浦和市立高等学校 Page2/2

100校プロジェクト 平成8年度実施状況


4.生徒の反応と成果
   一学期8時間の実習を終わって、絵や文字を入力することは全員できました。簡
  単なホームページの形までたどりつけたのが14人でした。生徒の絵は、簡単なも
  のがほとんどですが、絵のうまい生徒も結構いて感心させられました。評価は、作
  業進度と出来栄えで決め、少し甘い評価ですが5段階で、絵や文字が描けるが3、
  ホームページができた4、絵やホームページの出来栄えが良い5、3まで行かない
  のが2としました。一応、全員が3以上になり、4が17人、5が4人でした。
   1学期を終わって、文系の女子だけのクラスでしたが、コンピュータに興味を感じ
  て積極的に行っているものが1/3で、授業の流れに添って実習しているもの1/3
  あまりコンピュータに興味を示さないものが1/3でした。2学期は、10月の中
  間テスト前で、前期クラスの授業を終了しましたが、全員がホームページを開設す
  ることができ、担当教師に電子メールを出すことができました。

○プロジェクトに参加して
   100校プロジェクトに申し込んだころは、まだインターネットという言葉が教
  育現場に無かったと思います。初年度に、インターネットに接続され実際に触れて
  みると、解っているはずの担当者さえ考え方を変えさせられました。最初に、ホワ
  イトハウスの情報が送られてきて画面に出てきたときの感動は今も覚えています。
  この体験を一人でも多くの生徒にさせたいが、本校の目標になりました。
   インターネットの話題がたかまるにつれ、本校に見学に訪れる人も多く、浦和市
  教育委員会や新座市教育委員会、各種研究会の来校があり、学校へのインターネッ
  ト導入のモデルになりました。また、平成7年に行われた関東甲信越地区視聴覚放
  送教育合同大会では、本校の実践を発表しました。
   部活動等でコンピュータの好きな生徒に簡単な使い方を教えると、後は自分で実
  習を通して新しいことを吸収していきます。一月もすると、立派なホームページを
  作ってしまうし、電子メールを使って友達の輪を広げています。ネットワーク環境
  を遊び場とさえしています。しかし、一般生徒は、基本的なコンピュータ操作から
  始めなければならないので、ネットワーク環境を使いこなすまでには多くの努力と
  時間が必要で、機会が無ければ習得することは難しい。ネットワーク環境が整備さ
  れる、これからの社会ではネットワークを活用出来る者と出来ない者の差は、益々
  広がっていくものと考えられた。
   2年目の今年、一部のクラスに限ってですが普通授業の中でネットワーク環境の
  使い方を教えることが出来ました。コンピュータの好きな生徒とは違い色々な生徒
  がいます。でも、1単位、約30時間の授業で一通りの説明と実習を行うことが出
  来ました。生徒の感想から、普通の生徒でも大部分の生徒が興味を持ち、今後活用
  していきたいと考えるようになっています。
   現在、多くの高等学校でコンピューター室の整備が行われています。新しいコン
  ピュータ教室でネットワーク環境は簡単に整えることが出来ます。高校3年間の中
  で1単位を確保できれば、全員にネットワーク実習が行えます。こうすれば、来た
  るべきネットワーク社会にも万全の体制で臨めるでしょう。ポケベル、プリントク
  ラブの次の流行は電子メールとホームページになるかもしれません。
   今求められているのは、こうしたことを実現できる人材と、知識や技術です。1
  00校プロジェクトは人材の育成と、知識や技術の集約に大きな成果が有ったと考
  えられます。

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