◎Eスクエア・ニュース(第14号):学校向けヘルプデスクサービスの提供について 今号の目次: ================================= 1.お知らせ:学校向けヘルプデスクサービスの提供について 2.報告:ナレッジマネージメントとEスクエア・プロジェクト ================================= 1.お知らせ:学校向けヘルプデスクサービスの提供について −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−     学校教員向けヘルプデスクサービスの開始について  財団法人コンピュータ教育開発センター(CEC)では、10月11日(水)より、 学校における「教育の情報化」に関する総合的な支援窓口として「学校ヘルプデスク」(注1) を開設し、先生方からのご質問・ご相談を受付けます。これにより、ミレニアム・プロジェクト として推進されている全国約4万校の小・中・高等学校・特殊教育諸学校等へのコンピュータ 導入、インターネット接続、教育用ソフトウェアの導入等のあらゆる場面で発生する疑問、 トラブル、及び各種相談に迅速に対応できるサービスを提供開始します。  また、Eスクエア・プロジェクト(注2)では「学校ヘルプデスク」に加えて 社団法人パーソナルコンピュータユーザ利用技術協会が提供する「パソコン初心者相談所」、 およびジェリック(Japan Educational Resource Information Center:JERIC)が 提供する「JERICインフォメーションデスク 」と連携することにより、3つの支援窓口の 総合力で学校における教育の情報化のさらなる推進を図ります。 【特徴】 ・ 全国レベルの「学校教員向け専用ヘルプデスク」(無償) ・ Web上で、蓄積されたQ/A集を自然語で検索可能(学校ヘルプデスク) ・ 回答者は、全国各地の教員の方々、大手コンピュータメーカ技術者、パソコン関連協会加盟 技術者 ・ 全国の教員からのお問い合わせを大切なノウハウとして蓄積し、このノウハウを全教員の ために活用 【質問内容】 ・コンピュータの操作から校内ネットワークの設定まで、ソフトウェア/ハードウェア全般 ・ 教育用ソフトウェア、コンピュータルームの環境等、学校現場特有の内容全般 【問合せ窓口】 財団法人コンピュータ教育開発センター ネットワーク利用促進部  関         メールアドレス:e2helpdesk@cec.or.jp                                以上 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 注1:「学校ヘルプデスク」システムは、平成10年度補正「教育の情報化推進事業」の 「教員向け情報リテラシー向上による新しい研修形態の提案」で岐阜県および大宮市において 実践を行った豊富な実績をベースに開発されたシステムです。 注2:「Eスクエア・プロジェクト」は、文部省及び通商産業省の共同所管団体である 財団法人コンピュータ教育開発センター(CEC)が、情報処理振興事業協会(IPA) からの委託により、100校・新100校プロジェクトの後を受けて平成11年度より実施して いる全国の学校がインターネット利用教育を実践するための支援プロジェクトです。 Eスクエア・プロジェクト ホームページ:http://www.edu.ipa.go.jp/E-square/ 2.報告:ナレッジマネージメントとEスクエア・プロジェクト −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−                         (報告 by 関 幸一)  去る6月1日、「ナレッジマネージメント」をテーマとそてハイパーメディア・ コンソーシアムのシンポジウムが開催された。その中で、北陸先端技術大学の紺野登氏が 「ナレッジマネージメントの現状と動向」について「企業経営とナレッジマネージメント」 という観点での講演された。  紺野登氏の講演は、「教育の情報化今後の方向性」ついてにも大いに参考になり、 「Eスクエア・プロジェクトは先生方のナレッジマネージメントの実現を目指す」という Eスクエア・ホームページの考え方のベースともなった。  今回のヘルプデスク機能強化にあたって、その要点を報告させていただきたい。 2.1 紺野登氏のメッセージ: ・「ナレッジマネージメント」をITに短絡してしまうことの反省 ・知識経営、すなわち「知識に基づく経営」の重要さ ・暗黙知(言葉になりにくい知識。習慣、儀式、行為などに凝縮されることもある。 対語は形式知)を共有する仕組み作り ・「インターネット時代こそ知識」という視点 ・テクノロジスト(高度技術者)を国として育成するシステムの重要性 (ドラッカーはその著書「明日を支配するもの:1999年」の中で「先進国が競争 力を維持していくための唯一の道がテクノロジストの教育訓練である」と言っている。 ・「場」は(共有)情報と(共有)知識のギャップを埋める ・IT(情報技術)だけでは効果はない。人間がそれを使いこなしてはじめて意味がある。 2.2 ナレッジマネージメント・プロジェクトの4つのタイプ(型) ナレッジマネージメントは以下の4つのタイプに分類される。 (1)ベストオブプラクティス共有型 過去の事例の検索システム (2)知的資本型 資産としての過去の知識(販売可能) (3)専門知ネット型 専門家集団をネットワーク化(キーマンネットワーク) (4)顧客知共有型 お客様の知識を共有 これらはマトリックスになっていて、 (1)(3)は改善を、(2)(4)は増価を目的とし、 (1)(2)は集約、(3)(4)は連携という方法をとる。 2.3 Eスクエア・プロジェクトとナレッジマネージメント  紺野登氏の講演を聞いて、Eスクエア・プロジェクトのホームページの各サービスや コンテンツがナレッジマネージメントの4つのタイプに当てはまることがわかった。 すなわち、 (1)ベストオブプラクティス共有型 ==>授業実践事例、FAQ (2)知的資本型 ==>ソフトウェア検索、(今後予定している:教育用素材DB) (3)専門知ネット型 ==>ヘルプデスク(IT専門家、教育専門家による回答体制) (4)顧客知共有型 ==>電子掲示板・電子会議室、投稿ニュース となる。  今後、このような視点も重視して、ますます各サービスやコンテンツを充実させて いきたい。                          −−以上−− ================================= 発行:Eスクエア・プロジェクト事務局 編集:関 幸一、原 明美 =================================