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授業計画

『CGアニメ入門』−CGアニメーションをつくろう−
1 全体計画

単元
情報A(3) 情報A(3)情報の統合的な処理とコンピュータの活用
目標
CGの基礎およびカメラワークや、視覚効果など映像表現の基礎技術の理解
計画 1時限目
(1) 導入:「CGアニメとは」「CGの産業界での活用事例」「パーソナルCGアニメの現状」「CGアニメ制作の流れ」
(2) CGアニメ制作1:「モデリング操作説明」「モデリング体験(自由制作)」

2時限目
(3) CGアニメ制作2:「モーションデザイン操作説明」「モーションデザイン体験(自由制作)」
(4) 作品鑑賞:「パーソナルCGアニメ作品鑑賞と解説」「生徒全作品の鑑賞」「まとめ」


2 個別計画

1時限
目標 CGアニメの概略を学び、パーソナルCGアニメの現状と業界の今後の展望を知る。CGモデリングの基礎を学ぶ。

時間 内容 学習手段(教材)
留意点
10分
講師
(1)導入

【講師自己紹介・CGアニメの概略】
講師自己紹介
CGとは広義ではコンピュータでデザインをすること。
講師(鎌田氏)がなぜCGアニメーションに興味を持つようになったかの経緯の説明。

【CGの産業界での活用事例】
最新の映画や、TVCMなどからCG映像がどのように使われているかを紹介。

実際の産業界のCG制作工程では企画から始まり質感設定やライティングなど作業は多岐にわたる。今回の授業ではその中でももっとも基礎となる形状作り(モデリング)と動きの作成(モーションデザイン)を行う。
・Microsoft(R) Office PowerPoint(R)をプロジェクタに投影(CG制作工程の概略、今回の実習内容のポイント)

・(株)ドーガ過去のCG映像作品DVD

・プロジェクタ

5分
講師
【パーソナルCGアニメの現状】

数年前まではCG制作システムはハード・ソフトともに非常に高価で個人で購入できるものではなかった。



・Microsoft(R) Office PowerPoint(R)をプロジェクタに投影

・パーソナルCGアニメのパッケージ等を見せる。
(新海誠:「ほしのこえ」)

5分
講師
(2)アニメ制作1

【DOGA-E1の操作説明】
パーツは「メカ」「生き物」「その他」に分類されている。約1500種類。
各パーツは移動、回転、拡大が可能。
複数のパーツを任意の位置に設定し、組み立てていく。
組みあがったパーツは透視図で任意の角度から確認可能。
パーツ単位で色をつける。
背景を選択する。
作画例を見せる
・DOGA-E1

・過去に他の学生が作ったモデル

・プロジェクタ

20分
講師
作成テーマは「空を飛ぶもの」
(生き物やメカなど内容は自由)
この間、講師および補助講師が生徒の机の間を廻り、作業に行き詰まっている生徒や質問のある生徒に対して個別に適宜指示をあたえる。
生徒全体へのアドバイスとして
透視図を用いて絶えず各方向から形状を確認することなどの制作に対するコツも適宜与える。
(主に作業の前半)
最後に、完成した個々の生徒の作品をサーバーに集める。
生徒
テーマに沿ったモデルの自由制作
 
1分
講師
CGアニメ制作2

【CGモーションデザインの意味】
CG制作においての第2段階。
動きを作成すること。
動きには物体の動きとカメラの動きがある。
 
4分
講師
【モーションデザインの操作説明】

サーバーからモデルデータをダウンロードする。
予め用意されているモーション「直進」「回転」などを選択。
複数の静止物体を空間に配置
複数の移動物体を空間に配置
移動物体の動きの始点と終点を設定し、軌跡を設定。
カメラを空間に配置
カメラの動きの始点と終点を設定し、軌跡を設定。
レンダリング。
作品例を見せる。
・DOGA-E2

・過去に他の学生が作ったモデル

・プロジェクタ


2時限
目標 CGモーションデザインの基礎を学び、CG作品を完成させる。

時間 内容 学習手段(教材)
留意点
25分
講師
1時限で作成した自分の作品および他の生徒の作品をサーバーから自由に自分のPCに読み込み、それぞれにモーションを付けて行く。
(これにより複数の物体でのレースのアニメ―ションなどが可能)
この間、講師および補助講師が生徒の机の間を廻り、作業に行き詰まっている生徒や質問のある生徒に対して個別に適宜指示をあたえる。
生徒全体へのアドバイスとして
スピード感を出すには初速を遅く、終速を速くするなどの制作に対するコツも適宜与える。
完成後レンダリング開始




生徒
モーションの自由制作
・DOGA-E2
10分
講師
鑑賞作品の簡単な解説
(個別の作品ごとにどこが優れているかなど)
補助講師は生徒の作品を繋ぎBGM、スタッフロールをつけ編集。


生徒
パーソナルCGアニメ作品の鑑賞(その間に自分の作品をレンダリング)

・パーソナルCG作品DVD
「Loop pool」
「ねんど」
「カラテカの野望」
「デカデカ」 などを予定

・プロジェクタ
7分
講師
生徒の作品を鑑賞

生徒
生徒の作品を鑑賞

・プロジェクタ
3分
講師
【生徒作品に対する評価・感想・全体のまとめ】

作品に対する講師の感想。
今回の授業を通して(3次元情報を扱う)3DCGの特性を知ることで今後の産業界におけるパーソナルCGアニメの持つ可能性を よりリアルに感じてもらえたかどうかを発問し、それについて解説。
今後CG制作を仕事としていきたいならばどういう能力を伸ばしていくべきか、またどういう壁があるか。

具体的にはソフトの使い方の習熟だけでなく、映像理論の理解やシナリオ(ストーリー性)作成能力をつける事が重要で、またここが大きな壁になることを解説。
・Microsoft(R) Office PowerPoint(R)をプロジェクタに投影(産業界でのCG制作におけるポイント及びキーワード)