B.3 NOxの観測マニュアル
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準備するもの |
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1.二酸化窒素の捕集管の準備丸いろ紙(直径12mm)にはトリエタノールアミンというNOxを吸収する性質のある薬品をしみこませてあります。この”試薬付きろ紙”は要冷蔵ですので,冷蔵庫で保管してください。有効期限は3ヶ月です。 捕集管の上側(ひもの付いている方)のねじぶたをはずし,ろ紙おさえ(お弁当の醤油入れのようなもの)を取り出し,捕集管の底の部分に”試薬付きろ紙”を入れて,ろ紙おさえで固定してねじぶたを元のように取り付けます。 |
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ザルツマン試薬 ”試薬付きろ紙”に吸収されたNOxと反応してピンク色に変色します。常温保存で有効期限は約6ヶ月です。語句弱い酸性の液ですが,万一目や皮膚,衣服についたときはすぐに水道水で洗ってください。 ユニメーター 試薬付きろ紙に吸収されたNOxにザルツマン試薬を加えて発色させ,その色の濃さを”ユニメーター”で測ることによって,NOxの濃度を求めることができます。 2.捕集管をとめるテープ
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1校について10カ所の測定ポイントを決めます。 一度測定場所を決めたら,その後は同じ場所で6回測定を行います。 |
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調査地点の報告 | |
測定場所として決定した10カ所の地点を、各学校の周辺地図に場所を1〜10の番号で記入してください。 |
(中学校・高等学校)
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できるだけ天気の良い、雨の降る心配のない日を選んで設置する。 |
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捕集管の設置方法 | |
捕集管の下側(ひもの付いていない方)のゴムキャップをはずし、測定場所に固定します。
固定した時刻をメモしておきます。 24時間たったら、捕集管を回収しゴムキャップをします。放置しておいた24時間の間に試験管の中の"試薬付きろ紙"にNOxが吸収されています。ゴムキャップをしたら捕集管を逆さまにしておく必要はありません。 |
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ユニメーターの使用方法 | |
電源スイッチをONにして安定するまで20分放置します。 スイッチを感度校正にして,透明な水をスポイトに吸い込み,感度校正つまみを回して指針を50Aにあわせます。 スイッチを零点調節にして,零点調節用のつまみを回して,メーターを0Aにあわせます。スイッチを再び感度校正にして50Aになるか確かめ,次に零点調節にして0Aに戻ることを確かめます。0に戻らなければ,2〜3の操作を繰り返してあわせます。 これでユニメーターの測定準備が完了です。スイッチを零点調節にしてスポイトの中の透明な水を吐き出します。測定したい液をスポイトに吸い込んでメーターを読みとり,検量線のから求められた換算計数をかけると濃度がわかります。たくさんの試料を正確に測定するためには,零点調節を間におこなってください。 |
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NOx濃度測定方法 |
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回収した捕集管の上側のねじぶたを開け,中のろ紙押さえを取り出し,架台に立てて並べます。 ザルツマン試薬を5ml(捕集管のねじの溝の最下部まで)注ぎ,15分放置します。このとき,試薬が均一に反応するようにゆるやかに混ぜます。 15分後に捕集管の中の液をユニメーターのスポイトで吸い取り,メーターの示す値を読みとります。 例えばユニメーターの示した値が8Aで,換算計数(ユニメーター1つごとに値が異なる)が0.0043の場合,測定値は |
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気象情報の収集 |
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近くの気象台やアメダスの観測点のデータを利用して、観測日の風向や気温・湿度や天気などを調べてみましょう。 |
●薬品や器具に関する注意
●実験に関する注意
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