■e-黒板ニュース(第60号):「先進IT活用教育シンポジウムin宮城」&「おはよう日本」  12月1日(木)に財団法人コンピュータ教育開発センター(CEC)主催の「先進IT活用 教育シンポジウムin宮城」が仙台市情報・産業プラザで開催されました。e-黒板を活用した 授業の事例発表や表彰式もありました。  11月18日 (金)のNHK−TV「おはよう日本」では電子黒板特集があり、墨田区立鐘淵 中学校から生中継が行われました。電子黒板を活用した授業風景が放映され、特徴や課題に ついて分かりやすくまとめられていました。この番組を見た人が多かったので大きな反響が ありました。 今号の目次: ============================= 1.報告:先進IT活用教育シンポジウムin宮城 2.トピックス:NHK−TV「おはよう日本」で電子黒板特集 =============================  再配信またはご紹介は、ご自由にどうぞ。会員の皆様からの投稿もお待ちしています。 1.報告:先進IT活用教育シンポジウムin宮城  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  12月1日(木)に財団法人コンピュータ教育開発センター(CEC)主催の「先進IT 活用教育シンポジウムin宮城」が仙台市情報・産業プラザで開催されました。参加者は 380名余でした。e-黒板関連を中心に報告します。 1)全体会:基調講演「ポスト2005年のIT活用教育と子どもの学び」  講師:聖心女子大学教授 永野和男氏  これからの学力として、「基礎的な知識・技術(知見の伝承)」「論理的な思考」 「グローバルな視点」「コミュニケーション(人に伝える・人から学ぶ)」「情報の 活用(情報をクリエートできる・道具を使いこなす)」「他人への配慮、自己への気 づき」の6点を挙げられた。 2)分科会:実践事例発表1  「新聞データベース活用」「宮城IT教育推進事業プロジェクト発表」など6つの事例 発表があった。「宮城IT教育推進事業プロジェクト発表」の中で、宮城県教育研修セン ターの成瀬啓主任指導主事がプロジェクト趣旨説明を行った。  平成17年度「学力向上プロジェクト」に《e-黒板活用 実践検証》があり、その目 的は普通教室での学力向上に資するIT活用授業の一つの形としてe-黒板を活用した実 践検証を深めることと、e-黒板を活用した事例を、みやぎIT教育ポータルサイト  http://e-net.edu-c.pref.miyagi.jp/ に蓄積し、IT活用の普及・啓発を図ることである。  また、角田市立角田小学校、塩竃市立玉川中学校、宮城県石巻商業高等学校、宮城県 立石巻養護学校が宮城県IT活用実践コンクールの最優秀実践事例として表彰された。 3)分科会:実践事例発表2  「数学的な見方や考え方を育むためのIT活用」「デジタルコンテンツを活用した授業 実践」など7つのテーマで分科会が実施された。 4)分科会:ワークショップ  6つのワークショップが開催された。  ワークショップ5では、「e-黒板で教材作成」をテーマに、南三陸町立歌津中学校 教諭三浦伸敏氏と石巻市立蛇田小学校教諭大西守氏が発表をし、「e-黒板とは」を解 説した。 三浦教諭の説明: ◇e-黒板の特徴  ・生徒の顔を見ながら、黒板の面でコンピュータを操作しながら、教師の目線で授業が   できる  ・動画やアニメーションなどの「動き」を使って発表ができる  ・教科書をスキャンして表示し、それに「書き込み」や「アンダーラインを引くこと」   ができる  ・画面を「保存」することができる。次の時間にその画面を呼び出すことができるので   前の時間の「振り返り」が簡単にできる 大西教諭の説明: ◇e-黒板にできること  ・画面で操作できる  ・児童・生徒と顔を合わせて授業ができる  ・アプリケーションの切り替えができる  ・板書を保存し、いつでも再表示できる  ・表現や処理の仕方を繰り返し提示できる  ・拡大できる  その後、二人の先生が講師となってワークショップに参加した先生方に「e-黒板で教 材作成」を指導した。 5)全体会:パネルディスカッション テーマ:「子どもの学びを豊かにするIT活用のあり方」 コーディネータ:宮城教育大学教授 鵜川義弘氏 パネリスト:宮城大学助手 田代久美氏、宮城県教育研修センター主任主査 高橋琢哉氏、 宮城県小牛田農林高等学校校長 佐々木修規氏、仙台市立七北田中学校教諭 津谷泰公氏、 仙台インターネット推進研究会運営委員長 男澤亨氏 その他、併設の教育関係団体・企業展示があった。また、来年3月3日(金)4日(土)に東京 ファッションタウンビルで成果発表会が開催されること、  http://www.cec.or.jp/e2e/symp/tokyosymp.html そして、来年度のCEC主催地域シンポジウムは、和歌山県と高知県が予定されている というお知らせがあった。 2.トピックス:NHK−TV「おはよう日本」で電子黒板特集  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  11月18日 (金)のNHK−TV「おはよう日本」では朝7時46分から約9分間、電子黒 板特集が放映されました。  墨田区立鐘淵中学校からの生中継で始まり、土橋大記アナウンサーが軽快な語りで、 電子黒板の特徴が紹介されていきました。「字」が直接書き込めることや、数学では三 角形の形や大きさが自由に変えられるところ、英語では画面上の英文をタッチするだけ で音声が再生されるところ、理科では蝶が羽化するビデオを再生して見せたりしました。  つくば市での発表会や教員研修の様子、そして今後、全校で電子黒板を導入すること も紹介していました。教科書会社がデジタル教科書を開発しており、電子黒板の普及に よってデジタル教材の需要が高まることを期待しているというインタビューも紹介され ました。  レポートしていたアナウンサーが課題として、「コスト」と「電子黒板を活用して授 業ができる教師」を上げていました。  最後にスタジオから、電子黒板を使った授業の効果についての調査が文部科学省に委 託で行われており、その結果が来年3月に公表される予定であると締めくくりました。  放送後、いろいろな反響がありました。当日、ある学校で授業をやっている時に生徒 が、「先生は電子情報ボードを使わないの?」と聞くので、何でそんなことを生徒が聞 くのかと思っていたら、その生徒は「おはよう日本」を見ていたとのことでした。  この放送を機会に、e-黒板がさらに普及することを願っています。 ========================== 発行:財団法人コンピュータ教育開発センター 荒木 豊 編集:e-黒板研究会 関 幸一 e-黒板研究会 ホームページ:  http://www.cec.or.jp/e2a/ekokuban/ e-黒板ニュースのバックナンバー等もご覧いただけます。 ==========================