コンピュータにふれよう!!
東大阪市立上小阪中学校 水野 進一
キーワード 中学校,インターネット,研修会
技術研修会等の意図
本校のコンピュータはほとんど使われることなく眠っている状態である。
その理由としては,教師がコンピュータは難しいものという先入観があり,コンピュータにふれようとしないためである。そこで,まずは生徒よりも先に教師の方にコンピュータとは(難しくなく)素晴らしいものだということを知ってもらうために,コンピュータの仕組みや使い方などの研修会をしていく。
そして,8月にインターネットが接続されるので,それを機会に「インターネットのおもしろさ」の研修会を行い,各教科での活用方法なども話合っていきたい。
そして,ワープロの文章の中に,簡単に写真なども貼りつけられることなども研修し,学級通信等に大いに活用してもらえるようにしたい。
1 内容
コンピュータの仕組みを知ってもらうために,実際にコンピュータを1台組み立てコンピュータとはこんなに簡単なもので難しくないということを知ってもらう。
また,コンピュータの基礎であるワープロや表計算,また,その中に写真・図・グラフなども簡単に貼りつけることができることや,インターネットの事などについても研修会を開いて話し合っていく。
その中で,各教科でのインターネットの利用の仕方などもみんなで考え,それを今度は実際の授業で使っていけるようにしたい。
(1) 研修会のスケジュール
(a) コンピュータの仕組みを知る。(コンピュータの組み立て)
(b) コンピュータの基礎知識。(キーボードの使い方等)
(c) コンピュータの使い方。(ワープロ・表計算・写真加工の仕方の基礎)
(d) インターネットのやり方。(検索Webの使い方等)
(e) インターネットを教科でどのように利用するか。
(f) 各教科でのコンピュータの取り組みの発表。
(2) 各研修会の取り組み
(a) コンピュータの仕組みを知る。(コンピュータの組み立て)
a 使用したパーツ
名 前 |
説 明 |
備考 |
ケース |
ケースは,大きく分けてデスクトップ型とタワー型に分類できる。 ※今回はタワー型を使う。 |
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マザーボード |
マザーボードは,メインボードともいい,CPUやメモリソケット,チップセットなどが載っている。PC/AT互換機は,このマザーボードにさまざまな機器を接続することによって構成されている。 |
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CPU |
CPUは,Central Processing Unit(中央処理装置)の略で,いわばパソコンの頭脳及び心臓部というもので,入出力機器などを制御し,データを受け取って計算する,つまり演算などの処理を加えて結果を出力する。 |
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メモリ |
パソコンで何かの処理をする場合,CPUの作業台となるもので,大きければ大きいほどよい。メモリの形状には,SIMMやDIMMがある。 ※今回はDIMMを使う。 |
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ハードディスクドライブ |
データやアプリケーションなどを保存するためのもの。 |
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フロッピーディスクドライブ |
以前は8インチや5インチのドライブがあったが,現在では3.5インチのドライブを使用するのが一般的。 |
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CD-ROMドライブ |
CDから情報を読みとる。 |
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ビデオカード |
ディスプレイに情報を送るために必要な部品 |
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サウンドカード |
音を出すために必須となる部品 |
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キーボード |
コンピュータに情報を送るボード |
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マウス |
Windowsを操作するときには必須となる部品 |
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ディスプレイ |
コンピュータの情報を映す物 |
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スピーカー |
コンピュータの情報を音で知らせる物 |
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b 内容
コンピュータの仕組みを知ってもらうために,実際にコンピュータを1台組み立てた。
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・まずコンピュータの中のパーツの説明をした。
・マザーボードにCPUを取り付ける。
・マザーボードにメモリーを取り付ける。
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・マザーボードをケースに取り付ける。
・ケーブル類をマザーボードに繋ぐ(電源・CD-ROM・FDD等)
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・ハードディスクドライブ・フロッピーディスクドライブ
・CD-ROMドライブにケーブル及び電源コードを繋ぐ。ビデオカード・サウンドカードをマザーボードに取り付ける。
・モニターを繋ぐ
・コンピュータに電源を入れ,BIOSの設定をする。
・Windows98をインストールする。
(b) コンピュータの基礎知識。(キーボード・マウスの使い方等)
a 内容
キーボード・マウスはコンピュータを使う上で必ず必要な装置であること知り,使い方を覚えてもらうために実際にふれて覚えてもらう。
(c) コンピュータの使い方。(ワープロ・表計算・写真加工の仕方の基礎)
a 内容
キーボード・マウス等の使い方が分かったところで,実際に作業をおこなった。
ワープロでは,ひらがなの打ち込み,カタカナの打ち込み,英数字の打ち込み,半角・全角の変換の仕方,そして漢字変換の仕方や線の引き方を覚 えてもらい,実際に仮の連絡文書を作ってもらった。
表計算では,成績処理の仕方等を覚えてもらうために,ソートの仕方やマクロの仕組み,使い方を覚えてもらい,実際に簡単な表を作ってもらって,作業をおこなってもらった。
写真加工では,デジタルカメラで撮った写真を,コンピュータに取り込んで,ワープロなどで作った文書に貼り付ける作業をおこなってもらった。
(d) インターネットのやり方。(検索Webの使い方等)
a 内容
コンピュータのことをよく理解してもらったところで,コンピュータを使っていく上で,もっともっと便利なことがあることを知ってもらう。それは,
インターネットで,これを使うと,世界中の情報がすぐに知ることができることを実際に体験してもらった。
(e) インターネットを教科でどのように利用するか。
a 内容
インターネットのすばらしさも知ってもらったところで,今度はインターネットを各自の教科でどのように活用していったらいいかを考えてもらった。
例1,技術では,今まで教師用におこなってきた研修会と同じように,コンピュータを知る,ふれる,なれることを前提にして,まずは,ワープロの仕方について学習をし,そして,各自文字の打ち込みができるようになったところで,他府県の生徒に手紙を書き,それをインターネットを使って,他府県の生徒とやりとりをおこなう。
例2,美術では,世界中の美術館を見学にいく
この課題は,簡単なようで,難しく,先生方は悩んでおられるようだ。
(f) 各教科でのコンピュータの取り組みの発表。
a 内容
発表は,3月の予定なので,今は,各先生方いろいろと考えておられるようだ。
2 成果と課題
この研修会が行われるまでの本校の職員のコンピュータ保有台数は,全職員38名中5人でそのうち家庭でインターネットも行っている職員は3人であった。でも研修会を重ねるにつれて,コンピュータを購入したり,自分で組み立てたりして,コンピュータの保有台数もだんだんに増えてきた。1月現在で16名にもなり,家庭でインターネットも行っている職員も9名に増えた。
また,今まであまり使われていなかったコンピュータ室にも,多くの職員が足を運ぶようになりインターネットを使っていろいろと授業研究に使っている。
そうした中で,本校のホームページを作ろうという声があがってきたりし,職員が協力して,今ホームページを制作中である。近い内に本校のホームページも公開予定である。
図8 本校のホームページ
今後の課題としては,各教師が自分で工夫して自分の教科でインターネットを使ったり,ソフトを使ったりして,生徒にコンピュータの素晴らしさを教えていってもらい。今までほこりをかぶっていたコンピュータを活性化させ,教師一人一人がコンピュータとは難しいものではないことを理解し,今後の授業でどんどんコンピュータ(インターネット)を活用していけるようにしていきたい。
ワンポイントアドバイス |
企画協力校
佐賀県立値賀中学校
大阪教育大学教育学部附属養護学校
参考文献等
自分で作るWindows98マシン(エーアイ出版株式会社)ノマド・ワークス 著
ホームページ・ビルダー2000ハンドブック(日本アイ・ビー・エム株式会社)
株式会社ユニゾン 著
Windows98パーフェクトマスター(株式会社秀和システム)野田祐己・久保田みづき著
Z式マスターExcel2000(株式会社アスキー)柴田英伸 著
Z式マスターWord2000(株式会社アスキー)前田幸利 著
利用したURLなど
PCの自作の話題(http://www.asahi.-net.or.jp/~yi5t-yskw/pCDiy/)
自作のための最新情報,用語解説(http://tom.g-micro.co.jp/)
PCの組み立て方 (DOS/V パラダイス)(http://www.dospara.co.jp/support/diy9805/)
Yahoo! JAPAN(http://www.yahoo.co.jp/)
goo(http://www.goo.ne.jp/)