コンピュータ学習スペースの設計等について

−コンピュータ学習用家具の手引より抜粋−

Aコンピュータ学習スペースの設計

1 学校におけるコンピュータの配置例


(1)専用教室を設ける例

(2)多目的スペースにコンピュータ学習コーナーを設ける例
(3) 余裕教室をコンピュータ学習コーナーとして利用する例
(4)特別教室の例(理科教室に配置する例)
(5) 学校の各所にコンピュータを配置する例

2 コンピュータ学習スペースの計画例

(1) A型の配置(普通教室型の机配置をそのままコンピュータ教室にも適用したタイプ)
[A1型配置]
コンピュータ台数:41台(1人1台)
プリンタ台数:3台

(2)B型の配置(コンピュータを背中合わせに並べ窓面と平行に机を配置するタイプ)

[B1型配置]
コンピュータ台数:41台(1人1台)
プリンタ台数:なし
既存教室の改造を想定

(3)C型の配置(教室内の数か所に机を島状に組合せた配置のタイプ)

[C1型配置]
コンピュータ台数:19台(2〜3人1台)
プリンタ台数:12台
既存教室の改造を想定

(4)D型の配置(壁に向かってコンピュータを並べる配置のタイプ〉

コンピュータ台数:12台(3〜4人1台)
プリンタ台数:6台
既存教室の改造(1室)

(5)E型の配置(C型とD型を組合わせた配置のタイプ)

コンピュータ台数:16台(3〜4人1台)
プリンタ台数:8台
既存教室の改造(1室)

(6)F型の配置(教室の壁から櫛状に配置したコンピュータに加え,レクチャースペース,作業スペース,図書コーナー,休憩ラウンジなどで構成した配置のタイプ)

コンビュータ台数:40台(1人1台)
プリンタ台数:10台

3 コンピュータ学習のための単位空間

(1)コンピュータが1人1台の場合
(2)コンピュータが1人1台でプリンタが2人に1台の場合
(3)コンピュータが2人1台の場合
(4)奥行寸法

4 コンピュータ学習のための机間スペース

(1〉前後方向の机間寸法(単位:cm)
(2〉通路巾(単位:cm)

5 コンピュータ学習スペースの各部設計

〈1)設計上の基本的な留意点
@児童・生徒がコンピュータを使った学習をするのにふさわしい環境を整備すること。
A将来の機器更新やシステムの拡張にも対応できるよう配慮すること。
(2)建築設計上の留意点
@騒音対策のため吸音効果を考慮した仕上げ材を選択する。
A窓面の採光調整として,必要に応じブラインドなどを取り付ける。
B配線を床から行う場合は,二重床を採用するのが望ましい。
C機器の故障を予防する面から白板の採用が望ましい。
(3〉照明設計上の留意点
@キーボード面の水平面照度は500〜1000Lx程度が望ましい。
Aディスプレイ面の鉛直面照度は100〜500Lx程度が望ましい。
Bグレア規制型の照明器具を使用するのが望ましい。
C照明器具の取付間隔は,1.5〜2.0m程度が望ましい。
D壁面照度は少なくとも100〜200Lx程度は必要である。
(4)電源設計上の留意点
@配線方式には,配線用二重床,配線ビット,壁配線ダクト,天井吊り下げ型コンセントなどが考えられる。
Aコンピュータ専用の分電盤を設置することが望ましい。
B電力用のアンダーカーペット配線システム(平形保護層工事による低圧屋内配線)は小学校,中学校,盲学校,ろう学校,養護学校,幼稚園,保育園等の教室その他これに類する場所には敷設できない。
(5) 空調設計上の留意点
@空調機器の設置場所は,教室の有効利用スペースを制限しないよう考慮する。
Aコンピュータ学習スペースのみの個別制御が可能であること。
B必要な換気量を確保すること。
C維持管理や操作が容易で,ランニングコストが安くなる方式を検討する。
(6)既存教室を改造する場合の留意点
@どの教室を改造するかは,学習形態や学校全体計画との整合性,児童・生徒の使いやすさ,設備計画上の適不適などを総合的に検討する。
A機器の台数や机の配置をよく検討し、極端に不自然な配置にならないようにする。
B教室間の間仕切り壁を撤去する場合は,構造耐力上不都合が起こらないようにする。
C二重床を採用する場合でも,天井高は3mを確保すること。
D既存教室の階高や天井の梁によって,照明器具や空調機器の取付配置や配管経路等が制限される可能性があるので,十分調査する。
E電気容量の増設が必要となる場合は,既存の電気室の余裕や電気幹線のルートなどを検討する。

B コンピュータ学習用家具

1 コンピュータ学習用机の基本タイプ

(1)机の平面寸法
(単位:o)
種類 平 面 寸 法
(W) × (D)
機器の想定設置台数
コンピュータ プリンタ
1人用机  900 × 800 1台
1,200 × 800 1台
2人用机 1,400 × 800 1台
1,600 × 800 1台
1,800 × 800 2台
2,400 × 800
(注) 上記のコンピュータは,CRT,キーボード及びCPUを示す。

(2) 机の高さ及び下肢スペース

(単位:mm)
部位 種類 (1) (2) (3) (4)
机の高さ h1 520 580 640 700
下肢スペース 高 さ h2 440以上 500以上 560以上 620以上
奥行き d1,d2 d1:400以上 , d2:550以上
間 口 500以上

(注)各机の高さに対応する利用者の身長の目安を,下記に示す。
(1):130p以下  (2):131〜144p
(3):145〜158p (4):159p以上

2 コンピュータ学習用いすの基本タイプ

(1) 机の高さに対応するいすの高さ(座面高)
(単位mm)
部位    種類 (1) (2) (3) (4)
いすの高さ 300 340 380 420
机の高さ 520 580 640 700

(2) いすの機能別の種類

種類   機能 座面の回転 水平移動
(キャスター)
上下調節 足掛け
(1) あり あり あり
(2) あり なし あり
(3) なし なし なし あり