インターネットやコミュニティ放送を活用した〈地域に開かれた学習活動〉
―メールボランティアや情報化推進担当者など学習支援体制を生かす―
小学校第4学年・第2学年,総合的な学習の時間・生活科
箕面市立萱野小学校 渡辺信一,中西太加夫
kayano_ele@maple.city.minoh.osaka.jp
http://www.city.minoh.osaka.jp/kayano-ele/home.html
キーワード メールボランティア,情報化推進担当者,FMコミュニティ放送
1.単元名
『広げよう!コミュニティネットワーク』(4年生)
『わっくわくまちたんけんたい−とび出せまちへ−』(2年生)
2.指導計画
人や場との出会い
4年生は社会科の社会見学のなかで,2年生は生活科の地域めぐりのなかで自分たちの生活を支える施設やそこではたらく人々に出会う。実際に学校の外に出かけることによって,子どもたちは多様な情報をつかんでくる。
地域・保護者とともに
子どもたちが取材した情報を整理し,地域に向けて発信していく。コミュニティ放送や箕面市広報課,情報化推進担当者といった,地域をよくするためにとりくんでいる人々や,保護者の支援を生かして学習活動を展開していくのである。
情報を楽しむ
4年生の場合は互いの放送番組,2年生は「放送番組」「ガイドブック」「ホームページ」という多様なメディアによる発信内容を交流し,互いの学習成果を分かち合う。4年生と2年生という学年を超えた〈学年間交流〉によって,自分たちの学びの意味と位置とをより深く確認させることができる。また,活動を支えていただいた地域や保護者の方々との交流,さらには,学校外におられるメールボランティアとの交流を組み込むことによって,より学習内容を深めていくことができよう。
3.学習の展開
| 【地域・保護者とともに】 |
・浄水場の見学中に箕面FMコミュニティ放送「タッキー816」の取材を受けた。その出会いをきっかけに,自分たちの地域を住みよくするための情報を発信しているFM放送局の存在を知った。 |
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・タッキー816の担当者に来ていただき,ラジオ放送についてのお話を聞かせていただいた。さらに,そのサポートのもと,見学した施設について伝えたい内容を番組にまとめ,実際にオンエアーしていただいた。それを聴いたメールボランティアからは,感想が電子メールにて届けられた。さまざまなメディアを用いたダイナミックな交流が成立したのである。 |
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| 【人や場との出会い】 |
| 【地域・保護者とともに】 |
| 【情報を楽しむ】 |
・2年生は,生活科の学習として,校区を3つのコースに分けて歩いた。校区全体を歩くというのは,子どもたちにとっても初めての経験であり,さまざまな施設やそこで働く人々と出会うことができた。 |
・3つのコースを回って発見したものを全員で3枚の校区地図に書き込んでいった。出来上がった校区地図をもとに,もっと詳しく調べてみたい場所を選び,それぞれのグループごとに探究した。 ・各グループの探究の成果をクイズ形式にまとめ,クイズゲーム大会を開催して交流した。 |
![]() 校区めぐりの成果を地図に表して共有 |
・グループごとの探究活動の際には,保護者の方々にご協力いただき,いっしょに地域を歩いていただいた。交流の場としてのクイズゲーム大会は,授業参観日に設定することにより,多数の保護者と共に楽しむことができた。 |
・1学期の探究活動の成果を多様な方法で伝え合うという活動を開始するにあたって,保護者の方々に企画の段階から参加していただいた。 ・その後も,子どもたちの活動がうまく進むよう,主体的・継続的なサポートを続けていただいている。 |
![]() 電話をかける前に保護者の方と練習 | |||
・放送番組はタッキー816から,ガイドブックは箕面市広報課から,そして,ホームページは,ご自身もホームページを公開しておられる情報推進担当者にゲストティーチャーとしてご参加いただき,それぞれのメディアの特徴や伝え方のコツを教えていただいた。 | ||||
・ホームページチームの子どもたちは,デジタルカメラや情報推進担当者の方に指導していただいたグラフィックソフトを使い,ホームページを作成した。 ・それぞれの方法で発信した情報には,地域の方々や保護者,メールボランティアの方々から,さまざまな反応が寄せられた。それらの方々にお礼の手紙やメールを届けて交流を深めていった。また,2年生どうしや他学年の子どもたちとコメントカードを書き合うことにより,学習の成果を共有した。 |
![]() 情報化推進担当者とホームページづくり ![]() できたページをメールボランティアに紹介 |