1、ホームページの作成
全クラスにより、学習活動や自己紹介の作成、学校紹介、共同企画について、アメリカメンドシーノ村との交流の紹介を行った。学級により内容に差があるが、担任の意欲と技能のあるもの、生徒が作成に関わっているものが、内容的に充実している。
小学校2年 学級紹介 孔雀飼育のオペレッタ
小学校4年 学級紹介 水道学習のまとめ 長野県の地理学習のまとめ 民話の学習のまとめ
小学校6年 学級紹介 メンドシーノ訪問のまとめ
中学校2年 学級紹介 英語の自己紹介
中学校生徒会 生徒活動の紹介
等が、特に充実した内容であった。
このほか、教科等によるページも作成された。
職員自己紹介(5名) 美術作品の紹介 保健室(歯磨きについて) 給食室
また、アメリカにしめ飾りの使用法を伝えたりするのにも利用できた。
2、ホームページの利用
・全クラスで、本校ならび他校のホームページをみる。
・小学校4年社会の「長野県」「北海道、長崎県」で、ホームページから調査学習を進めた。
・中学校社会・歴史分野で 博物館の資料を取り込み、資料として扱う。
・中学校理科3年「環境問題」のレポート作りの資料を、生徒が検索エンジンを利用して探し、資料とした。
・休み時間・放課後のコンピューター室解放により、児童生徒が自分の興味のあるホームページにアクセスし、情報を得る。
・三次元チャットを利用した、TBSの番組に参加した、3次元チャットは、連日にぎわった。(無料使用期間のみ許可した、)
3、電子メールの利用
・小学校4年社会「北海道、長崎県」で、ホームページでは分からなかったことを、「全国お尋ねメール」や牧場などに質問のメールを送り、返信していただいた内容から、学習を深めた。
・小学校4年社会科の「水道の学習」「長野県」国語科の「民話」学習のまとめをコンピューターで作成し、ホームページに掲載し、その感想をメールでいただく。
・生徒会活動の情報交換に、ホームページと併用して利用する。
・中学生が、他校の生徒と交流をする。
・アメリカメンドシーノとの交流の打ち合わせ等に職員が利用するとともに、中学生が来年度美麻を訪問するメンドシーノ生徒と交流を始める。
・数学・音楽のMLに参加し、共通教材を扱う。
・研究授業の講師との打ち合わせに利用する。
・美術で作成した、注連飾りを送り、その飾り方など質問に即応答できた。
4、TV会議の利用
・MACの導入、PCへビデオを接続、等で利用が可能になった。他県との実験、アメリカメンドシーノとの実験では、音声が使用できず、チャット(文字のみ)リアルタイムで交信できる。画像は、国内では、成功する事もあったが、アメリカとの実験では、こちらの画像が送られなかった。回線の細さが問題のようであった。
・3学期にISDN回線を増設し、再度実験を試みる。
・画像がある時の交流の感動は、以前では味わえないものになり、交流学習、共同学習に盛り上がりを見せると思われる。
1、成果
・昨年度より機器が安定して稼動していた。サーバーの不調もNECの援助で解決されため、利用の実践や研究に時間をかけられた。
・児童生徒が、興味をもって、コンピューターに関われるようになってきた。
・MLにる情報交換等で、教材研究の幅が広がった。
・海丸交流などで、広い視野で、いろいろな考え方を知ることが出来た。
・他の学校の生活、学習の様子を生々しく、実感しながら知ることが出来、自分たちの生活、学習に生かそうとする生徒が出てきた。
・自分たちの交流、知識の範囲を広めたいと願う生徒が、メールやホームページを利用して、願いを実現し始めた。
・アメリカメンドシーノ村の教員との交流が密になり、訪問団との事前、事後の交流や共同授業、作品交換が出来るようになりそうである。
・児童生徒が、自分たちの作品、学習の成果、考え等が日本中、世界中の人に見て貰えることで、喜びとなり、学習意欲につながると同時に学習に深まりが出来る。
・メールなどで、自分たちの活動に他から反応があることが、新鮮な喜びとなる。更に学習が深まるきっかけとなる。
・昨年度は、一部の教員、児童生徒の活動であったが、本年は、利用した児童生徒や教員が増し、普及がすすんだ。
2、課題
・来年度の運営形態(LAN、インターネットの接続)をどのように継続するか。
・僻地教育に生かされるインターネットの利用法の研究
・全ての学年、全ての教科での有効な利用法の研究
・全ての児童生徒、教員が利用しやすい環境作りの研究
・インターネットならでは、教育利用の研究(データーベース、共同授業、共同企画、交流)
平成7年度は、きっとほとんどの学校で、全く手つかずの分野であり、地域でも先進的な存在であった。しかし、今年度に入って状況は一変したのではないでしょうか。本校のホームページを見てもときどき寂しくなるくらいに、他の100校以外の学校のホームページやその活動内容の充実に驚きます。
山の中の児童生徒は、新しい情報源に素直に驚く反面、日常の生活で、情報がたくさん入ってきているので慣れてしまうとさほど、感動はしなくなるのではないかと感じます。しかし、それが学習に生かされたとき、また、新たな感動と情報を利用しようとする力がついてくるのではないでしょうか。
教員も今までは、コンピューターなんて使えない、使う必要ないと考えている人も多かったのですが、次第にその有効性、必要性、そして、そんなに難しいことではないというところまで、きているように思われます。