はじめに

 これまで、教育現場への先進的な情報技術や方法論の導入に関する試みは、 ややもすると遅れがちであり、少数のしていこうによる閉ざされた研究に留まっ ていた感が強かったと思う。しかし、ネットワークの教育利用に関しては、ネッ トワークという開かれた環境を基礎としていることと、インターネットの一般 への普及と同時並行的に複数の実証実験プロジェクトが推進されているため、 研究者、教育者のみならず広く一般の関心を集めており、ネットワーク利用を 中心に教育現場への先進的な情報技術や方法論の利用・活用に、新たな道と可 能性を開いた。

 情報処理振興事業協会と(財)コンピュータ教育開発センターの共同っプロ ジェクトとして推進してきた「100校プロジェクト」(正式には「ネットワー ク利用環境提供事業」)は、ネットワークの教育利用の先導的な実証実験プロ ジェクトとして活動してきた。

 本書は、100校プロジェクトの対象校における平成8年度の活動状況と複 数の学校によるネットワークの共同利用企画について、その成果を取りまとめ たものである。

 本書が学校教育におけるネットワーク利用に際して、有効に活用されれば幸 いである。

 なお、本書に記載されている報告は対象校のホームページに公開されている データをそのまま収録したものである。

 100校プロジェクトの情報は、
    URL: http://www.edu.iipa.go.jp/100school
で公開しており、対象校へのリンクも用意している。