報告した東京都墨田区立鐘淵中学校の実践授業 を見学する機会がありましたので報告します。 今号の目次: ===================================== 1.お知らせ:平成17年度「学校企画」の採択候補決定! 2.実践授業見学の報告:東京都墨田区立鐘淵中学校(技術:設計図のなりたち) =====================================  お友達への再配信またはご紹介は、ご自由にどうぞ。会員の皆様からの投稿もお待 ちしています。  e-黒板研究会のホームページ http://www.cec.or.jp/e2a/ekokuban をご参照ください。e-黒板ニュースのバックナンバー等もご覧いただけます。 1.お知らせ:平成17年度「学校企画」の採択候補決定!  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  e-黒板ニュース第53号でお知らせした「平成17年度学校企画の公募」の採択候補が 決定しました。 詳しくは、CECのホームページ http://www.cec.or.jp/e2e/gk/index.html を参照下さい。 なお、採択候補の45テーマのうち、e-黒板を活用した実践を計画していると思われ るものは、下記の12テーマです。(○印は、機器貸出対象校) ------------------------- ・栃木県佐野市立多田小学校  e-黒板を「いい黒板」にするための活用法の研究 ○横浜市立立野小学校  担任とサポーターそして電子情報ボードで行う小学校英語活動 ・横浜市立大口台小学校  主体的に情報活用し、思考・創造・表現する子めざして ・甲府市立山城小学校  国語科学習におけるデジタル教科書の活用 ・長野県生坂村立生坂小学校  「伝えあう力」高めるためのIT機器の効果的な活用 ○和歌山県御坊市立藤田小学校  器械運動のコツをつかむ ○宮崎県三股町立勝岡小学校  電子情報ボードを使って「できる」「わかる」授業 ・東京都墨田区立鐘淵中学校  e-黒板が授業を変える ○国立大学法人金沢大学教育学部附属高等学校  高等学校化学での電子情報ボードを用いた授業実践 ・兵庫県立西宮今津高等学校  生徒の自主的評価活動を支援する映像配信システム環境の活用 ・兵庫県立芦屋国際中等教育学校  中学校における電子情報ボードを用いた文法指導の実践 ・大阪府八尾市立教育サポートセンター  国語科におけるインタラクティブな授業の実践研究 -------------------------  e-黒板研究会の今年度の課題は、「電子情報ボードの教育的効果の実証」と「電子 情報ボードのさらなる普及」です。実践される学校は、本e-黒板ニュースへの投稿や、 アンケート調査等にもご協力をよろしくお願いします。 2.実践授業見学の報告:東京都墨田区立鐘淵中学校(技術:設計図のなりたち)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  6月28日(火)に、東京都東京都墨田区立鐘淵中学校(渡部校長)で、電子情報 ボードを活用した実践授業の研究会があり、見学をさせていただきましたので、報告 します。  13:10から、技術(大塚教諭)と理科(五百川教諭)の授業があり、私は技術の授業 を見せてもらいました。  1年1組の教室の前面には、大きな字で教育目標が書かれていました。 (1)自ら学び向上しようとする生徒 (2)心身ともにすこやかな生徒 (3)互いを尊重し、協調する生徒 の三つです。  授業の単元は「設計図のなりたち」で、「本立ての設計図の書き方」を学びます。 大塚先生は、サイコロ(立方体)のキャビネット図の書き方を電子情報ボードを活用 して、生徒に要点と手順を説明していきます。途中、先生はCCDカメラで立方体やそ の影を画面に映したりしながら進めていきます。 ・まず、立方体の3つの面の手前側の面から描く。 ・他の2つの面の辺は、45度の角度で描く。 ・奥行きは半分の長さで描く。(これはキャビネット図のルールである。) ・辺の長さで余った部分は消し、各辺を太い線でなぞる。 これで、完成!  私自身も、習った記憶はあるが、「45度の角度で描く」とか、「奥行きは半分の 長さで描く」というところは記憶があいまいで、「そうだったのか!」とこの日の授 業で納得したわけです。  私がそうだったように、生徒たちも「キャビネット図の書き方」をしっかり理解で きたのではないでしょうか。  授業のあとの研究会で、大塚先生は、「いつもなら、3割の生徒しか理解してもら えないが、今日は逆転した。」とおっしゃっていました。すなわち、電子情報ボード を使った効果として3割が7割と、理解する生徒の割合が増えたというわけである。 私の見た感じでは、7割以上、ほとんどすべての生徒がその授業の要点を理解できた ようでした。  そして、生徒の集中度の高さを実感しました。 先生の指示で、電子情報ボードを使って手順を確かめる生徒たち。 「あっ! わかった!」 「よっしゃ!」 という声も上がっていました。  大塚先生は、「早めに進んじゃいました!」と言われました。電子情報ボードを使 った授業は、いつもテンポ良く進行するようです。  生徒たちの授業への集中度を高め、その授業で教えるべき(学ぶべき)要点をしっ かり理解できる。そして、先生が思った以上に授業がテンポよく進められる。これが、 電子情報ボード活用の教育的効果であるという私の仮説を実証し、実感できた授業で した。  みなさんの授業では、どんな効果が見られましたか? 実践をされた先生方や、見学された方からの投稿をお待ちしています。  ぜひ、それぞれの情報や手法の共有と、新しい知恵の創造につなげていきたいもの です。よろしく、お願いします。                                以上 ========================== 編集:e-黒板研究会 関 幸一 発行:財団法人コンピュータ教育開発センター 荒木 豊 e-黒板研究会 ホームページ:  http://www.cec.or.jp/e2a/ekokuban/ ==========================