100校プロジェクト 平成8年度実施状況


ネットワークの利用状況

 我々、浜松工業高校では情報技術科が中心となり、授業だけでなく昼休みや 放課後に生徒が自由にインターネットを利用できる環境を提供し、活用してき ました。

授業

実習 対象生徒 情報技術科3年生 全員

 以下のように、インターネット全般とその技術面について学習し、実際に自 分のホームページを作成しました。

インターネットの構造や仕組み
インターネットの利用法
自分のホームページの作成
生徒一人一人のホームページを作成しました。
(小学校での児童のホームページの公開が、プライバシーの問題で、話題に なったので公開については見合わせました。)

選択実習 対象生徒 情報技術科3年生 14名

 実習で行った内容を更にすすめ、インターネットやネットワークへのコンピュー タの接続方法、プロトコル、OSについて学習し、別々の部屋にある3台のコ ンピュータのネットワークを設計し、自分達の手で配線工事を行いました。さ らに、そのネットワークをインターネットに接続を行いました。

放課後・昼休み

 毎日、4、5人のグループでやってきては、自分達で好きなホームページを 閲覧していました。特に3年生は、自分の希望する大学や会社のホームページ を見ては、いろいろと研究しているようでした。

 FTPで、様々なソフトをダウンロードして、自分にあったコンピュータの 環境を構築していました。

共同利用企画

 地元企業2社から、交流をしたいとの声をかけていただきました。具体的な 話については、現在進めている最中です。

平成8年度の成果と課題

 どこの学校よりも早い時期にインターネットを導入して、生徒たちに先端の コンピュータ技術に触れさせることができました。

 コンピュータを専門として学んでいる者にとって、計算をする機械としてだ けなくコミュニケーションもできる機械として、多面的にコンピュータに触れ ることができたことは、すばらしいことだと思います。

 この2年間、「工業高校でのインターネット」とは、何をすべきなのかとい うのが課題でした。そこで考えたのが、インターネットやネットワークの仕組 みや構造を知り、技術面のアプローチでした。しかし、教師の側もまだまだ未 熟だったので、生徒たちにより高レベルでのインターネット活用にまで指導す ることができなかったように思います。

 コンピュータや工業を専門とする生徒たちは何を学ばなければならないか、 教師は何を教えるかが、まだまだ我々にとっての課題です。

プロジェクトに参加して

 CECやIPAをはじめ、文部省、通産省の100校プロジェクトの関係者 の皆様に、まず心より感謝し、お礼を申し上げたいと思います。

 2年半前、思いも寄らなかった100校プロジェクトの話を卒業生から聞か され、コンピュータを専門とする者にとっては願ってもない話でした。

 当時、巷では「インターネット」という言葉がやっと囁き始められた頃でし た。この機会にインターネットを導入し、勉強して生徒立ちに、先端のコンピュー タ技術を学ばせることができればと思い応募したことを覚えています。

 そして今、こんなにもインターネットが普及し、何気ない世間話の中にも、 「インターネット」という言葉が出てくるようになるとは思いも寄りませんで した。

 じっくりインターネットについて研究しようとしていたのですが、世の中の 流れの早さに圧倒され、ついていくのが精一杯だったように思えます。

 この100校プロジェクトに参加して以来、様々な研究会に参加させていた だき、他の学校の活用例などを見させていただきました。どこの学校の取り組 みもすばらしく、我々も同じような研究をしてもつまらないと思い、工業高校 が何に取り組めばいいのか考えさせられた2年間でもありました。

 来年度も、是非、引き続き研究をしていきたいと思います。