共同利用企画「高等学校における生徒の自律的意見交換」の実施
1 ねらい
本企画では、それぞれの高等学校でのインターネット活用の実践を基盤とし、
全国的に交流していくことでどの様なコミュニケーションが展開されるかに焦
点を当て、インターネットが「インターラクティブなコミュニケーションを支
援する環境」であるという立場から、その総合的な活用方法と、広域学習環境
への可能性を探る。本企画は、平成7年11月から平成9年3月までに、全国
8校の高等学校を対象に行われたものである。
(1)インターネットを補助的な手段として全国の高校生がコミュニケーショ
ンを持とうとするときに、生徒たちの内面や行動にどんな変化が生じて来るの
だろうか。
(2)高校生という時期にあって、メーリングリストの運営などに係わり、
生徒たちがどの様にして自主性や自律性を高めて行くのだろうか。
(3)学校という枠組みにとどまるにせよ、全国的な展開の中で行われるに
せよ、学年制度による従来の横割りの交流から、新たに人間性を主軸においた
人間関係の形成が期待できるのではないか。
(4)周囲の教師などからの支援が必要であるとしたら、どの様な場面にお
いて、どの程度の働きかけが適当であるのか。
2 方法
(1)情報交換の手段
メーリングリスト(以下MLと略す)を用いた電子メールの利用を基本とす
る。電子メールの使い方はもちろんであるが、コミュニケーションの道具となっ
たときの利便性や危険性についても、充分に体得させる必要がある。必要に応
じて、インターネット上のその他の手段(CU-SeeMeなど)や、非電子ネットワー
ク的手段(電話・オフラインミーティングなど)を活用することも考慮する。
(2)情報交換の運用体制
対象校の教員と生徒から、それぞれコア(核)になるメンバーを選出しML
を作る(コア教師MLとコア生徒ML)。一般の教員と生徒に対しても、それ
ぞれML(一般教師MLと一般生徒ML)を作成し、互いの働きかけによって
スムーズな全体の運営を目指す。ここでは、一般のMLはコアのMLを包含し
た形となっている。一般教師は各自の学校において一般生徒を援助し、コア生
徒はMLにおいて一般生徒が活動しやすいような交通整理をして行くのである。
(3)情報交換の運用方針
生徒により自主的に考えられた様々なテーマについてのプレゼンテーション・
交流・討議・共同学習などが想定される。MLの交流の中からこれらのテーマ
や具体的な行動が出てくることが期待されるが、あまりにもその動きが見られ
ない場合には、教師の側からの援助が必要となろう。
(4)オフライン・ミーティング
仮想コミュニティとしてのMLでの交流ばかりではなく、現実に顔と顔を付
き合わした形でのコミュニケーションは生徒にどの様な影響を与えるであろう
か。それらを別のものとしての論じるのではなく、互いの相互作用としてどの
様なものがあり、相対的にコミュニケーションの場にどんな効果を及ぼすので
あろうか。これらのねらいを達成すべく、非電子ネットワーク的手段として
『ネットワーク・リーダーズ・キャンプ』を開催する。
(5)参加校
北海道旭川凌雲高等学校 | 奥村 稔、早乙女 浩子
|
川崎市立川崎総合科学高等学校 | 宮澤 賀津雄
|
川崎市立商業高校 | 吉野 勉、堀 正芳
|
愛知県私立滝高等学校 | 栗本 直人
|
京都府立工業高等学校 | 田中 邦明、野村 善之
|
愛媛県私立松山東雲高等学校 | 胡田 隈
|
大分県立津久見高等学校 | 瑞木 圭二
|
熊本県立小川工業高等学校 | 岩永 久幸
|
3 実践内容
(1) 一般生徒(estonta)の意見交換
(a) まずは挨拶から
ほとんどが標準的な自己紹介に終始し、それほど個性を発揮するようなもの
はなかった。挨拶といえば、「楽しいことない?」というものから、クリスマ
スや新年の挨拶、卒業を前にした「最後のメール」なども見られた。当初あっ
たのは、メーリングリストへの書き込みに対する返事を、個人に返してしまう
ことである。メーリングリストの扱いになれていないこともあるが、基本的に
個人的な交流を求める掲示板的な発言が多いといえる。
(b) 学校行事
部活動の話題では、練習方法まで踏み込んで議論するなどということはなかっ
た。修学旅行、強歩大会や体育祭、球技大会、そして文化祭・学校祭などは、
楽しみにしている様子が生き生きと表現されていた。京都に修学旅行に行く学
校では、京都の学校に見学地について問い合わせるなど、全国的交流のメリッ
トを享受していた。定期考査や資格検定などへの心意気、進路決定を前にして
の落ちつかない心境や大学受験や就職試験の受験報告も寄せられ、後に続く後
輩たちのために貴重な情報が寄せられた。
(c) 全国共通の話題
共通な話題は、スポーツや芸能界の話題、気候、TV/CM、流行などであ
る。気候では、梅雨のあるなしや、雪に対する憧れなどが語られ、「たまごっ
ち」などの最新の流行についての情報交換がなされた。地域的な言葉使いの特
徴をメーリングリストで話すことで、全国的な流行として広げよう、などとい
う提案もあった。共通の話題として趣味の話は多様なものがあった。食べ物に
ついても話題になり、特に北海道の食べ物に集中した感がある。変わった食べ
方についても話され、地域性も見られた。
(d) 精神的なやすらぎ・開放
自分のやすらぎの場所を語り合おうというやり取りもあった。揺れ動く心を
書いたものもあり、「悲しいこと、腹の立つことをどうやって忘れるか」「早
く18才(大人)になりたい」、自分の生き甲斐を求めるというものもあった。
さらに、若者らしい独り言考や、現代若者考として『センター試験を中止にす
る会』などといった話題、タイムリーな地震見舞い、個人的なホームページの
宣伝から感想を乞うもの、詩やショート・ショートなどを連載的に掲載するも
のもあった。
(e) コンピュータ・インターネット
好みのソフトウェア、インターネット検索ページやホームページ作成ソフト
の質問、電子メールやWebでの疑問などがあった。この手の質問は思ったほ
ど多くはなく、コンピュータやインターネットが特殊な生徒だけのものではな
く、一般の生徒の生活環境の一つとして根付き始めるている気配を感じる。
(f) 議論になった話題
三国志についての話題は圧巻であった。まるで中国の歴史の講義を受けてい
るようなもので、生徒の博識さに圧倒されっぱなしであった。OBを交えての
議論も展開され、三国志雑学講座を始めるものもいた。この辺の議論を見てい
ると、インターネットが学習環境として充分に機能するのではないかという期
待感を持つ。同じくらい活発であったのが、核問題や日本の安全保障に関する
ことである。同時に避けて通れない日本国憲法や国際貢献についても盛り上がっ
た。生徒たちの知識は単に教科書から切り取ってきたものではなく、マスコミ
からの情報と、多様な文献からの知識であって、自分の意見として充分に錬ら
れたものであった。議論が錯綜してくる中を、混乱してきた話を整理しようと
する姿勢も見られ、レベルの高さを示していた。社会的な問題としては、部落
問題、尊厳死などにも触れ、学生の自殺に対しては自分のいじめ・いじめられ
の体験から、非常に繊細なやり取りも見られた。高校生の喫煙や校則全般(服
装・頭髪)についての議論もあり、自分の足下をもしっかり見据えている。
最近は、他の生徒対象のMLの紹介があったり、それらとの連帯への提案など
もされている。
(g) 自発的企画
方言調査、高校生アジア国際シンポジュームアンケート、ホームページ相互
交歓会、Estonta Web 共同製作、地域イベントへのメールでの参加依頼などが
あった。方言調査は具体的な形としては表れていないが、他のものは互いの協
力によって成果をあげていた。Estonta Webは完成され公開された。後から
estontaに参加する生徒たちには有用なものであると思う。
(h) メーリングリストでの流行
何でも遊びにできる高校生は、メーリングリストの中でも無邪気な遊びをし
た。最初に流行ったのが、しりとりである。しりとりであるが故の、超多段階
の引用を巡る議論や、その是非そのものをを巡っての議論があった。これは後
の、oopsの生徒による電子メール会議でも議題に上った。
テレビでやっていたような心理テストもあり、静かな愛好者がいたようであ
る。誕生日おめでとうメールも一時流行したが、恒常的にはならなかった。
(2) コア生徒(oops)の意見交換
(a) メーリングリストの細分化
生徒の自律性を引き出すために、生徒の興味関心に合わせたメーリングリス
トの細分化を図るという方針について、まず議論が進んだ。
(b) メーリングリストでの「しりとり遊び」
何でも遊びにしてしまう、高校生の特性を良く表しているのかもしれないが、
メーリングリストでそれが行われることへの是非が問われた。話題は次第にネッ
トワーク上でのエチケットに進み、自分たちでそれを考えてみようということ
になった。
(3) コア生徒による電子メール会議
以上の議論をうけて、コア生徒による電子メール会議が開かれることになっ
た。会議をやるのに電子メールでなくてもとは考えたが、生徒の自主性に任せ
ることにした。結果としては、日程的に各校の担当の教師がびったり張り付い
ていられる状況にもなく、またCU-SeeMeなどのビデオ会議の準備が整っている
状況でもない。記録性からいっても、電子メールという生徒たちの判断の方が
正しかったかもしれない。会議では具体的にルールがまとめられ、さらにWeb
にどのように載せられていくかが話し合われた。ほとんどが積極的な提案の形
で意見が出され、スムーズに方向が決まっていった。決定事項については、
estontaのホームページに記載されている。
(4) ネットワーク・リーダーズ・キャンプ(NLC)
(a) 日程・内容
平成8年2月24日(土)◆情報基盤センター/パシフィック東京ホテル
13:45〜14:00 | 開会式/オリエンテーション
|
14:00〜15:00 | 施設見学/ONYX(人体ウォークスルー・幾何公園)デモ
|
15:15〜17:00 | 自己紹介/活動報告( 5〜10分/校)/Q&A
|
17:00〜18:30 | 移動
|
19:00〜21:00 | 夕食/交歓会(パシフィック東京ホテル)
|
平成8年2月25日(日)◆富士通大井町ビル(富士通株式会社)
8:30〜 9:30 | 生徒による討論会(第1部)
講演 後藤 滋樹氏
|
9:30〜10:30 | 日本電信電話株式会社広域コンピューティング研究部長
|
10:45〜11:45 | 生徒による討論会(第2部)−後藤 滋樹氏をまじえて−
|
11:45〜12:00 | 閉講式
|
(b) 生徒による討論会内容
- ・生徒による討論会(第1部)
- 「生徒が考えるインターネットの活用法・利用法」
- ・生徒による討論会(第2部)−講師の後藤滋樹氏をまじえて−
- 「生徒の目から見たインターネットの利点・危険性、そして課題」
「アイディアや夢を語ろう」
4 成果と課題
担当教員に対するアンケート(1997/02/15-17)
- (a) 生徒は、自律的意見交換以外で、電子メールのやり取りをしている
ようですか。
- コンピュータ室で電子メールを使っている生徒と、estontaへの書き込み
の数を比 較して考えると、どう考えても個人的に潜行しているようだ。電子
メールは個人的な ツールへと意識され、メーリングリストなどでの意見交換
のツールとしては根付いて いないのではないか。(旭川凌雲)
- 修学旅行先(英語科)のオ−ストラリア−のホ−ムスティ先と訪問先の学
校と 電子メ−ルでやり取りしている。留学帰国者と留学先(アメリカ,オ−ス
トラリア)の友人との交流に使用している。目下留学中の生徒と同じクラスの
生徒間で使用している。修学旅行先(普通科)の沖縄:美里高校の生徒との交
流に使用いている。(松山東雲)
- 物理室で、3つのプロジェクト(estonta、テレクラス、ネパール企画)
の相談などを行いながら、電子メイル・メーリングリストなどを少しづつ利用
しています。(愛知滝)
- どうもestontaの方には消極的ですが、そこで気持ちの通じた者同士では
積極的にメールの交換をしていたようです。 折に触れ、estontaを利用するよ
うに言っていたのですが。(小川工業)
- かなり多くのめーリングリストに参加しているようです。最もひどい生徒
は 怪我をして入院中にわずか1週間で割り当ててあった5MBのエリアをオー
バーして しまい、メンテナンスの教員が出動した状態です。 電子メールの相
手は年齢層も職業も幅広いようです。また、自宅のPC通信とコンビ ネーショ
ンで利用している者もいます。(京都府立工業)
- (b) 自律的意見交換を通して、生徒に何か変化がありましたか。
- estantaの生徒
- estontaを通して自信を付け、勝手に個人的なメール交換をするようになっ
た。意見 交換という体裁を取れたのは、数人だった。これは担当教師の指導
が必要だったとい うことかな。(旭川凌雲)
- 当初女子校であるためか,発言が少なく躊躇していたが少しづつ参加して
いるようであった。(松山東雲)
- 初めて、メーリングリストの使い方を覚え、相手からの反応をみながら、
その返事をする態度に、少しづつではありますが、育ってきたものがあると思
われます。(愛知滝)
- estontaにおいては、生徒にとってかなり多彩な内容のメールが飛び交っ
ており、 いまいち飛び込めなかった面もあるようです。 今の生徒は得てして、
安易な内容には飛びつくのですが、その後がなかなか・・・!(小川工業)
- estontaを通して自信を付け、勝手に個人的なメール交換をするようになっ
た。意見 交換という体裁を取れたのは、数人だったが当初は意見交換という
よりもトラブルに 発展しないかと心配を致しましたが、案外ケロっとしてい
るのが最近の若者気質なの でしょうか?自信を持ってくれたことは事実で、
estonta に参加していた生徒の殆どが来年度の 生徒会役員になりました。ま
た、繰り返しN号油流出事故の油回収にボランティアで 参加しています。彼
らは社会的な 意識が芽生えたようです。(京都府立工業)
- oopsの生徒
- 自覚を持ってあたってくれた。しかしこれも、具体的なビジョン不足で、
積極的に動 きようがなかったのか。これは担当の奥村のせい。(旭川凌雲)
- 4名の生徒が参加していたがいつも4名で相談していた。また他校の話題
を興味深くみていたが中には積極的に発言する生徒も出てきたようです。(松
山東雲)
- 電子メイルによる会議以外、ほとんど、動いておりません。このプロジェ
クトにおけるoopsの立場の趣旨を充分に、説明できなかったと反省しておりま
す。やっぱり、来年度、どこかで、(oopsの生徒も教員も)集まった方がいい
と思われる。(愛知滝)
- 昨年度の生徒は最後まで責任をもって対応してくれたのですが、今回の生
徒は指導者の期待を裏切りノータッチ(ROM)に終始していたようです。
他の数名の生徒にも代わりを当たってみたのですが、既にMLが運用されてお
り、なかなか中に飛び込めなかったようです。また、彼らがoopsの立場の趣旨
を充分に理解できなかったこともあります。 大変、反省しています。 本校に
は、インターネットクラブや同好会なるものがなく、授業以外はまさに有志の
集まりで2年間をやってきています。私も、3年担任で身動きが取れなかった
せいもあります。 継続できれば、何とか考慮したいと思っています。(小川
工業)
- (c) メール(メーリングリスト)での生徒のコミュニケーション
- メーリングリストそのものに慣れておらず、メーリングリストに普段顔
を付き合わせている時の個人的な関係を持ち込む生徒がいる。また、それぞれ
が考えていることを発言してしまい、一つの話題に対してみんなで意見を出し
合い、焦点を絞っていくという使い方がなかなかできない。話題は収束するど
ころか発散の様子さえ呈し始める。さらに、メーリングリストを友達募集の掲
示板と勘違いしており、すぐ個人的なメールのやり取りに走ってしまう状況が
しばしば見られた。逆に、社会問題について冷静さを欠いた形で提言した生徒
に対して、他の生徒が「自分の考えを述べる」ことの大切さを説いてあげたり
とか、本人の意を汲んでやる優しさだとかが伝わるやり取りもあった。
- (d) ビデオ会議を使った生徒のコミュニケーション
- 本企画の初期段階は、北海道旭川凌雲高等学校・川崎市立川崎 総合科学高
等学校・京都府立工業高等学校の3校によるビデオ会 議(CU-SeeMe)であっ
た。始めての体験というインパクトもあったが、それにもまして、それ以後の
3校における交流に対して大きな影響力があったものと考えられる。やはり顔
見知りになるというのは大切なことで、明らかにコミュニケーションの質が濃
くなる。後のメーリングリストでの交流を見ても、明らかにその効 果を見る
ことが出来る。実際にはさらに後のNLCで顔を合わせたわけであるが、そこで
は再会するという気持ちを強く持ったようだ。
- (e) コミュニケーションの活性化
- 参加者の意識の差を吸収するためには、企画のWWWを立ち上げておいて、
参加する教師や生徒は必ず眼を通して理解しておくようにするなどの徹底が必
要であるとの指摘もあった。WWW上でそれまでのメールを掲載しておくという
ことも検討されたが、内容がプライベートであるものが多いため見送られた経
緯もある。代案とし て、コアの生徒のメーリングリストの内容の公開も考え
られたが、議論がなかなか煮詰まらなかった。また電子掲示板の活用もコア生
徒に提案してはみたが、現在のところその有効的な方法は具体的な動きになっ
ていない。
- (f) 自立性の種蒔き
- 「枠組みと道具建てさえ与えれば、生徒たちは彼らなりに何かを始める」
というのを仮説として持っていたのだが、初期状態のままでは、「何か行動す
る」ことも「何を考えていいのか」も分からない状 態でなかったかと思う。
方向性を与えたり、最初に走り出すためのきっかけを与えることは必要であろ
う。 その中で、話題の方向付けをする生徒も出現し始めてるとも考えら れる。
NLCに参加してからのコア生徒の変化は顕著であり、進んで一般生徒のメーリ
ングリストに建設的な話題を投げかけている。また3年生は、自分たちが高校
を卒業してからの立場を考え、本企画のサポ ートに回ることを自発的に考え
始めている。
5 おわりに
単一の価値観の元に、何のために学ぶのか分からなくなってきている生徒、
そして教師。インターネットによって、学校の枠を取り払った形のコミュニケー
ションが可能になったことは、大きな意味を持つ。このことは、私たちが、改
めて学ぶことの意味を考え直す契機といえないだろうか。
学ぶという行為は、社会との関係の中ではじめて動機づけられる。今回の試
みは、社会的分散認知としての学習のために、インターネットは大きな役割を
果たすことを明らかにした。ただひとつ、全国的な規模の中での交流は、あま
りにも実感として希薄であることを指摘できる。幸い北海道は、ネットワーク
を活かすに値するほど広大である。また、少し無理をすれば互いの顔を見るこ
とができるという、コミュニケーションへの手応えも持ち合わせている。ここ
で行った実践が将来、広域学習環境として機能するためには、このような地域
の学校群が足下をしっかり固めたところから始めることが必要なのではないだ
ろうか。今後は、地域に根ざした学校間の枠組みを構築し、そこでの交流をも
とに形成されたネットワークを、さらに広い範囲に展開できるような流れを目
指したい。
北海道旭川凌雲高等学校 奥村 稔
北海道旭川凌雲高等学校 早乙女 浩子