清水国際中学・高等学校 Page 2/2
100校プロジェクト 平成8年度実施状況
○国際共同作業から学んだもの
生徒だけで,例え未熟な作品であっても,苦労して完成するという作業はとても大切です。
しかし、「地球クラブ」のテーマは,それだけでなく「 世界中の皆が協力し合えばもっと,
もっと,すばらしいものを完成することができる。」という目標があった。世界の人たちが
距離感をなくし,それぞれの持っている得意なものを持ち寄って協力すれば,すばらしい作
品を完成できるという共同作業の楽しさを体験できた。
○研究成果の報告
これらの活動の成果と課題は,第3回日本インターネット協会主催「第3回 小中高の先
生のためのインターネット研修会 インターネットで仲間をふやそう!!」8月3日で発表。
さらに,CEC主催,「北海道・東北地区 100校プロジェクト活用研究会」11月28日に
発表。教育家庭新聞社出版書籍,教室から世界へ,インターネット実践例集の「海外との楽
しいバーチャル・クラスルーム」にもレポートした。
○100学校プロジェクト最後の実践活動
「地球クラブ」のこれまでの活動,100校プロジェクト参加2年間の活動の総仕上げを
インターネット上の仮想空間に,いくつかの国の生徒・先生が集まり,一つのクラスを編成
し,その教室の中でどのようなテーマの共同作品を完成するか,皆で討論しながらHTML
の編集をする,世界で初めての試み At&T Jens Virtual Class Room On The Net に参加し
た。同じサーバー上の同じデレクトリに,3か国が自由にアクセスすることを認め,共同の
場でHTMLを完成するという教育プログラムであった。このプログラムに,100校プロ
ジェクト供与機器を利用して参加した。本校中学,正課クラブ活動「地球クラブ」の3チー
ムがエントリー,交流を展開したが初めての国際舞台での活動は,正直なところ苦労と失敗
の連続であった。応募のあった30か国,261校の中から29か国153校(162グル
ープ)54クラスが編成され、応募した本校3チームも選考され,次のような国際クラスに
編入された。いずれもほぼ,同年令の生徒達であった。
Aチーム *Hampton-Dumont Community Schools(USA),*Mankkaa school (Finland)
*清水国際中学3年生(日本)
Bチーム *Schroeder Middle School(USA),*Benchamarachutis School (Thailand)
*清水国際中学1年生(日本)
Cチーム *Toronto Montessori Schools (Canada),*Mantysalo school (Finland)
*清水国際中学2年生(日本)
このプログラムは,インターネットを利用した国際交流の難しさを体験する機会を私達に
与えた。同時に,この国際プロジェクトは参加した生徒・教師の貴重な学習の場となった。
3か国共同で一つの作品を制作するという作業は困難を極めた。4か月にわたる長期のイン
ターネット上の国際共同作業の中で,相手国の生徒・先生とけんかしたり,泣いたり,笑っ
たりしながら一つの作品が完成した。これは,100校プロジェクト参加の一つの大きな思
い出として残った。これらの活動を通して私達も大きく成長した。
○共同企画への参加
酸性雨共同調査プロジェクトに本校,化学部が参加したが,このレポートは後日,本校ホ
ームページに掲載予定であるのでここでは報告を省略した。他に電子図書館モニター,プレ
ゼンテーションシステム・ソフトと開発モニターとして協力した。全国発芽Mapも楽しい
インターネット利用活動であった。
○2年間を振り返って
応募前に Windows Machine にさわったこともなく,UNIX言語も知らない管理者が,独自
にサーバを持ち運用するような無謀は,避けるべきだとある方の助言を頂きましたが,サー
バーを立ち上げた日から今日まで1度の故障もなく動きつづけた信頼性とリモートチェック
でサーバーをバックアップいただきました関係者に,この場をお借りしてお礼申し上げます。
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