１００校プロジェクト　平成８年度実施状況

☆ネットワークの利用状況☆

○国際交流

・「Ashby　Elementary　school　(アメリカ・マサチューセッツ州)」へ、本校英語科教員，希望の生徒（中高生）及び中１の英語の授業において、e-mailを送り交信をしている。
＜手段及び方法＞
・「Kids　space（世界中の子供の手紙、絵画、音楽などを幅広く交流できるホームページ）」の「ペンパル募集（クラスや学校ごとに交流を募集するページ）」の掲示板を利用して交信相手を充実させている。
☆Kids-spaceの世界へ！！
・カナダのオンタリオにある学校からも交流を求めるメールがきており、新規交流先として発展過程にある。
・中学１年生の英語の授業において、メールをプリントアウトし生徒に渡し、メールの返事を書かせている。
（生徒一人一人に、アドレスを発行予定であったが、ＮＥＣのＰＡＮＩＸの対応能力としては、1000件未満が望ましいとのことからグループごとにアドレスを設定し対応することとした）
・本校にて開拓した海外の交流先を他の100校プロジェクト参加校に紹介していけるように情報発信の準備中である。したがって、様々な100校プロジェクトにおける共同利用企画の国際化をはかれることを目標として日々準備を行っている。

○ＷＷＷによる地元目黒区の紹介及び情報発信

・小中社会科の教材に利用できるように、目黒区の要所紹介や情報発信可能なホームページを作成した。
・全国各地からの質問や探索依頼を受け付けることが出来るように、平成９年度４月に本校教員及び生徒による目黒区地理研究班を発足予定である。

○「ホームページ作成セミナーの開催」

・「インターネット」利用促進のため、第１段階として校内生徒を対象とした「ホームページ作成セミナー」を開催した。…参加人数：希望者８名
校内生徒のセミナーの成功を参考にし、第二段階として、一般父兄を対象とした「インターネット」及び「ホームページ作成セミナー」を春休み中に開催する予定である。
さらに、第三段階として、近隣小中高等学校の教職員及びその生徒に対しても「インターネット(e-mail利用を含む)」及び「ホームページ作成セミナー」を開催していく段取り（注１）が整ったので、近日中に開催する予定である。
（注１）50台のマックをＬＡＮでつなぎ、インターネットにアクセス可能な交信機器の50台体制が整ている。

○共同利用企画への参加

・酸性雨プロジェクトへの参加

☆平成８年度の成果と課題☆

・情報処理の授業（高３普商：８クラス、高２商：８クラス、高１商：６クラス）、英語の授業（中２、中１：計４クラス）に、インターネットを取り入れ、生徒がインターネットを利用できるようになった。現在のところ、「インターネット」＝「図書館」という構図には程遠いが、最新情報検索の手段として用いることができるという意識付けがはかられつつある。
今後の課題として、インターネットを利用するだけにとどまらず、生徒達が有意義に活用できる体制を整えていきたい。
（現在、生徒のホームページの公開は、パソコン部の部員及びホームページ作成セミナー参加者に限られている。）
・生徒のホームページ作成にあたっては、前もってＨＴＭＬ言語の雛形ページを作成しておき、フリーウェアソフトのＨＴＭＬエディタを利用して、オプションを付け加えるという方法とした。
このとき、ＨＴＭＬ言語を生徒達にどの時点でどのように指導していくかという点について大きな課題が残った。
パソコン部において十二分にネットサーフィンを楽しんでいる部員でさえ、「インターネット」「ホームページの作成」＝「ＨＴＭＬ言語の学習」＝「勉強」＝「息抜きが出来ない」＝「インターネットをやめよう」という生徒の感情を引き起こしやすく校内でのインターネットの発展に支障を来す懸念が非常に大きいことである。この点を考え、ＨＴＭＬ言語の理解を必要としないホームページ作成ソフトの利用だけでよいのかという点も議論に上がった。

○英語教育についての成果
　近年の英語嫌いの要因には、コミュニケーションとして使われるべき言葉が、教科書や問題集の中のみに閉じこめられ、現実とかけ離れていることにも起因していると思われる。そこで、英語本来のコミュニケーション的な性格を取り戻し、具体的に海外の友人ができたことで、必然的に英語学習への意欲や関心が高まった。

☆プロジェクトに参加して☆

　本校において最も大きな意義は、「インターネット」がこれほどもてはやされる以前から早期に取り組むことが出来た点である。当初、「インターネット」に関する書物は少なく、ＨＴＭＬ言語を独学で試行錯誤を繰り返してホームページを作成していた時期が懐かしく感じられ、本校は大きな力を蓄えたことを実感している。
　本校は、ホームページの立ち上げスタートに大分遅れをとってしまったが、平成８年度は遅れを急速に挽回するために精一杯の努力を行った。
　インターネット委員会を設置し、100校プロジェクト参加校としての意義を遂行するため以下の４点に注力することとした。

I①本校ＷＷＷの充実
II②国際交流の成果を他校に還元できる体制を整える
III③地元目黒の情報発信基地としての任務を果たす
IV④「インターネット」関連の公開セミナーを企画し、地域の核として活動する

「I①本校ＷＷＷの充実」について
本年度は、本校ＷＷＷを骨組みから再構築したことにより、予想外の時間を費やすこととなり、I～IVの企画実行が大幅に予定より遅れてしまった。

「II②国際交流の成果を他校に還元できる体制を整える」について
Kids-spaceを利用して本校教員及び生徒が交流先を模索し、現在、米国１校、カナダ１校を中心に交流している。他の100校プロジェクト参加校へ向け、交流の橋渡しや共同利用企画の国際化の担い手ができるようにするため、日々交流を深めているところである。

「III③地元目黒の情報発信基地としての任務を果たす」について
地元目黒区の文化的遺産を紹介するページを作成(一部工事中)した。平成９年４月の本校教員及び生徒による目黒区地理研究班を発足後、全国各地からの質問や探索依頼を受け付ける予定である。

「IV④インターネット関連の公開セミナーを企画し、地域の核として活動する」について
セミナーが開催できるように校内ＬＡＮを整備し、「ホームページ作成セミナー」を生徒対象に行い、指導法・問題点を探求した結果、一般向けのセミナーの開催見込みのめどがついた。

　本校が100校プロジェクトに参加した結果、教員及び生徒の意識改革に大きな貢献を果たした。

教員は、何とかして「ネットワーク」や「パソコン」を教育活動に組み込もうとして、試行錯誤を通した研究を行うようになった。パソコンアレルギーであった教員は、自ら機器に馴染むようになり、自然体で情報機器を利用するようになった。

生徒は、「インターネット」を通じて、新しい時代の流れを素直に受け止めることができたようである。実際、生徒が「インターネット」や「パソコン」を辞書・文具のレベルで見るようになってきた。10年前のようにpソコン怖い"という仕草が見受けられなくなってきており、本来のネットワークを利用して自らの情報を利用・発信が"当然"という空気が一部生徒の中に芽生えてきた。
今後とも、100校プロジェクトの発展に貢献する所存でありますので、みなさんのご指導ご鞭撻を宜しくお願いいたします。

１００校プロジェクト　平成８年度実施状況

平成７年度実施報告

ホームページに戻る

１００校プロジェクト 平成８年度実施状況

平成７年度実施報告

ホームページに戻る

１００校プロジェクト　平成８年度実施状況